皆さん、こんにちは。事務局の高橋です。寒さが続きますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。私の家の周りでピンクの梅花が綺麗に咲いています。春はまだまだですが、これから桃の花や桜の花が続いて咲いていくことを楽しみにしています。香りは梅の花が甘酸っぱくて一番好みなのですが、商品として人気なのは桜が多いようです。今日も桜の香りのぬり香水やパックなどが、新しく販売されていました。
さて、今日は「9割の社会問題はビジネスで解決できる」PHP研究所の本をご紹介したいと思います。著者は「ボーダレス・ジャパン」社長の田口一成氏です。
まず、この本を読んで衝撃を受けたのは、私はソーシャルビジネスやSDGsに興味があり、携わりたいと思っているのですが、そもそもやりたいビジネスは、ソーシャルビジネスもどきだったのでは?と思いました。
著者は、社会問題を解決するためにビジネスを行う事業を数多く立ち上げました。今や世界15か国で40のソーシャルビジネスを展開。グループ年収は55億円を超えました。
著者は、学生時代に貧困問題に出会い解決をしたいと思いました。そこで事業を立ち上げて、寄付金を作ろうとしましたが年間で7万円だけしか作れなかったといいます。事業をしていく中で、社会課題を解決するのはビジネスで解決できる!と気づき、事業をいくつも立ち上げていきました。ですがいくら頑張っても事業を立ち上げるは年間1事業では、社会が良くなるスピードが遅すぎると気づき、社会問題を解決したい起業家のサポートをすることになりました。
それぞれの起業家が解決したい社会問題は違うので、社会が良くなることが共通の目的のグループ会社で、それぞれの起業家が社長ですが、独自のサポート体制があります。社会問題には、家族が出稼ぎに行かないと生活できない貧困農家や、フードロス、先生への必要なサポートなどさまざまです。
サポートする仕組みは、大きく次の二つあります。
・恩送りー社会を良くしたい人達が集まって、事業資金をサポートし合う仕組み
・MM(マンスリー・マネジメント)会議―起業家同士が集まって、お互いの経営課題を相談し合う場
恩送りは、黒字化した企業が余剰資産を提供して、次に立ち上げる起業家の事業資金をサポートする仕組みです。起業家は自立したいが孤立したいわけではないので、社会を良くしたい起業家同士が経営課題を相談する仕組みがありました。
ソーシャルビジネスプランは、まずどんな社会問題を解決したいかを、顔の見えるまで掘り下げていきます。どんなことが課題で、どんな暮らしがあるべき姿なのかを描いていきます。そのうえでどのような制約があるのかも抑えます。それを解決するビジネスプランを次に描きます。課題を解決するためのビジネスなので、売上が達成しても課題が解決されない場合は、ビジネスを方向転換していきます。
ビジネス面でもヒントとなることが書かれていました。
事業計画は当初の仮説ですので、仮説があっていることは少なく、仮説と検証を日々繰り返すことで、勝ちシナリオを見つけていくこと。やってはいけないのが、「正解探しモード」で考える意味はなく、仮説と検証のみでスピードが必要ということでした。
また、違和感も大事にしているそうです。あれ?と思ったら一旦立ち止まり確認してみると、落とし穴に気づくことがあるので、直観も大事にしているとありました。
私はフェアトレードビジネスをしているのですが、この本を読み、自分のためにビジネスがしたいのだとわかりました。社会を良くしたいと基本的には思っている人が多いと思います。行動するには、まずは知ることから始めていこうと思います。