kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

伝わる事で何かが変わる

2016-04-29 | 陸上競技
話がまとまりません。書きたい事がたくさんあってそれでも上手くまとめられなくて。いつもの事ですね。

過去に書いたblogを読み返すという事はあまりない。まー毎日blogを書くだけで精一杯になっているのに過去の事を振り返る余裕はないのですが(笑)。書いているという思い出す事がたくさん出てきます。例えば身体のバランスの事を書いているという「あ、そういえば」と思う事が複数でできます。

前の記事に書いていた内容も同様。今のチームに対して話した内容を書いているという前のチームの事が思い出される。前のチームの小さなエースが発した言葉は今のチームにも響く。この話もblogを書いていたから思い出す。選手にもこの例は話をするようにしました。忘れてはいけない事だからです。「足りないなら自分がその分やってやる」という気持ちになれるかどうか。そんなチームであって欲しいという願いです。

その当時の話をしていたらケアの方法についても思い出しました。身体のバランスを整えるために何をするか。部分的なケアをしているだけではなく全体のバランスを整える事で患部の痛みを取る事ができる。これも当たり前の話ですが。気がつくと盲目的な対応になってしまう部分があります。このケアについてはかなり時間が必要になってきます。長い時間をかけて自分自身で身体のバランスをとっていく。それにより走り自体も変わってくると思います。

こういう部分は「本人の意欲」と「本人の意識」の問題が大きく影響すると思っています。私が「やった方が良い」と伝えたことを本当にやり続ける事ができるか。見えていないところですからやっているかどうかはいつも分かりません。それでも本人が「絶対にやってやるんだ」という気持ちがあれば「自分のためになる事」をやります。これは「競技力」とは異なるのかもしれません。しかし、強くなるための「素養」としては一番大切な事かもしれません。素直に言われた事をやり続けることが「素質」という部分では大切になってくるのかなと感じています。

木曜日、練習を軽くやって終わりました。1年生はまだまだこちらが求める動きができません。それでも「早めに終わらせる」事にしました。その際、「股関節の動きが悪いものは残ってでも練習してから帰ればいい」と話しました。帰る直前に1年生男子が近寄って話しかけてきました。「股関節が硬いので何をしたら良いですか?効果的なストレッチなどはありますか?」と自ら聞いてきました。いや、積極的です。

以前から「強くなりたい」という気持ちを感じていました。新入生ですからこちらもまだ完全に性格的なものを把握しているわけではありません。「真面目に一生懸命取り組める」という印象がありました。それだけではなく「自分が強くなるために貪欲になれる」のです。これは今までのチームに足りなかったものだと思います。これがチームに大きな刺激になるかもしれません。

その話をしながら選手には「股関節周辺のストレッチ」が書いてある資料を全員に渡しました。同じチーム内にそういう意識を持った選手がいる。同じ話を聞いて「行動に移そうとしている」選手がいるのです。それは特別な事ではない。もっというと1年生だろうが3年生だろうが関係ないのです。学年云々というのは強くなるためにはあまり影響しないのだと思います。

こういう刺激が1年生からチームに入る。それだけで大きくチームが成長する可能性がある。だからこそ私は「伝え続けていく」事が大切なのだと思います。包み隠さずこうやってチーム内で起きている出来事や流れを本人たちに理解させていく。それが何かを変えていくきっかけになる。

今起きている事、過去に私が経験してきた事。これら全てを融合しながら「チーム」として進んで行きたいなと思っています。それができる可能性があるメンバーなのではないかなと。良い刺激が入っています。面白いですね。
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力の在り方

2016-04-29 | 陸上競技
もう少し書かせてください。興味ない方もたくさんいると思いますが、どのような練習をしているのかという部分に興味がある方もいると思います。まー大したことをやっているわけではないので。私自身はblogの中で「何をやったか」ではなく「どのようにしてやろうとしているか」を書き記しておきたいと思っています。お許しを。

水曜日にもう少しだけ話をしました。今回、県総体に出場する選手もいます。そうではない選手もいます。女子の棒高跳びなどは種目がありません。秋以降の開催です。そうなると「目標設定」ができにくい。目の前に何かあるわけではないからです。また、現時点で参加する全員が「中国大会出場」を目標に掲げるというのは厳しい状況かもしれません。可能性がある種目も複数あります。女子のショートスプリントに関してはすでに可能性がある。周囲からは「脅威」と思われるかもしれないですね。

しかし、そこだけではない。実際は「競技に出る選手」だけが何とかしようというのではだめだと思っています。ここ最近はトレーニングの頻度が減っていましたが投擲と棒高跳びはシャフト補強の重さを変えています。スプリント系の選手よりも重くして練習をさせている。つまり「負荷」としてはその選手たちの方が高いのです。種目特性という部分もありますが。この選手たちが「必死にやる」姿をチーム内に示してほしいと思っています。自分達よりも「強い負荷」をかけている選手が一生懸命にやっている姿を見る。自分も苦しいけどもっと強い負荷でやっている選手がいる。それを見続けることは「成長のカギ」になると思っています。自分たちにできる最大限のことを毎日やり続けることで「チームの力」となるのです。

また、別の話もしました。これは女子だけでしたが。ここに書いたら女子だけに話した内容の意味はないですね(笑)。数週間「思うように練習ができない」という状況にある選手がいました。他の選手は少しずつ練習を積んでいく。自分だけができない。そうなると「焦り」も出てきます。「悔しい」と思う気持ちも大きくなるでしょう。そのことを周りが感じ取ってあげられるかというのは「チーム」として大きなことだと思っています。「自分だけ強くなればいい」と思っていたら結局強くなれない。同じチームでの活動ですから「みんなで強くなれる方法」を見つけていかなければいけません。この選手の「焦り」や「苦しみ」を感じ取って支えてあげられるチームになってもらいたいと思っていました。

先日、高跳び選手と話をしていました。支部大会ではリレーの1走を走らせました。走力的には昨年と比べるとかなり強くなっています。とはいえまだまだチームの中では足りない。今回リレーを走ったことで「もっと強くならないと」と思ったようです。普段はそんなに「やる気オーラ」を出すタイプではありません。それでも「強くなりたい」という気持ちは大きい。リレーの話をしていました。上で戦える可能性があるというのはチーム全員が分かっています。「何かあった時」には常に高跳び選手に頼らなければいけません。いかんせん、チームとしては始まったばかりですから「最小限の人数しかいない」のです。万が一誰かが走れなかった場合はこのこの子に頼るしかないと思っています。

そんな話をして今回リレーを走れなかった1年生の話をしていました。そんな時に「自分がもっと強くなって負担を減らさないといけない」と本人が言っていました。1年生のためにもです。焦って故障を繰り返してしまったら困ります。しかし、「本気で上を狙う」のであればやはり1年生の力が必要です。安心して自分のことに専念できるように「私が強くなる」と。うーん、私的にはかなり嬉しかったですね。こうやって「相手のことを想う」気持ちがあるかどうか。

チーム内の関係が上手くいっていなかったら「誰かが走れなければ自分がリレーに出て上に進める」と思う子も出てきます。常に「自分が主役」というのが良いでしょうから。しかし、「自分が走るよりはMが走るほうが戦えるから」というのを素直に認められる。もちろん「自分が勝ち取る」という意欲は欲しい。でもチーム全体のことを考える気持ちも必要。本当にうれしかったですね。

その話を女子にはしました。安心して自分のことができるようにしてやって欲しい。チームです。一人が走れなくても他でカバーできます。それがリレーです。私がリレーが好きなのは「みんなで1つのことをする」からです。もしも1人が調子が悪くで思うように走れない。そうなれば本人は気持ちが落ち込みます。当然の話です。そうであればほかのメンバーが「0.1秒ずつ」でも速く走れば十分補えます。それが「チーム力」の在り方だと思っています。1人が落ち込んでいたらみんなでその子の気持ちをくみ取ってサポートしてあげる。それができないようでは「リレー中心にやる」意味はないからです。

この話はしていませんが書いていて思い出したので。前任校で4継でインターハイに行きました。その時の話。3走が県総体前から足が痛い。肉離れではありませんが体のバランスが崩れて痛みがあちこちでてくる。この状況で走れるのかどうか?メンバーを替えるかどうかを考えるまででした。実際に走れる選手は4人だけ。ほかは1年生でした。メンバーを変えても中国には行ける。どうするか?と話したら小さなエースが「3走は難しい。1年生では渡らないと思う。安心してバトンができるMちゃんが良い。それ以外は考えられない」と答えました。その気持ちを汲んでメンバー変更なし。他のメンバーは良い走りをしてくれました。これが「チームの力のあり方」だと感じました。

また、その時の中国大会の決勝。ぎりぎりで決勝に進みました。3走は相変わらずの状況。準決勝終了後は足を引きずっていました。うーん、どうするか。ここまで来たらこの子で勝負するしかないと思っていました。周りの選手も不安があったと思います。そんな時に小さなエースが全員の前で「Mちゃんが走れないんだったらうちがその分速く走るから大丈夫。絶対にインターハイに行く。」と宣言しました。この一言でチームがまとまった気がします。普段はそんな感じではないのですが「勝負」に関してはシビアです。実際にエース区間である2走のところで激走。一番強かったと思います。

「チーム」としてやっている。自分のために力を出せるというのも大切ですが「他の誰かのために実力以上のものを出せる」というのは一人ではできません。「チーム」だからできるのです。そういう考え方を持ってもらいたいなと思っています。

苦しいときに支えあえる。これだけで「チーム」としては違います。「中国大会に行くため」「インターハイに行くため」だけではないのです。そこに行きつく「プロセス」の中で何を学ぶか。「力」をどのように磨いていくか。「自分が強くなればそれでいい」というチームにはしたくありません。もちろん「個」が強くなることが最優先です。かといって「自分さえよければいい」というのは違うと思っています。

その後の練習、かなり良かったと思っています女子も声が出ていました。シャフトで苦しんでいるときに「しっかり」「あとちょっと」「ここ頑張って」という声が出ていました。こういう部分ができるかどうかです。

チームとしてどこへ向かうか。見守ってもらえたらと思います。
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