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ルース エドガー

2020-08-02 | 2020映画評


「ルース エドガー」 PG12 ジュリアス オナー監督 米 △

ひとつの課題レポートをめぐり、模範生ルースと教師、そして彼の養父母らの心の内部を探るサスペンスタッチの人間ドラマです。
アフリカの紛争地域から有能な白人夫妻の養子となったルース(ケルビン ハリソン Jr.)は秀才な上に陸上の花形選手でもあり、弁論も卓越し、学校の希望の星です。世界史の教師ウィルソン(オクタヴィア スペンサー)はルースの提出したレポートに「気になる記述」があり両親と話し合います。養父母のエイミー(ナオミ ワッツ)とピーター(ティム ロス)はその指摘に対し初めてルースを「よくできた息子」から「理解できないこともある息子」へと対応が変わります。一方、ルース自身も教師ウィルソンが生徒に対し些細なことでレッテルを貼り決めつけることに反発を感じていました。そして事件は起きます。

黒人差別の問題がアメリカで大きなうねりとなっている今、大変深い内容の作品です。「良い息子、良い生徒」をうまく演じられるルースは優等生の自分と教師の評価によって「おちこぼれ」のレッテルを貼られた仲間と本当の姿は大して変わらないことに気づいています。また、教師のウィルソンも実は大きな問題を抱えています。両親にしても、実子を望まず養子を育てることにした選択への葛藤もあります。自分自身の価値観を再認識させる秀作です。

タバコは、出ませんがドラッグが出てくるので△です。


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