
「麻雀放浪記2020」 PG12 白石和彌監督 ☓☓☓ 東映
1984年に和田勉監督で映画化された阿佐田哲也原作の小説を、今作では時代を変え再映画化しました。
1945年の焼け野原の東京から雷が原因で2020年の「戦争後」の東京へタイムスリップした坊や哲(斎藤工)は戸惑いながらも街で出会ったプロの麻雀士ドテコ(もも)に助けられ2020年の麻雀を体験します。一方、人工知能のロボット麻雀士YUKI(ベッキー)が開発され、ヒトとの対決を「麻雀オリンピック」のイベントで坊や哲らと対戦することになるのでした。
大麻で逮捕された俳優が出演していることであれこれあったようですが、別に騒ぐほどの作品でもなく、逮捕報道のおかげで多少観客が増えたのではないかと思います。いくつかの小ネタに社会風刺風の笑いもありましたが、30年前と比べ麻雀人口は減少しているなか、どうしていま再映画化したのか首を捻りたくなります。
タバコは1945年の雀荘がモクモクなのはまあしかたがないとしてもタイムスリップして倒れていた場所がタバコ屋の店先、というのが結構笑えます。2020年にあの手の昭和のタバコ屋があるのでしょうか。白石監督はスポンサーとしてタバコ会社がお好きなようですが、映画などでのタバコの潜入広告は国際条約で禁止されていることも承知の上で違反しているとしか思えません。小さな悪(違反)の積み重ねがいずれ大きな悪につながる、というようなことを先日引退した野球選手が言っていましたね。(元は「小さなことの積み重ねがいずれ偉大なことになる。」)肝に命じたほうがいいのではないでしょうか。(☓☓☓)特に小松政夫のような高齢の俳優が受動喫煙させられるのは直接命に関わり大変危険です。