kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

久々の専門練習

2024-01-14 | 陸上競技

金曜日。この日は予定通り専門練習をすることに。男子は広島に合宿に行きました。こちらは12月に倉敷に行っているので学校での練習としました。本来であれば前日に「走練習」を行っているので練習量を激減させて身体を休ませる必要性があります。練習の質を上げるためにも「回復させる」という時間が必要だからです。それでも「やっておかなければいけないこと」がいくつかあります。

 

アップはそれなりに。私は課外があったので少し遅れていきました。補強に入っているかなと思う時間帯でしたが、行ったときにはまだ「片足スキップ」をやっていました。遅い。話を聞くと「DM移動」に時間がかかったと。種目を覚えていないのも影響していたと。効率的に練習をするためにはこういう「当たり前」のことはできないと困ります。雰囲気はかなり良くなっているのですが、まだまだ甘い部分が多くあります。性格的に「全てのリスクを潰す」というのをやっておきたい。一部分が良くなったから他のことも大丈夫というのではない。ダメなものはだめだと思っています。

 

月曜日、水曜日、土曜日は「スプリント」を高めるための練習として位置づけているので「スプリント練習」を必ず入れます。しかし、これは負荷が高くなるので毎日やるのは避けたいなと思っています。また、今の動きの中に不足している「膝と腰の連動」の部分と「空中でのタメ」の部分が必要になってくると考えていました。火曜日、金曜日は「片足スキップ」と「シザース」を入れるようにしてそれを補いたいなと。hoshoの時には色々と組み合わせていましたが、今はもっとシンプルにやりたいなと思っています。多分、人生で一番「陸上競技」について考えていると思います。もちろん、他の仕事も多くなっているのでそれだけではないのですが。「学校での指導」について考えるというよりも「競技力向上のために何をするか」を考えるようになっています。ここはすごく楽しい時間です。移動時間が多いというのもあるのでそれを有効に使いたいなと。

 

補強を入れてから専門へ。スプリントは「加速段階」をメインに。冬季練習のスプリント系の練習のメインはここに置いています。1人は「爆発的に力が発揮できない」というのがあります。もう一人は「重心の移動が苦手」という部分がある。どちらにしても「最初の1歩」や「接地の角度」にこだわってやっていく必要性があるなと。加速段階T走としてタイヤを使った練習をしばらくやっていた(hosho時代に考えた)のですが、その前段階で「一歩目」「足運び」を徹底したいなと別の練習を入れました。これはかなり効果的だと感じています。「たった1歩」と思われるかもしれませんが、結局この「1歩」がきちんとできないとそれから以降の走りは崩れます。徹底的にやる。さらに「足運び」をやるために「タイヤ押し」をやる。これまでは「10m」としていましたが、先日から「8m」に変更。見ているとそんなに長くなくてもいいやという気がして「5m」に変更。結局、加速段階の足運び(接地角度)を意識する部分は最初の10mもありません。身体の角度を保てないので。そうであれば無駄に10mやらなくてもいいなと。走りの中で最初の5歩で走る距離は10mもないくらいですから。重心移動ができないタイヤ押しの中で10mもやらなくてもいいなと。

 

そのあと色々とやって前半マークに行くのですが見ていて「気持ちいい」感じがありました。これだけやりたい動きができるのかと。走っている選手たちも「今のはよかった」と口々に言います。結局は「選手がいい感じで走れるかどうか」だと思っています。毎日見る「部活動」であればその「感覚」はつかみやすいと思っています。じっくり時間をかけてみることもできますし、感覚を確認することもできる。3年生が練習を見ていて感嘆の声を上げていました。見てて「進むな」と感じれるのでしょう。いや、こういう練習をしたい。本当に。

 

ハードル陣はいつもの流れで。他の学校がどのような形で練習をしているのか分かりません。私自身、ハードルを専門にするという選手がいないときには何も考えませんが(笑)。tokushoの時には400mHの選手は冬季練習は走るのがメインでした。今考えると恥ずかしいですが。110mHの選手がいたときには冬季でもハードルをかなり跳ばせていました。hoshoでは「ハードルを跳びたい」とずっと言ってくる選手がいたので他の選手が走っているときに同じ距離でハードル走をひたすらやっていました「5歩ハードル」をずっと。タイプ的に「T走」をやったほうが走れるようになるだろうなと思っていたのですが、「強い押し」に負けてハードルを。その結果、シーズンに入ったら大幅自己ベスト更新。1年生の時に16秒5くらいだったのが気が付けば15秒0くらいまでいきました。やはりハードル練習は偉大だなと。

 

この2年間は全く練習計画を立てることがありませんでした。すっかり忘れていた部分もあります。競技指導しなくてもいいなという気持ちがありましたし。それでも今の形になったので「最善を尽くす」というのはやっておきたいなと。そこで思い出してきちんとハードル練習をするということに。指導者によっては「シーズンに入ってからでいい」という方もいると思います。バトンも技術(スタートやハードル)もずっとやり続けていく必要があると思っています。スプリント能力が上がっていくのであればそれによって「動き」も変わっていきます。それに応じて「技術的な要素」も間違いなく変わります。秋から春まで「技術的要素」をやらないということであれば「感覚の差」は著しくなると思っています。シーズン前にすり合わせるのはかなりの時間と労力を要します。そうであれば「継続的にやる」ほうが良い。表面的な技術ではなく「試合で必要とされる」ものをやっていくのがいい。そう考えて実施しています

 

ハードルに関してもかなり良くなってきています。まだまだ必要なことはありますが。遠くから踏み切るための練習をします。見ていてどうしても踏切が近くなってしまう選手もいる。この選手には別の距離で設定するほうが良いなと思っています。ショートハードルであれば「決められた距離」を「決められた歩数」で走ることになります。が、ヨンパは人によって歩数が異なる。そうであれば「その選手に合わせてやる」ほうが良い。同じ5歩でももっと広くなるからです。他の選手と比べて1足伸ばし位でもいいかなと。もう少し伸ばしたほうが良いかも。そのあたりの動きを見ながら修正していくのは面白いですね。ショートハードルでストライドを伸ばすというのはあまり好ましくないと考えています。特に今のうちの選手のように「ある程度のレベル」まできたら伸びていくストライドをどのように調整するかのほうが大きいので。誰でもストライドを伸ばしたらいいという話ではない。逆に届かない選手に「幅が広いインターバル」でやるのも非効率的。もちろん、「届かせないといけない」のはありますが、最初から「オーバーストライド」でやっていたら走れなくなるのは当然です。

 

考えて練習を見ていると楽しいですね。まずまずの練習ができたと思っています。十分です。少し時間がかかってしまったのが残念ですが。良い練習だったと思います。

コメント
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