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「町田くんの世界」 石井裕也監督 △ ☆ ワーナーブラザーズ
安藤ゆき原作の少女漫画を実写映画化しました。
町田くん(細田佳央太 ほそだかなた)は、運動も勉強も大したことはなかったものの、人を信頼する、困った人をすぐに助けるなど周囲の人たちに尽くすという才能がありました。そんな町田くんがあるきっかけで猪原さん(関水渚)に恋をしてしまいます。奇妙な感じが「恋」というものだとはわからない町田くんですが、父親から「わからないことから目をそらせてはいけない。」と言われていたこともあり、「恋」を追求するのでしたが・・・。
主役の二人は全くの新人らしいですが、周囲のクラスメートたちが前田敦子、岩田剛典、高畑充希などベテランが演じ、脇をしっかり固めています。彼らを見ていると30歳ちかい大人が高校生役を演じるのも安心感があってそれはそれで見応えがあることに気が付かされました。それでこそ俳優ですかね。
社会への警鐘ともなるうんちくのある言葉が感動的でした。(☆)
タバコは、雑誌記者役の池松壮亮がカフェでパソコンに向かっているときに横の灰皿にタバコが煙っているのが映っていましたが、喫煙シーンはなかったので△です。
編集長役の佐藤浩市が「ちょっとつきあえよ。」と池松を屋上へ誘いそこでミントを口にする演出が卓越でした。(拍手!)