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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

幼子われらに生まれ

2018-03-10 | 2018日本語映画評


「幼子われらに生まれ」 三島有紀子監督 ☓☓☓

 重松清原作の再婚した夫婦と子どもの関係を父親の視点で捉えた家族のドラマです。
 サラリーマンの田中(浅野忠信)は再婚した妻(田中麗奈)が妊娠し、妻の連れ子との関係がギクシャクします。田中自身も妊娠を受け入れかねています。その上、仕事も倉庫係に出向させられ踏んだり蹴ったりの状況です。幸せなのは前妻との間にできた娘と年に4回過ごす時間だけでした。そんな田中に次の難題が降りかかります。娘が「本当の父親に会いたい」と訴え、前妻の再婚相手は末期がんで余命がわずかとなるのでした。あれこれ奮闘する田中なのですが・・・。
 前妻(寺島しのぶ)との別れた経緯の中で、まるで夫婦別姓法案に反対している保守系の議員が言っているようなセリフを言う田中には全く共感できず、(職場で旧姓を使うな、家庭に入れ、子どもを生め、など)専業主婦の妻にも共感できず、感情移入がなかなかできない作品でした。どちらかというと、どうしょうもない前夫(宮藤官九郎)の「妻や子どもは煩わしいだけ」なんていう投げやりな言葉に結構説得力がありました。わずらわしい関係を続けることが生きることなのでしょうか。
 タバコは、大変残念なことに喫煙場面が多い作品でした。田中の職場の上司(☓)寺島しのぶ(☓)宮藤官九郎(☓)そして行き詰ったときに折角禁煙していたのに知らない人から一本もらって田中がじっくり喫煙する、という昭和の古典的喫煙場面(☓)もありました。脚本が荒井晴彦でタバコ大好きな人なので仕方がないかもしれませんが、宮藤も浅野もひとつまちがえば救急車のお世話になる年齢ですのでくれぐれも気をつけてほしいものです。
 広告のなかで、化粧品のDHCを大きく映していることにも「?」です。


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坂道のアポロン

2018-03-10 | 2018日本語映画評


「坂道のアポロン」 三木孝浩監督 ☓

 1960年代の佐世保を舞台にジャズでつながる友情を描きました。原作は小玉ユキのコミックです。
 家の事情で東京から佐世保の親戚に世話になり、転校してきた西見(知念侑李)は級長の律子(小松菜奈)、律子の幼馴染セン君(中川大志)の二人と出会います。そして、律子の父親が経営しているレコード店の地下にあるスタジオでジャズのセッションをするようになります。そんな折東京から帰省してきたジュン兄(ディーンフジオカ)がトランペットで加わり、3人は至福の時を過ごすのですが・・・。
 レコード盤、ビクターの犬、10円玉の公衆電話、三輪トラックなど60年代が小道具やファッションを含め再現されていました。観客は中高生の女子がほとんどでしたが(土曜日)中高年の方は懐かしく興味深かったのではないでしょうか。当時は佐世保に限らず米軍の基地がある街にはセン君のような子は珍しくはなかったかもしれませんね。
 近くの席の中学生くらいの女子は知念くんのファンらしく、彼の一挙手一投足にリアクションを
して泣いたり笑ったりにぎやかでした。ちょっとうるさくて迷惑しましたが、これだけ感情移入できるのは幸せなことよ、と羨ましくもなりました。
 タバコは、大学生のディーンフジオカが2回ほど手に持っていました。(☓)トランペットを吹く人がタバコ吸うのはトランペットを舐めてますね。


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