白馬山荘
の大食堂で16時半に夕食を済ませた。 外はまだ明るく、散歩に外に出た。 雲
が発生し、好天であれば村営頂上宿舎と丸山の先に剣岳(2,998m)や立山が顔を見せてくれるのに、残念だった。
でも、逆に富山湾に沈む夕日は、とても素晴らしかった。山に来なくては味わえない風景に感動しました。 寒く
なりテレビの有る談話室に戻り、展示されている白馬の風景写真を鑑賞したり、本を読んだり、テレビを見たりして過ごしました。 山では皆さん天気予報が始まると一斉にテレビ
の周りに集合します。その時に梅雨明けの宣言があり、みなから「ウオ~ッ
」・「梅雨明けだ
」の声が飛び交いました。 消灯は9時、懐中電灯
を用意したり、寒さの準備をしましたが部屋が3階であったせいか、満室のひと息が3階に上がり、暑くて
寝苦しかった。
皆が、ガタゴト動く音が聞こえた。 「雨だ」と言う声も聞こえ、内心なに言ってんだろう
と思った。 昨夜の天気予報で梅雨明け宣言があり、梅雨明け3日は好天だよと思っていた。 「ガ~ン
」窓から外を見たら、見えるはずの白馬山頂が白く消えていた。「嘘だろ~ッ
」 4時半朝食に食堂へ行ったが、落胆度が大きく食欲が無かった。 私は何度も白馬三山の素晴らしい稜線歩きを体験しているが、3人の仲間に是非とも、この稜線歩きの醍醐味を味わって欲しいと願っていた所なので、残念でならなかった。
これを見たら絶対、北アルプス
に惚れ込んでもらえると確信していた。 なのにその山岳風景を堪能してもらえず時折、風
雨
共に強くなったりの状況で稜線での写真はほとんど撮れなかった。
山での経験として、天候の急激な変化もあるという事を知って頂くのも良かったかなと思っています。 風雨が弱まった岩影でコーヒータイムにしたり、こんな天気だから現れてくれたのか、丸々太った雷鳥
に2度も会えました。 プリプリお尻を振って歩く
姿は赤ちゃんに似ていて、緊張していた仲間の顔に笑顔が見られ少し緊張がほぐれた。
折角、足を踏み入れ目の前のピークを踏んでいかないのも、後で悔やまれると感じたので杓子岳(2,812m)と白馬鑓ヶ岳(2,903m)の山頂を通過して鑓温泉小屋へ向かった。 ガレ場の下りは、歩きにくかったが、今日は標高2,100mにある露天風呂に入れる事を頭に置き頑張った。
稜線を外れると大出原(おおいでっぱら)と言うお花畑の綺麗な所を通過するが、今年は雪が多かった事もあり、余り花は見られなかった。
大出原下部に差し掛かり、天候の回復が見られ、合羽を脱いだ。
例年、稜線から鑓温泉小屋までの下りで雪渓を歩くことは無かったが、今年は雪が多かった。 自分は1人童心に返り、登山靴で雪渓滑り楽しんだ。
鑓温泉小屋が近くなると岩場の下りとなり、みな緊張し大渋滞であった。 でも、小屋の屋根が見えてホット。
到着後、すぐに受付を済ませた。小さい小屋だが屋根裏にザックを置けたり、足を伸ばしても支障なく白馬山荘よりユッタリの感じがした。 寝床の位置が決まったら、早速みなで露天
風呂へ向かった。 山での汗は下界でかく汗とは違うが、それでも風呂に入れると言う事は最高である。 誰もが「天国」・「天国」と言いながら遠くの景色に目をやりながら汗を流した。
源泉かけ流しの不思議な露天風呂。
湯の温度は42.7度と少し熱め、そして湯船には少量のぬるい湯が流れ込んでいるが、逆にテント場の脇を小川の様にモクモクと湯気を立ち上げ湯が流れ出ている。 なのに湯量は一向に減らない