事務局の大井秀人(20期)です。
1年つづいた複業語りもいよいよ最終回となりました。今回は最後ということもあり「複業の心掛けと稼プロ!」と題して、最近の複業に関する私の心境を書いてみます。
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過去記事ははこちら
第1回:複業診断士を語ってみます(第1回)
第2回:企業内でできる診断士活動と、複業の見つけ方 ~ 複業を語ってみる(2回目)
第3回:複業ノウハウあれこれ①(手続き編)~複業を語ってみる(3回目)
第4回:複業ノウハウあれこれ②(タイムマネジメント編))~複業を語ってみる(4回目)
第5回:診断士複業に使うITツールを並べてみました~複業を語ってみる(5回目)
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第1回でも少し書いたのですが、私が診断士を目指した理由は「お金」でした。勤務先で予期せぬことが立て続けに起こり、収入激減・・・・ずばり生活のためです。5年前の転職で収入は回復したものの、勤務地は長く住み慣れた関西ではなく東京。家族と離れ単身赴任で、しかも住居・帰宅費用は全額自己負担。東京の1人暮らしは思いのほか費用がかかり、子どもも高校生・中学生・・・。生活への不安が横切ります。私の診断士の最初の目標は、この東京単身暮らしと帰宅にかかる費用を診断士活動で回収することでした。
そこにキャリアUpとか、中小企業を支えたいとか、独立して活躍とか、そのような高邁な思想は1ミリもありませんでした(ここまで断言したのは実は初めてです)。ただ生活がかかると真剣さに磨きがかかるのも事実で、2次試験合格後に手当たり次第に診断士活動に取り組めたのは生活がかかっていたからと思います。しかし、勢いだけでは続かなかったでしょう。それなりに複業が続けられたのは稼プロ!での気づきが大きいと感じます。その中で私が学んだ複業を続けるための心掛けを、僭越ながら3つほど挙げてみます。
1.仕事人稼業 ~ 診断士、そして仕事人としてのマインドセット
以前勤務していたパナソニックは経営の神様といわれる松下幸之助さんが創業されたこともあり、経営理念の教育はそれはとてもしっかりしたものでした。私もその重要さは理解していたつもりでした。稼プロ!にも、太陽をねらえ、三意(熱意、誠意、創意)、報酬はお布施、など金言がいろいろとあります。しかしそれぞれを深く考えたときに、これらの理念を自身の行動に落とし込むことが不十分だったことに気付きました。
松下幸之助創業者の言葉に「社員稼業」というのがあります。一社員であっても社員という稼業の経営者である、という教えです。今の時代は、社員という立場で縛られず、複線で自分自身のやりたいことに挑戦する時代です。いわば独立した仕事人といえるでしょう。社員を仕事人に置き換えて「仕事人稼業」という考え方にたって、独立した経営体でありたい、そう感じるようになりました。
2.一期一会 ~ ロールモデルや先輩や同期などの仲間のご縁を大切に
稼プロ!では「頼まれた仕事を断らない」ということも教わりました。「目の前のチャンスを逃すな!」、「一度断ると次のお声がかからない」ということと思いますが、もう少し広く考えると「一期一会を大切に」ととらえています。
昨年11月の月刊企業診断の特集でインタビューさせていただいた18期で新潟県中小企業診断士協会専務理事の平野康晴さんは、「常に一期一会でやっていて、1つ1つの仕事の粒が大きくなっている」とおっしゃっていました。一期一会を大切に、1つ1つの仕事に丁寧に向き合い成果をあげていくことが、未来への種まきとなっているということ。利他の精神にも通ずるかもしれません。私も最近、その大切さや効果を実感しつつあります。
3.鼻血の出る未来を考えよう ~ ビジョン、キャリアプランをたてる
この「鼻血・・・」は、稼プロ!ではあまりに有名な経営者のキャリアビジョンコンサルタントの志倉康之さん(12期)の信条で、私にとっては初の執筆(企業診断2021年6月号)で取材させていただいたこともあり特別な思い入れがあります。忘れられないのは「鼻血が出る未来とは、自分がビビってしまうくらい「ヤバい」と感じる未来かということ。ドキドキ、ワクワクといった単なる夢のような目標では全く足りない」という言葉です。
ドキドキじゃ足りない、鼻血!と言われると、若干たじろぎますが(汗)、自分が何をやったら輝くのか、そのために何をすべきか、羅針盤(=キャリアビジョン/キャリアプラン)を作っておくことは重要です。振り返ると9年前に勤務先の研修で書いたキャリアプラン(自分自身との契約書)では中小企業診断士を取ると心に秘め(ただ契約書に書いてはなかった(再度 汗))、3年前の稼プロ!のキャリアビジョンでは地域支援、新事業支援や複業収入○○万と書きました。平野さんや志倉さんには遠く及びませんがまあまあ実現しているので、書き出すことは本当に大切なのだと思います。
さいごに ~ 私自身の変化
診断士になって3年半経ちました。先述の1~3をすこしでも実践することで、勤務先でも積極性が出てきたと感じています。従前は、どちらかというと専門職志向に見られがちで、実際そのような職責でしたが、この2年ほどは、所属部門の人材育成、組織活性化、広報なども任されています。趣味も以前より力が入るようになりました。ここに診断士活動も合わせると時間が足りず、忙しいといえば忙しいのですが、不思議と辛さといったものは感じなくなりました。企業勤め1本足だったときに感じていたやらされ感があまりないからと思います。考えると不思議なものです。
先日の中央支部のカンファレンスで「兼業頑張ったで賞」をいただくことができました。この1年、イベントスタッフ、相談員、登壇、投稿と、一期一会でご機会をいただいたおかげです。この受賞も励みに、複業診断士としてより一層精進しますということで、この連載を終わります。1年間お付き合いいただき、ありがとうございました<(_ _)>。
さて、来年は何をテーマに書こうかしら・・・・・(ボソ)。
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