眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

自動人間

2020-01-06 06:07:00 | 短い話、短い歌
 もう何もする必要はなくなった。何も考えなくてもいい。待ち望んでいた夢のような生活。効率を追求し、善悪に悩む時代は終わりを迎えたのだ。私たちの仕事は設定を済ませること。唯一それだけのことだ。あとはアップデートを待つくらいのことだ。軽微な問題もすぐに見つけ出され改良される。更新を重ねる内に日々はよりよくなっていくばかりだ。
「おめでとう」私たちから言うことは他に見つからない。
「おめでとう」私たち自動人間。



AIの
道徳観が
支配した
車が走り
去る12月

(折句「江戸仕草」短歌)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の夜明け

2020-01-06 05:45:00 | 川柳または俳句のようなもの
「もう駄目ね」ささやき開く第一章
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

信頼の無茶

2020-01-06 05:32:00 | 【創作note】
僕のpomeraはおんぼろpomera
底についていたゴムは取れ
電池の蓋はかぱかぱしている
文字盤はかすれ
水面に映る月みたいにぼやけている

「いつ壊れてもいい」
新しいpomeraの存在も知っている

僕はマイpomeraを無茶に使う
片手で持ち上げてぶらぶらしたり
不安定な膝の上に載せたり
指先で回しながら踊ったり
冷蔵庫に立てかけたり
どのように接したとしても
pomeraはいつも平然としている

「行けるところまで行こう」

こんな無茶
きっと新しい友達じゃできないね



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする