「湯を沸かすほどの熱い愛」 中野量太監督 ☓☓☓
監督自身の脚本によるメジャーデビュー作。
幸野双葉(宮沢りえ)は夫(オダギリジョー)が蒸発したため、銭湯の「幸の湯」も休業し、パートに出て、娘の安澄(杉咲花)を育てていました。安澄は「学校に行きたくない」と言います。事情を察している双葉は娘に強くなるよう促します。そんな時、双葉は余命幾ばくもないことを知らされます。生きているうちにやらなければならないことの手始めに夫を連れ戻し、銭湯を復活させます。次々と人生で抱え込んでいた幾つかの問題をきちんと精算し、その一方で新しい出会いで日々忙しく過ごすのですが・・・。
母親と娘を軸に血縁ではなくても周囲の人を大切にする双葉を宮沢が熱演しています。オダギリは頼りにならない夫をそれらしく熱演していました。勝負下着の使い方がお見事で、安澄役の杉咲が体当たりで演じ子役を卒業かな。手話を使う場面も好感が持てました。現実的には一人で抱え込まず、もっと誰かに頼ったり甘えたりしてもいいのではないかとも思います。
タバコは、「ヘタレ夫」のオダギリが何回か喫煙(☓)。子役の前でも喫煙(☓)しました。脇で登場する松坂桃李も2回喫煙(手に持っているだけ。こんな演出はやめてほしい)しました。双葉が医者に「ストレスでガンになったのか?」と尋ねると医者が「原因はいろいろです。」と答える場面がありましたが、「原因は夫のタバコによる受動喫煙が主な原因」なのではないでしょうか。