こんにちは。稼プロ!19期の森です。
先日テレビ初放映していたのでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、
録画していた「翔んで埼玉」を観ました。ちなみに私は埼玉在住歴20年(今は都内)、職場は埼玉県内です。
正直この手の映画にお金払って観に行く気は無かったので今になりました。
映画は観る前の想像どおり、埼玉県民の自虐ネタ、ディスりネタ、あるあるネタのオンパレードで、県民なら面白いと思いますけど、それ以外の人はどうだろう?ライバルとして出てくる千葉県の方なら多少笑いどころあるかな。(つまり私はそこそこ面白かったわけです。)
映画の中で「日本埼玉化計画」という野望が出てきます。なんか聞き覚えがあると思ったら、数年前に読んだ「埼玉化する日本」(中沢明子:著)でした。
映画の「埼玉化」は、「大型ショッピングモール」や「ファミマ」、「安楽亭」、「しまむら」、そして「ガリガリ君」といった埼玉を象徴するイメージのものが全国へ広まっていくシーンで表現されています。
イオンモールがどこにでもあるように、日本全国同じような均質化(無個性化)した風景のことを評論家の三浦展さんは「ファスト風土」と名付けています。
映画の方でもそうした「ファスト風土化」を揶揄しているかどうかはわかりませんが、観る人によってはそう感じるかなという程度です。
埼玉の「何もない」イメージと、そんな均質化(無個性化)というイメージが重なって、この本の「埼玉化」という言葉が生み出されたのか、と思われますが、それだけではない、と著者は言っています。
著者の中沢氏は、元々都民ですが、わざわざ実験的に埼玉に移住し、消費に関する考察をしている、というような設定です(実際にそうなのですが)。
きっかけは、都心で最先端の消費(「高感度消費」と言うそうです)を日常にしていた著者が、たまたま埼玉の与野のイオンモールに行くことがあり、そこでの体験があまりに楽しかったため、頻繁に埼玉県内の巨大ショッピングモールへ通うようになっていきます。やがて県民と同じように、モールが日常の中にあるような環境に身をおくことで、消費生活の質がどのようになるのか(豊かになるのかそうではないのか)を実験してみたくなり、ついには移住することになります。その回答が「埼玉ってちょうどいい」ということです。
普段は地元(浦和区)で、パルコも伊勢丹もあるし、街を歩けばセンスの良いお店もそれなりにある。少し車に乗ればモールで楽しむこともできる。そしてそのような消費(マス消費)だけでは満足できない人には、電車でちょっと足を伸ばせば表参道や青山で最先端の高感度消費もできる。それが「ちょうどいい」ということだそうです。
全国を見渡せば、埼玉のようなポテンシャルを持った(特に都市として魅力はないけど、生活するにはとても便利な)都市はたくさんあると言います。さらに埼玉における東京のような、普段のマス消費とは違う高感度消費ができる場所にアクセスできること、それを地方の中心市街地や商店街に作ることができれば、地方にも豊かな消費文化ができるのではないか、そういう思いも「埼玉化」には込められているということのようです。
概念的でわかりにくいのですが、逆に言えば商店街や市街地が、郊外のモールと同じようなものを並べて売っていては衰退してゆくしかないというふうにも理解できます。そこにしかない高感度消費ができる場所を作っていく、それが市街地の再興や商店街支援に必要なのだ、という考えなら十分頷けるなと思いました。
こんにちは。19期生の堀川です。
最近、母校OBで構成されている「俳句の会」に参加するようになりました。先日は初めて句会で俳句を詠むという経験をしました。
今日は句会でへえ~と思ったことを書きます。初心者過ぎて恥ずかしいですがこんな素人でも暖かく指導してもらえます。
俳句には季語(四季を感じさせる語)が必要です。(私もここまではわかる)
句会で、「あったかいお部屋で雪景色を眺めながら食べるアイスはうまい」という句を詠んだ方がいらっしゃいました。共感していいね!してしまったのですが、夏の季語「アイス」と冬を表す「雪」を一緒に使うのは、「季重なり」といって基本NGらしいのです。
読んだ方は「俺はアイスを冬の季語にしてやる」とおっしゃっていたのですが、これもNG。
俳句歳時記(各社から何種類も刊行されている)という本に採録されているものだけが季語として使ってもいいそうです。
私は「花粉なのかくしゃみが出て朝寝ができなかった」という趣旨の句を詠みました。先輩からは、「くしゃみがでたから目が覚めた」は因果関係がわかりやすすぎてよろしくないとのアドバイス。下の句に、意外性があるけどなんとなく意味が分かるような言葉を持ってきた方がおもしろい句になるそうです。これが感性なのかしら。
診断士の皆さんは、因果関係に注意して文章を書きますよね。ふだんそういう習慣が身についていると、この点は意外と難しいのかもしれません。
感性の衰えた身には、たった17字でいろいろな情景が浮かぶ言葉の組み合わせって、難しいです。
けれども、うまい語を思いついたときや、句会でほめてもらったときはとても嬉しい。
感性のトレーニングと思って、ゆるく楽しみたいと思います。
稼プロ!サポーターの武井です。
水戸の偕楽園の梅は例年より2週間早く開花したとのこと。
本来なら春の到来でお出かけにはもってこいの季節ですが、新型肺炎ですごいことになっていますね。
飲食業をはじめとしたサービス業、観光業は打撃を受けています。
私も勤務先の丸の内でも外国人観光客(中国人など)を見なくなりました。
政府からの基本方針もでたので、臨機応援に対応していきたいです。
個人的には、寺田寅彦さんの言葉「正しく恐れる」を合言葉に「よくわからないけど怖い」ではなく、
「何で怖いのか?」という本質を見て正しく怖がっていきたいところです。
みなさまどうぞご自愛くださいませ。
本当は講義見学や4月の合同オリエンテーションの案内と思いましたが、
こちらはまたの機会にご案内いたしますね。
2020年6月開講の稼プロ!20期生にご興味のある方はぜひこちらをご覧くださいませ。
稼プロ!ホームページ 20期生募集関連
稼プロ!コミュニティ(Facebook)
こんにちは、稼プロ!第19期生の福嶋です。
3連休いかがお過ごしでしたでしょうか。
私は、新型コロナウイルスの広がりを警戒し、ほとんど外出せず、家で本を読んだり、たまった作業をしたりとのんびり過ごしました。
私は海外ドラマが好きで、ネットフリックスのヘビーユーザーだったこともあり(ただ、際限なく見てしまうため、現在は自主的にネットフリックスは解約済み)、『NETFLIX コンテンツ帝国の野望 GAFAを超える最強IT企業』(著者:ジーナ・キーティング)(「本書」)が気になって読んでみました。
詳細な取材に基づくノンフィクションで、ネットフリックスが、ビデオ/DVD宅配レンタルで創業し、既存の店舗型レンタル店と競争しつつ事業を拡大し、デジタル配信中心へと大きく舵を切るあたり(2011年ごろ)までの経緯が、生き生きと書かれています。
また、ネットフリックスだけではなく、店舗型レンタルの最大手だったブロックバスター目線でも、かなり詳細に当時の状況や戦略などが書かれており、両社が対比されることでより(内容的にも分量的にも)厚みをましています。
ノンフィクションとして楽しめる内容でありつつ、経営、戦略、組織、人事、PR、物流などについて気づき、ヒントがたくさんあるビジネス書となっておりおすすめです!
本書を読んで重要性を思い知った経営理論は、「イノベーションのジレンマ」です。
「イノベーションのジレンマ」は、ざっくりいうと、業界で主要な地位を占める企業が、既存の顧客の意見に耳を傾け、さらに既存の製品サービスを改善して高品質の製品サービスを提供することに注力していくことで(これ自体は正しくみえるのに)、既存の業界構造を破壊するイノベーションに立ち後れ、失敗を招くという考え方です。
「イノベーションのジレンマ」自体については、ネットでちょっと検索するだけでよくまとまった紹介・解説が出てきますので、気になるかたは検索してみてください。
本書では、ビデオ/DVD宅配レンタルからデジタル配信へとイノベーションのジレンマを乗り越えた企業(ネットフリックス)と店舗レンタルを最後まで切れず、イノベーションのジレンマを乗り越えられなかった企業(ブロックバスター)が対比されており、理論が正しく当てはまった事例だなとおもしろく思いました。また、理論を頭でわかっていてもイノベーションのジレンマを乗り越えるのは容易ではないということもブロックバスターについての記載からうかがい知ることができます。
本書を読み終えるすこし前のことになりますが、いつもどおり新聞をぱらぱら読んでいて、はっとする記事に目をとめました。
『イノベーションのジレンマ』の著者、米ハーバード大経営大学院教授のクレイトン・クリステンセン氏がお亡くなりなられたとのこと。
「イノベーションのジレンマ」という概念、理論は、ビジネスパーソンなら一度は耳にしたことがあると思います。それだけ日本を含む世界の経済・産業界に与えた影響は大きい方です。
その方が67歳の若さでお亡くなりになられたということで衝撃を受けました。
また、今回の死因となった白血病のほかにも、何度も重病に見舞われ、後遺症とも戦いながら研究や実業を重ねてこられていたということを知り驚くとともに、改めて凄い方だったのだなと思いました。
安らかに眠られるよう祈りつつ、改めて同教授の著書を読みたいと思います。
以 上