標記の研修を受けた。この資格はBCPのコンサルを行える資格である。研修2日間と日曜日の試験で15万円と相当高価である。しかし、その内容は相応の価値のあるものだった。
終日講義であるが、一つ例を挙げよう。BCPの構築時には、リスク分析とBIA(ビジネスインパクト分析)を実施する。その違いについて説明があった。
リスク分析は必ずある想定をする。そしてその想定に対して、対策がどうなるかを考える。これだとどうしても想定外が出てしまう。これが防災対策である。主に総務部門などからの発想だそうだ。
これに対して、BIAは原因は問わず、ある事業がどれだけ停止してもよいか考える。考えるとは、顧客が離れていくまでの期間を推定することだ。これなら想定外ということは起きえない。これがBC(事業継続)というものだ。これは経営分析などの企画部門などからの発想だそうだ。
このリスク分析と、BIAを両方実施して、対策などを検討し、「目標復旧期間」を設定する。そしてたいていの企業は目標に届かないため、「望ましい目標復旧期間」を定める。このギャップはその企業の持つリスクとして捉え、なくべく短くする努力を継続的にしていくというもの。
米国流で、実に合理的である。ほかに、なるほど、と思える講義が続いた。やはり一流の講義は高いが価値がある。明日も続きます。