資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格は2年前倒しで達成、今年は百名山完登が目標、徒然なるままに書いていきます。

生酛と山廃酛、そして速醸系の酒

2021年01月27日 | おもしろ資格とその活用

 

 現在、私は、週にニ三日、日本酒を飲むようになっている。近頃太ってきて、夕食ではご飯をてべないから、その代わり、日本酒をちびちび飲む。どっちもお米だからまあいいだろうと。

 正月明けに、奥武蔵の国民休暇村に泊まった際、山廃の酒がお土産に売られていた。「山廃」(やまはい)、飲んだことないな、飲んでみようとAmazonnで注文。キーワード「山廃」の上位には、北陸の酒が並ぶ。その中で、「天狗舞」という石川県の酒を注文。

 そもそもヤマハイとは何か、利き酒師の学習でできてた難しい奴だ。テキストを引っ張り出して調べてみた。お酒の原料である「酒母」(しゅぼ)には乳酸が必要である。この乳酸を得るための方法は大きく2種類に分かれる。明治時代に国立醸造研究所で開発された「速醸系酒母」と、昔からある「生酛(きもと)系酒母」だ。速醸系は醸造用乳酸を入れるが、生酛系は自然界の乳酸を取り込む。

 そしてこの生酛系には、仕込みの方法で、さらに「生酛」(きもと)と「山廃酛」(やまはいもと)に分かれる。生酛を作る工程で、「山卸し」(やまおろし)という、蒸し米を櫂(かい)と言われる棒ですり潰し、酸化を速める作業があるが、この作業が重労働。そこで国立醸造研究所で山卸しをやった生酛系酒母とやらないで自然にできた酒母の成分を分析すると、どっちも変わらないことが分かり、山卸しは特に必要ないという結論になった。そこでこの山卸しをやらない生酛系酒母、「山廃酛」(やまはいもと)が誕生したというものだ。

 そして、現在日本の市場では、速醸系が90%、山廃仕込みが9%、生酛仕込みが1%の割合となっている。そうか、それでヤマハイは少ないのか。ヤマハイは現在は、日本酒の差別化要因の一つとして作っているようだ。

 長くなったが、さっそく飲んでみた。喉にちょっとガツンと来るテイストだ。飲みやすいフルーティな葷酒や爽酒とは明らかに違う。葷酒や爽酒に慣れている私にとっては、変化があって美味しい。酒の世界も深いな。今度は生酛仕込みも飲んでみたいもんだ。