kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

国体5

2014-10-23 | 陸上競技
月曜日、自分の担当もありましたが、やはり女子のリレーが気になっていました。全国の舞台、山口県の代表としてうちの選手2人がバトンをつなぐ。少年Aと少年Bならあり得るのかもしれませんが同じチームの少年Aが2人でバトンをつなぐというのあまりないと思います。

本当であればインターハイで引退すると言っていた小さなエース、少し話をして国体まで続けることになりました。山口県代表として選ばれる可能性がありました。そこで辞めてしまうというのはもったいない。本人は大学に進学して競技をやるつもりは全くありませんでした。「華やかに終わりたい」というのが本人の望み。インターハイに3種目出場した時点で競技としては一番輝けていると感じたのかもしれません。当然ですね。それでも「もう少し一緒にやりたい」という気持ちが私にありました。本人がもうやらないと言えば引き止めることはしないようにと考えていましたが、なんとなく本人もそのやってみようかなという感じだったので話をして続ける方向に。

そして迎えた国体。小さなエースと大きなエースがバトンをつなぐ。国体最終から2ヶ月間、この2人がバトンをつなぐ姿を見続けてきました。誇らしい反面、絶対につながないといけない。小さなエースの最後の走りを途中で終わらせることだけは避けなければいけません。せっかく国体まで競技を続けてくれたのに中途半端な形で終わるのだけは絶対に避けたい。

レース前、リレーメンバーとコーチ陣で歩いているときに小さなエースが「リレー前に声かけしよう」と言い出しました。2走は大きなエース、普段からやっています。しかし、3走以降は他校の選手と社会人選手。本人がやりたい!と言っていたので周りも賛同してくれました。やったことないからわからない、という成年選手にやり方を教えていました。最後のレース、本当に楽しそうでした。緊張する部分もあったでしょうが全国の舞台を楽しむという姿がありました。他校の選手と成年選手、小さなエースがこの国体で最後というのを知っていたのかは分かりません。それでもこのメンバーでリレーを組むのは国体が最初で最後。その雰囲気を楽しんでくれている姿を客観的に見て幸せに思いました。

普段とは違う形でレースの準備が始まりました。服を着たまま一本走ってその後、1走はスタブロ前で紹介を受ける。普段はユニフォームで走ってから声かけをしますから「どうするんだろう」と見ていたら、スタブロ前で「まきの、行きまーす!!」とめちゃくちゃ大きな声で呼びかけていました。大きなエースも最大の声で応え、3走も4走も声を出してくれました。泣きそうでした(笑)。全国の舞台、それも県代表として参加している国体で声かけが見れるとは。うちの小さなエースの発案にみんなが賛同してくれたことに心から感謝したい。

レース自体は小さなエースが最高の走りをしてくれました。他のチームと遜色ない、きちんと全国で戦えている走り。独特の高速ピッチでコーナーを駆け抜けて行きました。他のレースでも良い走りをしてくれていましたが、人生最後のレースで本当に最高の走りをしてくれたと思います。バトンは大きなエースへ。スムーズにバトンが渡りました。が、ここの区間日本トップ選手が複数走っていました。内側から日本記録保持者が走ってきて一気に抜かれる。ついていけません。それでもしっかりと走る。冷静さを失いやすいレースの中で自分の走りをしてくれたと思います。3走にもきちんとバトンをつなぐことができました。3走と4走はこの日初めてバトンをやりましたがこちらもしっかりとバトンを渡してくれました。レースを見ながら涙が出ました。この舞台でうちの選手がバトンをつなぐ。ここだけでも純粋に嬉しい。さらに他の選手も全力でバトンをフィニッシュラインに運んでいる。最高でした。

結果は47秒29。46秒台に入れませんでしたが今できる走りはできたのではないかと思います。46秒中盤まで行かなければ準決勝には進めません。今は完全に力不足ですね。まだまだ全国では戦えないというのがはっきりと突き付けられました。大きなエース、かなり悔しかったようで「来年も絶対代表になってリレーを走る」と言っていました。大学に進んで競技をします。もっと強く速くなってもらいたい。その可能性はあります。

小さなエース、「楽しかった」と言っていました。これだけで十分だと思います。「まだ引退って気がしない」と言っていましたがそれが素直なところでしょう。しばらくしてなんとなく引退を受け入れていくのかなと。良い表情をしていたのでそれだけで私自身は幸せな気持ちになりました。ここまで本当に良くやってくれたと思います。この子の存在があったからリレーでインターハイに届いたのです。一生忘れられないと思います。この子がうちの学校を選んでくれて、うちで競技をしてくれたこと、保護者がサポートしてくれてここまで来れたこと。全てのことに心から感謝しています。選手だけでは競技はできません。保護者が愚痴を聞いてくれたり治療に積極的に連れて行ってくれたという話も聞いています。多くの人に支えられて最高の舞台に立つことができた。それを近くで見ることができた。本当に幸せです。

良いレースを見ることができました。小さなエース、大きなエース、リレーを走ってくれた2人の選手、支えてくれたコーチ陣、近くで応援を続けてくれた保護者、様々な場面でこの子達に話しかけてくれた多くの指導者、中学時代指導してくれた先生方。全ての人に心から感謝したいと思います。本当に有難うございました。言葉では書きつくせません。一生忘れられない国体となりました。感謝。
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国体4

2014-10-23 | 陸上競技
帰ってから超体調不良になり、とても更新に到達できませんでした。これに関してはまた書けたら。

日曜日、この日は400mHの決勝。夕方からレースだったので何回かに分けてアップを行いました。流れを確認しがら本人の感覚を確かめる。明らかに上手くいかなかった時だけはこちらから積極的にアプローチして、良い時には本人から話を聞く。この繰り返しですね。
実際のレースは前半少し遅れたように見えましたがこれは予定通り。慌てず力を上手く使いながら前半を乗り切り、歩数の切り替えの所から勝負をかけていく。遅れずについて行って切り替えてから!という作戦でした。7台目を越えた時に、これはいける!という距離でした。が、残念ならが8台目で予定より歩数が一歩増えてしまい18歩、逆脚。身体は良く動いていたのですがここが上手くできませんでした。それでも粘って7位入賞。一ヶ月前の状況から考えるとかなり復活できたと思います。立派ですね。が、あれこれあって本人とレース後話ができませんでした。なんか寂しいですね(笑)。

後日、本人から連絡をもらいやりとりができました。日本一になるという数年前からの目標、今度は学生でチャレンジですね。頑張ってもらいたいと思います。

この日、成年男子の800mがありました。年齢差はありますが大学の後輩が出場。全力で応援しました。1組目の3着となりましたが1分51秒のベスト記録。あとはプラスにかかるかどうか。めちゃくちゃドキドキしました。3組目の結果が電光掲示板に表示された時、本人と抱き合って喜びました。いや、本当にすごい。素直で純粋に競技に取り組む選手です。心から応援したいと思える。自分のことのように嬉しかったですね。

月曜日、この日は少年男子の110mH。前日からかなり動いてる感じがありました。本人もその感覚を持っている。アップはかなり短いのでこれで動くのかな?と心配しましたが良く動いていました。予選は3着でしたが良い記録でプラスにかかり決勝へ。1台目の入りと並ばれてから自分のレースをする。これは予選前からの共通認識でしたが実際のレースもそれが課題となりました。決勝では3台目までトップ。そこから並ばれて少しずつ離されていきましたがよく我慢していました。接戦でしたが6位。3、4位とは0.01秒差。来年に向けて走力を上げて勝負できるようにしてもらいたいですね。

とりあえずここまで。お許しを。
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