東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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恥ずかしながら…

2021-12-31 12:00:00 | 21期生のブログリレー

17期 永井裕介(スケさん)です。

2021年を振り返ってみて…

恥ずかしながら告白します。

私、最近、中小企業の経営者との面談時に「貴社の経営理念は何ですか?」

と聞くことをさぼりがちなのです。

経営理念は経営者の想いや経営哲学を言語化したものなので、

「経営者の想いに寄り添う」ためのコンサルティングでは必須ですよね。

しかし一方で「経営理念は○○だよ」と答えてくれる社長はごくわずかです。

それでつい、スルーしがちになっていました。

 

そのことを気づかせてくれたのはNHK大河ドラマ「青天を衝け」でした。

渋沢栄一が残した「論語と算盤」という言葉を聞いた時です。

論語は道徳を表し、算盤は経済を表す。

「社会の基本的な道徳を基盤として築いた富でなければ、長続きはしないし価値なんてない」

という意味だそうです。

それって経営理念じゃん!

そこからスルーしがちに気づきました。

 

「論語と算盤」は現代のCSR(企業の社会的責任)やSDGs(持続可能な開発目標)にもつながります。

ちなみに、東洋紡株式会社の経営理念は『順理則裕』(理に従えばすなわち豊かなり)です。

創業者である渋沢栄一の座右の銘の一つだそうで、道徳と経済を一致させることが重要であると説いています。

 

そういえば私も個人事業主という経営者の端くれです。

ところで、あんたの経営理念は何なんだい?

と聞かれたら、「経営者を笑顔にすること」と答えます。

渋沢栄一ほど高尚ではありませんが、私が診断士となった原点です。

 

来年は、中小企業診断士になって初の更新です。

初心に戻り、新たな年を迎えよう

 

それでは皆さま よいお年を

病室より愛をこめて!

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取り入れたい「ポジティブ心理学」

2021-12-30 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

皆さん、こんにちは。事務局の高橋です。以前、前塾長鴨志田さんが紹介されていた本ですが、本を読み取り入れたい内容がありましたのでご紹介しようと思います。

 

まず、本の冒頭では、「日本人は世界一不安になりやすい民族?」から始まります。

それは日本人が不安遺伝子とよばれる「セロトニン・トランスポーターSS型」の遺伝子を持っている人が多いからだそうです。ちなみにアメリカ人は日本人が65%を持っていますが、アメリカ人は19%しか持っていないそう。そのため日本人のものづくりが不安や心配のだめだしから、緻密な製品をつくり上げたといえると書かれていました。

 

ポジティブ心理学は、「どうすればもっと幸せになれるのか?」と追及する分野とありました。誤解されることが多いのが、「ポジティブシンキング」ですが、ネガティブは排除してとにかく明るく前向きになろうというもの。「悲しい顔をしないで無理やり笑ってポジティブになろう」というもの。一方でポジティブ心理学は、ポジティブもネガティブも両方認めようというもの。落ち込んでいる自分や悲しんでいる自分、ネガティブになっている自分も含めて認めてあげようという世界観と書かれており、前向きに読み進めていきたいと感じました。

 

~幸せの条件を科学的に分析~

幸福学の研究成果では、幸せに影響する要因についてのアンケート結果をコンピューターで分析して構造を明らかにしたとあります。学問だけあって研究結果という興味深いです。

「やってみよう!」因子

「ありがとう!」因子

「なんとかなる!」因子

「 ありのままに!」因子

全てを持っていないと幸せではないのかという疑問がありますが、すべてがプラスだとし幸せなグループになり、2つの因子がプラスだとやや幸せとなる。また、平均的グループでは幸福度が中くらいのグループとなりますが、いずれかの因子を高めれば、より幸せになっていけると考えられるという結果でした。

 

~実践~

よかったことを3つ書くこと。悲しいことやつらいことがあったときは、良いことを考えるどころではないかもしれません。普通のことを書くことで、沈んだ気持ちの中でも普通なひと時があったということでもいいそうです。

 

日本人の女性と男性の幸福度に差があるようです。男性は配偶者が死別や離婚をするとグッと幸福度が下がり寿命までも短くなってしまいます。女性は離婚や死別で配偶者からの束縛がなくなり、以前よりも生き生きと生きるということかもしれません。日本のジェンダーが平等になっていくと、幸福度にも変化が生じるのかなと私は思いました。

また著者は、男性のほうが「カネ、モノ、地位」という長続きしない地位財の幸せにこだわり、女性の多くは、長期的な幸せをもたらす(非地位財)より良い環境、健康、心の幸せに目を向けて、周囲との良好やつながりを大切にしているからだと思うという意見でした。

 

会社では、「日本でいちばん大切にしたい会社」をあげています。社員が幸せな会社は、継続して収益を上げる傾向があることから、ポジティブ心理学でも重要視しているということがわかりました。

 

 私は、この本を読んで以前講師の志倉さんが日記のことを言われていましたが、ぜひ日記にこの「よかったことを3つ書く」を取り入れようと思いました。やること、やったことだと、結果は見えるのですが、良かったと思えることを書くとほっこりして嬉しくなります。

大変な時でも普通なことを書けるので、いつでも使えることがいいなあと思いました。

 今年は大変お世話になりました。皆さまも良い年をお迎えください。また、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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コロナ禍における中小企業支援

2021-12-29 12:00:00 | 21期生のブログリレー

皆様、こんにちは。13期生の三好康司です。令和3年もあとわずか、皆さまにとっては、どんな一年でしたでしょうか。

私は、「中小企業の海外展開支援」をライフワークとしていますが、それ以外にも、公的機関での中小企業経営支援も行っています。創業、販売強化、融資、資金繰り、広報宣伝、事業承継、家族間のトラブル、ありとあらゆる相談に対応しています。

そんな中、最近、時を同じくして、2つの公的機関の責任者から、私たち専門家に対し、次のような話がありました。

「コロナ禍で、中小企業は大変です。心が折れそうな中、頑張っている中小企業もたくさんあります。皆さんは、会社を経営したり個人事業主であったりして『先生』と呼ばれる立場かもしれませんが、中小企業の方々は、皆さんを公的機関の職員だと思って相談しています。どうか、中小企業に『寄り添う』支援をしてください」

なぜ、2ヶ所で同じような話があるのか不思議でした。その後、耳にしたところによると、その2ヶ所の公的機関では、専門家と中小企業経営者の間で、次のようなトラブルがあったそうです。

⑴ 専門家が補助金の説明を経営者にして帰った。その後、「あの専門家は上から目線で偉そうだった。我慢ができない」と公的機関にクレーム電話が入った。

⑵ ある相談で専門家が、「そんなこと気にしないで。うまくやっている企業はいくらでもありますよ」、みたいに答えた。専門家が帰ったあと、経営者が「何だ、あの言い方は。人の苦労も知らずに」と烈火のごとく怒り、公的機関にクレーム電話が入った。

私は、墨田区を中心に年間約300事業者の支援をしていますが、本当に中小企業の皆様は大変です。コロナ禍の中、ギリギリのところで持ちこたえている事業者様もたくさんいます。多分、問題となった専門家は、悪気はなかったのかもしれません。しかし、中小企業の皆様は、日々の経営における苦労で専門家の態度や言葉に非常に敏感になっています。

中小企業に『寄り添う』、この言葉を噛みしめ、今後も中小企業支援を行っていきたいと思います。

皆さま、良いお年をお迎えください。来年も宜しくお願いします!

 

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「ソーシャル・ビュー」について

2021-12-28 12:00:00 | 21期生のブログリレー

皆さん、こんにちは。事務局の宇野毅です。12月3日~9日の障害者週間に「障害を通じた多様性の理解・尊重」と題した、東京工業大学・未来の人類研究センター長、伊藤亜紗教授のセミナーを聴く機会がありました。伊藤先生は、福祉や医療の分野(健常者と障害者が同じ環境で生活できることを目指す)ではなく、身体論という分野(健常者と障害者の違いに注目し、健常者と障害者は互いに補完しあうものである)の研究を行っておられます。

伊藤先生によると、コロナ禍は視覚障害者の方にいくつかの影響を与えたそうです。マイナス面は、よく道に迷うようになったこと。原因はマスクです。視覚に障害のある方は、外部の情報を眼以外から入手します。ある意味、全身に触覚があるため、顔がマスクでふさがれることで、空気の流れなどの感知が鈍ったからです。

逆に、会議は内容が理解しやすくなりました。ZoomなどのWeb会議が増えたからです。会話の参加者が、あっち、こっちなどというあいまいな表現を使わなくなり、音声のかぶりを気にして順番に発言するようになったため、格段に聞きとりやすくなったのだそうです。

また、セミナーの中で、「ソーシャル・ビュー」という取り組みが紹介されました。これは、視覚障害者の方と健常者で5~8人のグループを作り、美術館内を一緒に回るというプログラムです。そして作品の見た目や印象について話し合いながら、作品の解釈をみんなで作りあげていきます。

ここで重要なのは、見えない人が加わると、その場の会話の内容が変わることです。たとえば、見える人同士なら、「この色、グッとくるよね」と言えば伝わった気になりますが、視覚障害のある方が加わると、それでは伝わりません。つまり、見えない人が入ってくることで、抽象的な表現がより具体的になり、思いもよらなかった視点に気づくことになります。また、見える人もまわりの人の言葉を通して作品を見ることになり、他の人の思いがけない言葉に触れて作品を見直してみると「あっ、確かに!」と新たに見えてくることがあるそうです。美術作品が、これまで自分が見ていたものとは異なる新しい価値観に触れて、作り替えられる体験ができるとのことでした。

このソーシャル・ビューを通じて、健常者は自分自身の限界を知ることとなります。また、健常者同士の感じ方の違いも、はっきりと見えてきます。このプログラムは、健常者が障害者をサポートするという関係ではなく、健常者と障害者が、一緒につくりあげていく関係になっていくものです。

今回のセミナーから、自分の視点が正しいと思い込まないこととともに、健常者と障害者が一緒に活動することで新しい価値観を発見し、お互いの感性を広げていくことができるということを知りました。私自身は、まだ、「ソーシャル・ビュー」を体験したことはありませんが、今後ぜひ参加してみたいと思います。

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2021年マイベスト本

2021-12-27 12:00:00 | 21期生のブログリレー

こんにちは! 21期生の小林です。2021年もあと数日ですね。コロナの影響が拡大したり、縮小したり、今年もコロナに振り回された1年だったように思います。私にとっては、稼プロ!に入塾して、「書く、話す、診る、聴く」力を学び、キャリアビジョンを見つめることができた、実りのある1年でした。

 私はここ何年か、年の終わりごろに、自分で勝手にその年に読んだ本のベスト10を作り、記録しています。「読書メーター」というアプリを使って、いつ何の本を読んだか記録しているので、そこに記録した本を眺めながら、ベストを選ぶのは、けっこう楽しい作業です。(「読書メーター」というアプリは、記録用に使いやすいのでオススメです。)

だいたい、週1冊位(年間5~60冊位)読むことが多いので、その中から今年の私のベスト3を簡単に紹介したいと思います。

➀杉本圭三郎『新版 平家物語 全訳注』講談社学術文庫

現代語訳では平家物語を一度読んでいたのですが、改めて、古文の原文、現代語訳が併記のもので読みました。(文庫本で約700P×4冊あり、かなりボリュームがあります。)

原文の美しさを認識しましたが、やはり物語として単純に面白いと改めて実感しました。時代が激しく変わる時の、社会の大きな変動、人の生死の人間模様が鮮明なイメージを持った文章で描かれており、数々の場面が強い印象を持って心に刻まれます。

全て挙げるときりがないので、1つ好きな場面を挙げると「木曽最期」です。わずか数ヶ月だけ京都で天下を取った木曽義仲が、源義経の軍に追い詰められて、近江の粟津で最期を迎えます。木曽義仲は田のぬかるみに馬の足をとられて、矢で討ち取られます。それを聞いた、義仲の乳母子(乳母の子で、子どものころからずっと行動をともにしてきた)である今井四郎兼平は、太刀の先を口にくわえ、馬からさかさまに飛んで落ち、太刀に貫かれて自害します。このような、劇的でグロテスクな物語と死の描写は、他の物語でもなかなか見られないものかと思います。

他にも「敦盛」「維盛入水」「壇浦合戦」「大原御幸」などなど、好きなシーンはいろいろありますが、時代を越えて読み継がれる、単純に読んで面白い物語と思います。

②P・F・ドラッカー『産業人の未来』ダイヤモンド社

 ドラッカー勉強会の課題本で読みました。ドラッカーですが、経営の本ではなく、第二次世界大戦当時の1942年に出版された、政治や宗教などの思想と社会の関係を書いた本です。その当時のナチズムなどのファシズムを批判し、産業を中心とした社会において、政治と社会はどうあるべきかを書いています。

 一度通しで読んだものの、勉強会で一章ずつ掘り下げて読んでいくと、当初は全然理解できていなかったのだな、と気づかされることばかりです。世界史、哲学、政治思想などに興味が広がり、根本的な価値観の見直しを促される、非常に刺激的な面白い本です。

 ③橋爪大三郎『教養としての聖書』光文社新書

 先の『産業人の未来』で、キリスト教への言及があるのですが、その内容に理解が及ばず、宮本先生の西洋を知るためにはキリスト教を知った方がよい、という言葉に刺激されて、旧約聖書・新約聖書を読むことに取り組みました。ただ、全2,000Pの内、600P位のところで、あまりにボリュームが多いこともあり、一旦中断しています。

 上記の本は、聖書の主要な部分を抜き出して、解説をしてくれている本です。概要を読んである程度分かった気にはなるものの、『産業人の未来』のキリスト教の記述が理解できるところまで至っていないので、聖書には引き続きどこかのタイミングで取り組めればと思っています。

 

 1年を通して読んできた本を振り返ることは、その読んだシチュエーションの思い出とつながって楽しくもあり、自分の成長を確認する機会ともなり、今後のプランを立てる礎にもなると思うので、引き続き実施してきたいと思います。

 

以上

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