東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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Hell Weekに思うこと

2025-03-14 12:00:00 | 24期のブログリレー

皆さんこんにちは。「稼げる!プロコン育成塾」24期生の佐藤真武です。

 

ようやく木蓮の花がほころび始めました。首元のボタンをはずしたりマフラーをしたりと、まさに三寒四温ですが、待ちに待った春がやってきました。

しかし私はというと、そんな春の陽気に誘われてふわぁっと、浮遊するような感じではありません。「稼プロ!」第10回講義に向けての準備や診断報告書の修正に焦りつつ、週末に迫ったバンド演奏の練習と孫の卒園祝いの準備の狭間で今もブログを書いておりますが、最近は多くの時間を確定申告に費やしております。大変です。まさにHell Weekです。うららかな陽気と気持ちのギャップが大きいのです。

確定申告は初めてではないのですが、「誰でも簡単!」という会計ソフトのコピーを素直に信用し、3月に入ってからおもむろに作成を始めました。しかし、その会計ソフトに何を問われ、どのように手順を踏めばいいのかよくわかりません。初心者が躓きやすいところには、リンクで丁寧な説明が用意されていますので、まずはよく理解しようとリンクをいろいろ開いていたら、今度はどこに何が書いてあるのか探すのに手間取ってしまい、完全にラビリンスにはまってしまいました。刹那、プライベートも含めた1年分の収支明細の入力が必要なことを知り顔面蒼白となり、売上であり売掛金、ということは…、という段階で脳の働きがフリーズしてしまいます。本来であれば仕分けの知識を思い出し、それほど時間もかからないはずの作業に何日もかかってしまいました。それならそれで集中すればいいのですが、会計ソフトを使いこなせない自分を、「俺はIT難民なのか?」と自問してみたり、目の前の困難に、「どうして確定申告研究会がないんだ?」と責任放棄してみたりで、いっこうに進みません。生産性の低さ、この上なし、です。

そんなタイミングで、私は妙案を思いつきました。

「そうだ、T岡さんに聞いてみよう」

T岡さんとは、「稼プロ!」24期の同期であり、そして税理士です。年末に事務所に遊びに行く約束をしながら、体調不良で日延べしていたので、ランチでもしながらアドバイスをもらおうと考えました。そこで、T岡さんに都合を聞いてみたところ、

「有料です」

と、明快な回答をいただきました。

その瞬間、私の脳内に稲妻が走りました。税理士とは税務の専門家です。税務のサービスで収益を得ているのです。そんな当たり前の事に配慮することができず、無神経に尋ねてしまった自らを恥じました(同時に、「ウソです。何でも聞いてください」と言ってはいただいております)。

世の中には、二芸に長ずる人というのが確かにいらっしゃいます。それは並外れた好きという気持ちや、継続した努力があったからと、理由を述べるのは簡単ですが、そのことを胸に秘め行動し続ける、一つを達成して終わりにしないというのは、自らを奮い立たせる困難に立ち向かってきたことの証明でもあります。飲み過ぎて終点の湘南台まで寝過ごしてしまい、深夜にタクシーで帰宅したとか、いつもはお酒にまつわる笑い話を披露してくれるT岡さんですが、このことがあって以来、なんだかとても男前に見えてしまいます(事実、男前です)。

二芸どころか一芸も怪しい私ですが、個人事業主としての確定申告を何とか終わらせこのブログを書いたら、待っている課題に次々と取り組みたいと思います。とっさにわからなかったこと、不明な単語、ソフトの手順など、今回得た知識をノートにまとめて、来年の確定申告は、呼吸をするようにあっという間に仕上げたいと思います。

診断士1年目の最後にやってきたHell Week。窓の外に広がる青空とは対照的などんよりとした気分で過ごしましたが、「もがき苦しんでいる時が好調だ」という金綱講師の言葉を信じ、診断士2年目の順調なスタートに置き換えたいと思います。そして私も、一芸と呼べるものの端緒を開き、来年の3月を青空のような爽快な気持ちで迎えたいと思います。

ーーー稼げる!プロコン育成塾(稼プロ!)からのご案内ーーーーーーー
現在、当塾では2025年6月21日(土)に開講する25期生を募集しています。
入塾をご検討されている方、当塾のことをもっと知ることができる説明会や講義見学に参加してみませんか?
○説明会
3月24日(月)、4月11日(金)、4月16日(火)19時~ 中央区内会議室
説明会申し込みフォーム https://kasepuro.com/LP/gouori2020.html
○講義見学
3月22日(土)4月27日(日)13時半~17時半 中央区内区民館
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先達・先輩から学んだこと(第5回)~40代後半、初めての外資系で学んだこと

2025-03-13 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

事務局の大井秀人(20期)です。

今期の勝手連載、「先達・先輩から学んだこと」の第5回です。今回は、前回のパナソニックの話の続きにしようと思っていましたが、その後2017年、46歳で転職して入社した外資系メーカーでのお話に変更しました。先輩から学んだこととはちょっと違いますが、異文化に入ってみて学んだことという趣旨でお読みください。

ちなみに前回のブログはこちら。
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視点のルーツをまとめる(第1回)
新人のときに学んだ基本動作(第2回)
営業は確率論(第3回)
経営の神様の会社に転職して(第4回)
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その会社はカナダ本社の外資系の放送局向けの映像ソリューションメーカーです。私は日本拠点の開発プログラムマネージャーとして働いていました。グローバル標準のプロジェクト管理プロセスを導入し、開発状況を可視化するというミッションです。1年半と短い期間ではありましたが、欧米企業の仕事の進め方や考え方に触れ多くの学びがありました。ここでは、その経験を振り返りながら、印象に残ったポイントを3つご紹介します。

1.適性重視のジョブ型雇用に驚き

外資系企業では、「ジョブ型雇用」が基本です。職務ごとに求められるスキルや役割が明確に定められ、それに適した人材が採用されます。私のポジションも、グローバルで統一されたプロジェクト管理ルールを導入するために新設されたものでした。

入社して驚いたのは、私の採用理由が、「Webテストや長時間人事面接を通して「この仕事に向いているか」という基準をクリアしたのが私だけだった」という点です。現場側は、業界経験・スキル面で別の候補者を推していたそうです。それでも適性が重視されるのは大変驚きました。さらに「このポジションが無くなれば雇用も消える」と聞き、少し背筋も寒くなりました。実際、リストラを他のポジションで目の当たりにして、雇用の流動性が高いことを実感した次第です。

2.厳格なルールと柔軟な運用のバランス

私が担当したプログラムマネージメントの仕事では、プロジェクト管理のルールが細かく決められていました。開発フェーズごとの成果物や責任範囲(RACI)、モニタリングのKPIなど、詳細なガイドラインがありました。一方で、実際に運用してみると、必ずしもルール通りにやる必要はなく、「目的が達成できればOK」という柔軟な対応が取られていました。

日本企業ではルールを守ることが重視されがちですが、外資では目的に合わせてルールを変えることも普通でした。管理システムもすぐに変更します。この合理的な考え方はとても新鮮でした。考え方がそもそもAgileなのかもしれませんね。

3.対面なしでも回るマネジメントの仕組み

上司はモントリオールにいました。驚いたのは、その上司と1年半で一度しか直接会わなかったことです。1on1は常にリモート会議、しかもコロナ前でリモートが一般的ではなかった頃の話です。

それでも業務は問題なく進みました。その理由は、ジョブ型の組織では「誰が何をやるか」がはっきり決まっているからです。また、開発状況が見える化されたことで、本社から日本拠点への細かい指示も減り、結果として現場が自律的に動けるようになりました。「管理のための管理をしない」というのが、欧米企業の合理的なマネジメントの特徴なのかもしれません。

 

この1年半の経験で、外資系企業のプロジェクト管理の考え方や、ジョブ型雇用のリアルを学びました。特に、「適性を重視した採用」「厳格なルールと柔軟な運用」「対面なしでも機能するマネジメント」の3点は、JTC(Japan Traditional Company)にしか経験していなかった私にとって興味深いポイントでした。このような点は、日本企業での働き方を見直すヒントにもなる気がします。

一方で、会社のミッション、ビジョン、バリューが明確に定められていて、全世界のグループ会社に展開され、グローバルの共通言語になっていました。ここはパナソニックと共通しています。経営理念は、グローバル企業の共通の必要条件とあらてめて感じたことを覚えています(これはグローバル企業に限りませんが)。

次回は最後になりそうなので、前職の資生堂の経験について書きたいと思います。

 

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東北での診断実習~菓子製造業の挑戦に学ぶ

2025-03-12 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは、24期の小山俊一です。

先日、会社の仲間8名とともに、東北地方の老舗菓子製造会社を訪問し、診断実習を行ってきました。診断士として現場を見て課題を分析し、提言を行うというのが目的でしたが、実際に企業の方と膝を突き合わせて話すと、教科書どおりにはいかない現実の難しさを痛感します。

東北訪問で感じたこと 〜地方都市の風景の対比〜

東北というと寒さが厳しいイメージがありますが、今回の訪問日は予想以上に暖かく、東京よりも快適なくらいでした。寒さ対策で着込んだヒートテックが裏目に出て、汗をかくほど。現地の方も「今日は特に暖かいですね」と言っていましたが、思い込みの影響は大きいものです。

また、駅前の風景も印象的でした。新幹線が停まる規模の駅にもかかわらず、少し歩くとシャッターが閉まった店が目立つ。一方で、幹線道路沿いには新しい店舗が並び、活気があるエリアも見られました。これは地方都市によくある構造で、車移動を前提とした消費行動が影響しているのでしょう。駅前の空洞化と郊外の発展という流れを、改めて肌で感じました。

訪問先企業の強みと課題

訪問した企業は、長年地元で親しまれる菓子を製造しており、伝統を守りながらも新たなチャレンジを続けています。工場では、揚げ菓子や饅頭など、さまざまな商品が作られており、試食させていただいた商品はどれも丁寧な味わいでした。

ただ、帰りに駅でお土産を買おうとした際、ちょっとした残念ポイントがありました。個包装の工夫が少なく、大人数向けのお土産として購入しにくかったのです。商品自体はとても良いのに、パッケージの設計で機会損失をしているのではないかと感じました。見た目の工夫や、持ち帰りやすい形状にすれば、もっと売れるのではないでしょうか。

診断士としての学び

診断実習では、収益管理や生産効率向上といった課題が明確になりましたが、特に感じたのは、変革の難しさです。長年続く企業ほど「今までのやり方」が根付いており、それをどう変えていくかが大きなテーマになります。また、企業の持つストーリーをどう活かすかも重要です。歴史があるからこそ、それをブランドとして打ち出せるはずです。

そして、訪問後には、駅前の焼き鳥屋で仲間とともに2時間限定の飲み放題。まだ明るい午後4時半から6時半までの時間で、とことん飲んで語り合い、6時半過ぎの新幹線に乗り込むという、なかなか潔いスタイルでした。出張先でもしっかり飲む、それがこの会社の流儀。短時間でも充実したひとときとなり、改めて「大人の社会科遠足」のような楽しさを感じました。

訪問先企業への感謝

今回の診断実習を通じて、現場のリアルな課題に触れられたことは、診断士として貴重な経験でした。何より、私たちを温かく迎え入れてくださった企業の皆様には、心から感謝申し上げます。今後も、理論だけでなく、実際に役立つ支援ができるよう努めていきたいと思います。

 

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近況

2025-03-11 12:00:00 | 24期のブログリレー

皆さん、こんにちは。
稼プロ!事務局スタッフの中津井徹です。

後回しにしていたファイナンシャル・プランナーのAFP認定研修(通信教育)を利用期間が切れる1か月前に終わらせて、やっと、AFP資格を取得することができました。日本FP協会にも入会し、スタディ・グループ(SG)という協会が承認した勉強会があるので、他のFPの方々との接点を広げてみようと考えています。この資格も定期的な資格更新条件があるので、2年間で単位取得が必要です。また、協会とは別にライフプランニングの実際の相談事例を学べる勉強会などにも参加しています。さらに、次のステップとしてCFP資格取得に挑戦しようと考えています。診断士と同様に、こちらもどのようにアウトプットしていくかが課題ですが…

先日、今年度のボイストレーニングの特別講義が終了しました。昨年12月、1月、2月の合計3回。題材は地震に関する新聞記事。詩などと比べたら読みやすいだろうと思うと大間違いで、人に伝えることを意識(聞いている人を意識)して読む、テンポと間で印象づける、前後でトーンを変える、助詞を強調して読まないなどなど、腹式呼吸で口をきちんと開いて声を出す以外にもたくさんのことを意識しながら読むのは大変でした。相変わらずたくさんの指摘を受けましたが、少しは成長の跡がみられてよかったです。次回も参加したいと思います。5月に宮崎先生のボイストレーニング教室の合宿が予定されており、参加します(美味しい食事と温泉が楽しみ)。興味があれば、田本さんまで。


最後に最近読んだ本で面白かったものを紹介します。

病気になっても病人にならない生き方

Amazon.co.jp: 病気になっても病人にならない生き方 : 米澤佐枝子: 本


前回、昨年10月頃から体調を崩して、複数の病院を転々としたことを書きましたが、本屋に立ち寄り、フラフラと健康関係のスペースに行ったときに気になった本です。自然療法というコトバは聞いたことがあったので、少し興味もあって買ってみました。内容は生活習慣や食生活を見直すのに参考になるものでした。「丸ごと食べる-野菜の皮は剥かない、アクも取らない」「旬のもの-免疫力が格段にアップ」「小食を心がける-食べ過ぎは万病のもと」「真面目に考えすぎない-いい加減は良い加減」「食べることの喜び-細胞を元気にしてくれる力」「ストレス-よく寝る、気持ちを吐き出す、今やるべきことに集中する」「暗い夜があっても、必ず明るい朝がやってくる」「料理は最高の脳トレ・筋トレ」など。

 

この一冊で全部わかる ChatGPT & Copilotの教科書

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頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方

頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方 | 橋本大也 |本 | 通販 | Amazon


どんどん使われている方も多いと思いますが、勤務先ではほとんど使われていないこともあり、恥ずかしながら、ほとんど手をつけていませんでした。とりあえず、個人的に使ってみるところからスタートしようということで2冊ほど購入してみました。遅ればせながらやってみます。

 

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食品メーカーのロゴ

2025-03-10 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは、24期生の金子政弘です。

3月9日、日めくりカレンダーに「千兵は得やすく、一将は求め難し」ということわざがありました。意味は平凡な人は簡単に集まるが、優れたリーダーはなかなか見つからないという意味でした。

優れたリーダーは人々を引っ張っていき、世の中を良くしていく力をもっている人です。英雄と言われるような人もこの中に入ると思っています。良いリーダーは一つの良い会社から沢山輩出されていることが多いですよね。これは良いリーダーを育てる社風、教育方針によるものと思います。

企業は社長次第で良くも悪くもなることを最近の買収や合併の報道を見ていると実感します。

今回は食品メーカーのロゴについて書きたいと思います。

ロゴには経営方針を反映して定期的に変更する食品メーカーと創業者の思いを形にしたロゴを変更しない食品メーカーがあります。

グローバルな展開を目指す大きな食品メーカーはほとんどロゴを変更しているように思います。

日本のメーカー名は発音や漢字の社名から、外国人には浸透しにくい為、ブランド認知度向上にロゴが非常に重要になってくるようです。

ロゴを変更するうま味調味料メーカーA社は調味料ではグローバル企業になっていて、うま味を作る技術では世界中で高く評価されています。A社はグローバルな事業展開を積極的に行っていますが、社名を外国人の顧客が発音しにくい為、世界中の誰にでも読みやすく、覚えやすいロゴを作り直す必要があったことがホームページに書いてありました。ロゴにどんな思いが込められているのかホームページを読むと理解できます。またA社は国内より世界市場で闘って存在感を出したいことがわかりました。

世界の食品グローバル企業売上ベスト20には残念ながら日本企業は1社も入っていません。世界の食品メーカーの上位5社は1位ネスレ(スイス)の約14兆7300億円を筆頭に2位ペプシコ(アメリカ)約12兆2800億円、3位ジェイビーエス(ブラジル)約11兆1000億円、4位アンハイザーブッシュ・インベブ(ベルギー)約8兆2100億円 酒メーカー、5位タイソンフーズ(アメリカ)約7兆5700億円 食肉、といった売上ランキングになっていて、およそ世界のトップ10に入れない規模です。日本の中で一番売上が大きい企業はサントリーホールディングス2024年12月期の約3兆2100億円です。世界のマーケットで存在感を発揮していますが、グローバル企業にはまだまだ上がいます。

昔から食品業界で言われている話ですが大きくならないと日本の食品メーカーはそのうち大手グローバル企業にTOBなどを仕掛けられて買収される可能があります。そうならないためには少しでも大きな企業になる必要があると思います。

A社は時代と共に経営方針を刷新してロゴを変えるメーカーですが、まったく変えずに使っているロゴがあります。醤油メーカーF社のロゴです。

F社は1861年に創業した九州の醤油メーカーで、九州では醤油の売上No.1企業です。

F社のロゴは錐の形の中に金という字が入ったものです。デザインは、かつて目方を量る際に使用した「錘(すい(はかり・おもりのこと))」の形を基にデザインされました。

ロゴのデザインの意味は裏表がなく左右対称であることから製品の確かさや、偽りのないことをあらわしています。「確かさ・正直さ」をあらわし、中央に創業者の名前から「金」をあしらっています。(F社ホームページより引用)

我々の仕事には裏も表もなく、ごまかしがないという意味があり、創業からの企業理念がロゴに込められていて、その思いは永遠に変わらないことを語っているように思います。F社は創業者の思いを時代が変わってもロゴを変えないことに意味があると思っています。

私は前職で原料サプライヤーとして取引している頃、F社が仕入れ先をとても大事にしているので仕入れ先から質の高い希少な原料供給を受けてヒット商品を作っていました。F社の誠実な姿勢に、仕入れ先が原料面で支援して、他社に真似できない商品作りにつながっていることを感じていました。

ロゴには企業理念や会社の方向性が形になるので、色々な会社のロゴを調べると経営哲学が理解できて、これがきっかけにブランドのファンが増えると思います。どんなお客様に訴求したいか、によって

ロゴのデザインも変えていくことがわかって経営戦略を理解するうえで興味深いです。

私も自分の事業のロゴを作ってみたいと思います。

これも稼プロ!で教えて頂いた「セルフブランディング」の表現方法の一つであると考えています。

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