眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

サイダー・フィッシュ

2020-01-08 08:14:00 | 夢追い
「押入に布団がない!」
 突然たずねてきた男が訴えた。どうやら上の階に住む男のようだ。
「そんなの関係ない!」
 腑に落ちない様子で男は引き上げていった。借家暮らしも楽ではない。
「大変ね。色々」
 遊びに来ていた姉がそう言ったのは昨日のことだった。
「ほー。そんなことがあったのか……」
 関心を寄せている父は天国から一時帰省しているらしかった。



 ばあちゃんの家に遊びに行くと池から魚が飛び出してきた。歓迎するようにぐんぐん飛んで身を寄せてきた。以前はもっと人見知りだった気がするが、しばらくすると変わるものだ。魚に負けまいと僕も上昇した。魚はなおもぐんぐんと上昇して体を当ててきた。
「冷たい」
 冷たくて人懐っこくて、昔飲んだサイダーのことを思い出した。ばあちゃんの家の前の川にはいつもサイダーが沈んでいるのだ。そのサイダーのなんて冷たいこと! どんな冷蔵庫でもばあちゃんの川ほどにサイダーを冷やすことはできない。
「もうしつこいな!」
 魚は僕のことを知っているようだ。何かを話しかけているように空ではしゃいでいる。
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今年の目標(有効期限=1ヶ月)

2020-01-08 05:17:00 | 【創作note】
 短い話を書こうと思う。ツイノベほど短くなくていい。だけど1行であってもいい。地の文を書きたい。昔話のように「いました」と言いたい。言い切りたい。短いつもりが多少長くなってもいい。どんどん長くなってもいい。そんなに好きなものを見つけたのなら、どんどんそちらに流されてもいい。だけど短い話がいい。次から次に、次へ次へと行きたい。強い侍が細い道を駆け抜けたみたいに、書いてみたい。うそになる。うそになると思う。目標なんてそんなもの。そうとわかった上で目標を立てたい。短い話を書く。パッと始まりさっと萎む。寂しくなる。すぐに寂しくなる。そして、それからの話。
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