無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ビリギャル

2015-05-20 | 2015以前の映画評


「ビリギャル」 土井裕泰(ドイノブヒロ)監督 ! ◯ 無煙映画大賞候補作

 「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」の映画化です。原作は作品の主役塾講師の坪田信貴です。
 可愛い制服に憧れて入学したエスカレーター式の私立高校の生徒さやか(有村架純)は、おしゃれと友達との遊びを毎日楽しんでいました。勉強はほとんどしていない娘を母親は個人講師の塾に連れて行きます。誠実な塾講師の坪田(伊藤淳史)と出会い学ぶ楽しさを知り、小学校の4年生程度だった学力がぐんぐん伸びていき、とうとう目標校を慶應大学にします。真剣に目標に向かうさやかの姿は周囲の人々をも人生に対し前向きに変えていくのでした。
 「長いものには巻かれた方がいい。」と平然という教師や、さやかを「クズ」と評す教師と懸命に戦う母親がりっぱです。父親と息子との挫折の物語が横糸となっていて家族の再生の話でもあります。経済的には母親が労働時間を長くして塾の費用をまかなっている割にはさやかがいつもおしゃれな服を着て遊ぶお金にも困っていないという現実的な疑問はありましたが、「自分の可能性を信じる」というテーマには共感を感じました。
 タバコは、さやかがタバコを持っているのを教師に見つかる場面と、弟が野球選手になるという夢が挫折してぐれかけた時「タバコ買ってこい。」というセリフがありましたが、実質的には完全な無煙作品でした。(◯)
 

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