みなさん、こんにちは。19期の森(宏)です。
今回は、介護業界について書きたいと思います。
先日、介護の職業訓練(介護実務者研修)の修了生対象の面接会があり、そこに10数社の介護事業所と修了生数10名が一堂に会し、業界や自社についての紹介、相談、更に面接が行われました。
介護と一括りに言っても様々な事業形態があり、施設としては大まかに次のようなものがあります。
一方、居宅サービスとしては次のようなものがあります。
以上、他にも多様な形態の施設やサービスもありますが、主なものを紹介しています。
また、一つの機能やサービスに特化した施設もありますが、多くは複合施設として、例えば老健施設でデイケアを提供していたり、小規模多機能施設では、デイサービスとショートステイ、訪問看護の3つを複合的に提供していたりします。
面接会では、各事業所からこうした事業内容の説明や、研修制度、その他会社の特徴などのアピールをされていました(前半で各担当者から参加者全員に向けてプレゼンがあります)。
なにより人手不足の業界です。どの事業所も「ようこそ、福祉業界に飛び込んでくださいました!」「どこの事業所に入っても、一緒に介護業界の未来を創っていきましょう!」など、「オール介護業界」の様相で、参加者を歓迎していたのが印象的でした。
中には、今回の台風で被害を受けた川越の某施設のグループからも参加があり、「近隣の他の事業所などからも積極的に手を差し伸べてもらい、全ての入居者様のお預け先が確保できました」と謝意を述べられる場面もありました。
話をする担当者のキャリアも、他の業界から転職しましたという方ばかりで、転職に際しては待遇の面、仕事内容の面で不安はあったけれども、様々な経験を積み、ケアマネや介護福祉士など資格取得し、今はユニットリーダーや施設長になっています、といった風に自分をロールモデルとしてお話しされるパターンが多かったように思います。
また介護の仕事には、前歴や趣味が生かせる(たとえばIT出身なら施設のHPを作る、音楽やアートが好きならレクリエーションで発揮する、など)ということもおっしゃっていまいした。
たしかに転職直後は決して給料は高いと言えず、仕事内容も過酷なことも多く、夜勤もあるなど、離職率が高い業界ではあります。
求人倍率は4倍を超え、事業者の中には、モンゴルから技能実習生や今般の入管法改正により始まった特定技能による労働者の受け入れを進めているところもありました。
しかし、この頃は各事業所も研修制度に力を入れていて外部も含め整備されてきていること、ステップアップしていけば待遇面でもそれなりのものが得られること、スタッフの創意工夫や個人の魅力が生かせる職場であること、介護に携わる者同士のチームワークの良さ、そして今後の介護需要の伸びなど、介護業界で働くことには大きなポテンシャルがあると思います。
診断士としても、介護業界には様々な関わり方考えられます。
当面人材確保が一番の課題ですが、ITが専門の方ならITの利活用、また事業者の収入源を拡げる保険外サービスの提供に関する支援などは、診断士の活躍できるフィールドではないかと思います。