こんにちは、23期生の永岡伸一です。
このブログが掲載される10月31日。私たち23期のビジネス論文課題の第一次締め切り日です。初めてのビジネス論文に四苦八苦しながら取り組んでおります。見直しも大変です。何度修正しても誤字が出てきます。出版された諸先輩方は本当に尊敬に値します。
校閲という作業に対して、精度と実力が最も要求されるのが新聞ではないでしょうか。新聞の文字数は、朝刊でおよそ50万4,000字。私たちの論文が3200文字なので、157倍以上!しかも毎日!原稿が上がってきてから印刷されるまでの短時間で行わなければならないのです。
「校閲記者の目」という毎日新聞社が書いた本を読みました。「ワシンントン×→ワシントン〇」「クリトン×→クリントン〇」など様々な事例が掲載されています。
電話の自動音声で流れる『終わりましたら、シャープを押してください』のセリフは実は間違いだそうです。『終わりましたら、いげたを押してください。』が正しいとのこと。#は「いげた」、♯が「シャープ」。
#(いげた)♯(シャープ)
横棒が右肩上がりのものがシャープになります。手書の原稿なら判別は至難でしょう。文脈を読める校閲記者だからこそ出来る仕事だと思います。
校閲についてAIを活用する動きもでています。朝日新聞社は「Typoless」というAI校正支援ツールサービスを提供すると発表しています。新聞社の膨大な記事校正履歴を学習させたAIが文章を解釈。誤りを検知して修正候補を提示する仕組みだそうです。面白いのが開発コンセプト。主役は人間でありAIは執筆サポート。誤りの指摘を徹底するか穏やかにするか、著者の好みによって校正レベルを指定できるそうです。〇×だけでなく人間らしい曖昧さを持たせるという点が、これからの時代らしいと感じました。
診断士が経営者を伴走支援するように、AIが人を伴走支援する時代がくるのかもしれませんね。