無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

インポッシブル

2013-06-26 | 2015以前の映画評


「インポッシブル」 J・A バヨナ監督 米西 ○

 2004年の年末に起きたスマトラ島沖地震の際、タイのリゾート地で津波に流された一家が傷だらけになりながらもなんとか再会をはたすという本当にあった話を映画化しました。
 行きの機内では「弟たちを無視」している長男のルーカスですが、大けがを負った母親を助けながら離れ離れになった父と弟たちを探すうちにたくましく成長していきます。再現された津波やその後の瓦礫の風景は息をのむほどの緊張感と喪失感にあふれています。生々しい傷(特殊メイクがすばらしい)で死の淵から生還する母親役のナオミ ワッツの演技はアカデミー賞ものです。
 3・11から2年以上が過ぎ、都会にいるともう過去のこととなりつつありますが、この作品をみてもう一度被災者たちに寄り添わなければならないと思いました。また、人の実力はピンチの時に発揮されると常々思っていましたが、家族の関係も日頃の信頼の深さがいざ事が起きた時にあらわれるのですね。また、「他人の役に立つ」ことが子どもを成長させるのです。子どもに電車の中で席を譲ることを教えないエゴイストな親たちにぜひ観てほしい作品です。
 タバコはなし、無煙です。


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100回泣くこと

2013-06-26 | 2015以前の映画評


「100回泣くこと」 廣木隆一監督 ×

 中村航のロングセラー小説の映画化です。
 4年前のバイク事故で記憶を無くした藤井(大倉忠義)は友人の結婚式で佳美(桐谷美玲)と出会います。実は二人は事故の前恋人関係でした。記憶を無くした藤井ともう一度やり直そうとする佳美ですが、実は佳美はガンに侵されていたのです。
 「難病物」プラス「記憶喪失」というドラマチックな物語ですが、全体にワンカットが長すぎです。映画を観ていてもで「夕ご飯、何にしようかな」と雑念が入り込むことしきりでした。大倉も今一つ魅力がないし・・・。唯一、名演技をしていたのは犬のブックくらいでしょうか。
 タバコは佳美の親友役のともさかりえが1度しっかり喫煙しました。場面の展開の小道具にタバコを使うのはもうやめましょう。「ガン」の原因の多くがタバコなのに、親友がガンになっても喫煙しているのはおかしいです。もしかしたら、自分の喫煙による受動喫煙が原因で佳美がガンになったかもしれないのに全然反省していないし・・・。ともさかも命がけでタバコを吸う度胸があるなら、その前に背中で演技をすることに本気になりなさい。ただ、背中を見せていても悲しみは全然伝わらないのです。

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