東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

自分の習慣の昔と今

2018-10-31 18:26:18 | 18期生のブログリレー
今の会社に入ってから、「この製品はどうやって作られているのだろう?」と常に関心を持つ習慣が身につき今に至っています。例えば冷蔵庫売り場に行って、妻は「ドアが開きやすい」「鮮度を保つ機能が充実している」といった部分を見ますが、当方は裏を見て「0.3mmの亜鉛メッキ鋼板を使っているな」とか、内部構造を見て「コンプレッサーはどこに設置しているか/音は静かかな」といった部分にまず着目します。加工拠点や物流、供給者をイメージする事でビジネススキームを想像し、新たな商権を模索したり、新たなビジネス構築を思いつく、という当時の上司(指導員)の言葉を愚直に実践してきた結果です。当時は市場調査をした上で、ターゲットを絞り込んで代表番号に電話してアポを取得したり、飛び込み営業をして自社が担ぐ製品のメリットや調達保全(1社購買より2社購買の方がリスク軽減できる)といった点を強調しながら相手のニーズを探り受注すべく活動をしていたものです。実際に実績、結果を伴ったので、いつのまにか習慣化し、今に至っています。

今は営業から異動し社内IT/業務改革を担当していますが、似たような習慣を実践し続けています。「このアプリのプログラム言語は何かな」「汎用性はある構造になっているかな」「どんなSQLでデータ授受しているかな」などなど。深く掘り下げていくと旧い仕組み(レガシー)の機能で画面(UI:User Interface)だけ最新化していたり、最新セキュリティ対応が未処理、項目の文字数を拡張したくても出来ない、といった課題が浮き彫りになってきます。改善個所がたくさんある場合、局所的な“小手先の”対応や小規模改変を行わず、全社的に取り組まないといつまで経っても本質的な改善はできないことも経験でよく分かってきました。答えは一つで経営層に事態を認識して頂き、トップダウンかつ組織横断的に進めるしかありません。そして改革を進める際に最も重要なのはコミュニケーションです。IT担当者と業務担当者が同じ単語を使っていても、その意味が違う事は往々にしてあります。故によく会話する必要がありますが、その際は「翻訳者(トランスレーター)」にならなければならない、という点です。業務担当者といっても営業だけでなく、経理、総務、人事など分野は多岐に渡るので結構大変です。トランスレーター機能は双方を業務を経験して初めて成し得る“機能”では無いでしょうか?

中小企業診断士は資格取得を通じて7科目の分野を中心に学習しているので、経験を積めばかかる人材になりやすいのでは(ならなくてはならない)、と考える今日この頃です。

以上

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商店街

2018-10-30 12:00:00 | 18期生のブログリレー

 稼プロ!18期生の佐々木(晋)です。こんにちは。明日はハロウィンですね。先週末は仮装した多くの子供達が近所の商店街を歩いていました。商店街ハロウィンイベントの一環で、子供達がお店に入って”Trick or Treat”を言うと、お店の人が予め用意したお菓子をあげる仕組みです。日曜午後からは商店街の歩行者天国で仮装パレードが行われ、総勢1,000人以上参加したそうです。多くの子供達が元気に歩き回る光景は、それだけで街に活気を呼び込みます。

 商店街の衰退化が各地で社会問題になっていますが、私の近所の商店街は色々な工夫をして盛り上げています。例えば毎年秋には、地元自治体と商店会連合会等が協力した“太陽系スタンプラリー”というイベントがあります。これは市全体を太陽系の天体の位置に合わせて11エリアに分け、各エリア内の店や公共施設などにスタンプを置き、スタンプラリーを行うという内容です。市の天文台が非常に有名なので、宇宙にちなんだ構成になっています。スタンプは市全体にくまなく配置されているので、全部押すとかなりの運動になります。スタンプ数に応じた景品は高価なものではないので、参加者は景品目当てでなく、市内を歩き回ることを目的にしていると思います。子供達はもちろん、大人だけで回っている人も多く、沢山の人が参加しています。私も毎年子供達と回っており、スタンプラリー中に新発見した店で買い物をすることもあります。一昨年は結構値が張る家具を買いましたが、今でもとても満足しています。このようにスタンプラリーがきっかけで、買い物する人も多いと思います。
 他には月に一度、週末に商店街のマルシェがあります。商店街が歩行者天国になって特売品の出店が出たり、路上パフォーマンスが行われたりします。夏は結構大規模な阿波踊りがあって、近隣だけでなく周辺の街からも大勢の観客が集まります。知り合いの阿波踊りチームが出るので、毎年必ず応援に行っています。来月は市全体がコースになった駅伝大会があり、参加チームはたくさんの応募から抽選で選ばれます。私は昨年PTAチームで参加し、商店街を縦走する“花の3区”を走りました。たくさんの知り合いから声援を受けてとても楽しかったです。今年は残念ながら抽選で落ちてしまいました。

 このように地元のイベントに頻繁に参加していると、商店街が家族にとってサードプレイスになっているように感じます。週末にちょっと時間ができると、家族でぶらっと歩いたり、食事をしたりします。行きつけの店が何軒かあり、訪れるとお店の人と話が盛り上がるので、定期的に通いたくなります。
 大規模商業施設での外食や買い物は便利ですが、居心地の良さから、最近は週末を商店街で過ごすことが多いです。昔、各地の商店街の活気があったときは、地域の人達が憩いの場を求めて日常的に集まって来たのでしょうね。ネット通販や便利な大規模施設の拡大は、地域の商店街にとって逆風ですが、継続的なイベント経験等を通じ商店街全体を近隣住民のサードプレイス化すれば、人が集まる活性化につながると感じています。

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トヨタとソフトバンク

2018-10-29 15:15:51 | 講師亀田からのメッセージ

本日は、マーケティングマイオピアについてお話をしたいと思います。

 

会社は自社の事業をどのように定義するかにより、その後の企業の事業展開が変わってくる、とされます。

もう少し詳しく言えば、どう定義するかによって、その企業あるいは事業が成功するかいなかや、企業の寿命が違ってきます。

 

このことについて、T.レビット氏は

「事業をその製品自体あるいはモノ自体で定義することはまさにマイオピア (近視眼) であって、避けるべきである」ことを説きました。

企業や事業を成長させたいのであれば、事業や製品そのもので定義するのではなく、

その代わりに、その製品やサービスが果たす機能・ベネフィットや、

顧客がその製品やサービスに期待する意味・目的によって事業を定義すべきだとしています。

 

具体例をみてみましょう。例えば、「4分の1インチ・ドリル」の製造メーカーがあるとしたら、自

身の企業の事業を「4分の1インチ・ドリル事業」として定義するのではなく、

「4分の1の穴を顧客にあけさせる事業」と定義すべき、ということになります。

 

なぜなら、実際に顧客が必要もしくは期待しているのは「4分の1インチのドリル」そのものではなく、

ドリルを使うことによってあけられる4分の1インチの「穴」だからです。

 

また、このように、顧客がその製品やサービスに対して何を期待しているのかをベースにして事業を捉えることが、

顧客志向となります。そのような志向をすることで、激しい環境変化、顧客ニーズの多様化、競合の参入、

そして技術代替などの大きい波に耐えることができ、継続的に企業成長ができるようになります。

 

他の例では、鉄道ではなく「輸送」、映画ではなくエンタテインメント、石油ではなく「エネルギー」といった事業定義の転換などがわかりやすいですね。

最近では、トヨタとソフトバンクが新会社を作りましたが、

トヨタが自社の定義を「自動車」ではなく「モビリティ事業」に転換する象徴的な動きですね。

お客様が求めているには自動車ではなく、快適に移動するサービスであり、そのサービスを強化するには

ソフトバンクのAI技術が必要になってきたことになります。

 

10年前はトヨタの競合がグーグルになったり、パートナーがソフトバンクになるなんて、

想像もつきませんでした。

 

先が読めない面白い時代であり、恐ろしい時代です。

 

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べったら市

2018-10-28 21:32:02 | 18期生のブログリレー

皆さん、こんにちは。稼プロ!18期生の小野澤です。今日はべったら市のお話です。中央支部のある小伝馬町界隈には毎年10月19日、20日に開催されるべったら市と言うお祭りがあります。べったら市になると、この小伝馬町の町全体が縁日会場となり、普段のビジネス街が多くの人でにぎわいます。べったら市と言うのは小伝馬町の街の中にある宝田恵比寿神社と言う小さな神社のお祭りです。この神社、本当に小さくて普段その前を歩いても、神社と気づかないくらい小さな、目立たない神社です。ですが、いざべったら市となると町全体に鉄パイプで櫓が組まれて、沢山の提灯で飾り付けされ、露店が500店舗以上も出店し、町の風景は一変します。中央支部前の道にはさすがに店はでませんが、出口を出てすぐ左に行くと、そこはもう縁日通りで沢山の人が行き交います。この規模は都内でも最大級だそうで、町全体が縁日会場になってしまうと言うのもたぶんここだけでしょう。このべったら市の歴史は古く、江戸時代中期がその起源だそうです。神無月に日本中の神様が出雲に出張し、残留組の恵比寿様を祀り、五穀豊穣、一年の無事を祈ると言うのが恵比寿講で、えびす祭、えべっさんとも言われます。この恵比寿講の前日に宝田恵比寿神社の前で恵比寿講向けの品々を売る市がたったのが起源と言うことになっています。明治以降この恵比寿講の風習は消え、代わりにべったらと呼ばれるだいこんの浅粕漬が市で売られるようになり、べったら市と呼ばれるようになったそうです。このべったら、だいこんを干さずに砂糖または水飴、米、米麹でつけこんで作る漬物で、表面の砂糖でべとべとして衣服につくとべったりついてしまうことからべったらと呼ばれるようになったそうです。しゃきしゃき感があっておいしいですが、2kg 4000円といい値段がします。第15代将軍徳川慶喜や昭和天皇も好物だったらしいです。

 最近は少なくなりましたが、ウィークデイにべったら市がある年はだいたい仕事あがりのサラリーマンが段ボールを道端に敷いて、お花見のごとく酒盛りをすると言う光景が見られました。(ひときわ騒がしいところはだいたい私の会社の社員達でしたが)このべったら市が終わると、小伝馬町界隈の人はそろそろ冬がくるなと感じる街の風物詩です。ついこの間はじまったばかりと思っていた稼プロ!もあっと言う間に4か月が過ぎ、だんだん講義も佳境に入ってきました。本格的な冬の到来を前にこれまで学んだ事をしっかり復習して、消化不良のないようにしたいと思う今日この頃です。

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広告稼業の棚卸 その6「カスタマージャーニー」

2018-10-27 12:00:00 | 18期生のブログリレー

稼プロの関係者の皆様。18期の市原です。

前回、商品・サービスの開発・改良とかなり具体的な話となりました。今回は、そこでも触れていた「カスタマージャーニー」の話をしたいと思います。

 カスタマージャーニーはご存知でしょうか。言葉として流行ったのは、5年ほど前からだと思います。顧客と企業との取引体験等を時系列で一つにまとめたもので、一連の体験を、旅に例えたことから、カスタマージャーニーと呼ばれています。

 では、なぜこのジャーニーが注目されたのでしょうか?

一つに組織形態があります。企業の多くは、機能別組織になっています。製造業なら、購買や調達が資源を獲得し、製造、販売、アフターとビジネスフローに沿って組織化されています。一方、顧客(消費者)は、販売部門とだけ取引するわけではありません。当然、製品を媒介としアフター部門とも取引がありますし、様々な形の顧客の声が開発につながっています。顧客は、商品・製品を媒介に、企業と様々な取引を行っているのです。ただし、多くの企業は、顧客を組織ごとに管理しています。その結果、各組織は、断片的にしか顧客を理解できない状況にあります。企業の都合で、顧客(体験)をばらばらにしてしまっている、これが実態です。

 上記を受け、組織全体での課題発見や改善を検討するために、ジャーニーが作成されます。一般的なジャーニー作成・活用は、ググるとイメージが得られます。語り手によって、顧客体験の範囲と施策等が、多少異なっています。しかし、目的とする体験設計ができれば、細かな違いは気にしなくて良いと考えます。一度、各サイトを斜め読みしてください。

 今回強調したいことは、組織横断でジャーニーを検討することが組織連携にもつながる、という点です。先ほど触れたように、組織がつくられるとその中で最適化が進み、結果的に組織の壁が生まれてしまいます。この最適化した組織は、個別組織に問題がないことも多く、全体の非効率の原因を他組織に求める傾向があります。これらが壁につながります。この壁に扉を作る、そこにもワークセッション形式のジャーニーの作成は、効果を発揮します。この目的につなげるためにも、様々に壁を持つ組織から参加者を集め、協力してジャーニーを描きます。これによって、組織相互間の連携に課題がある、または連携の促進がより良いサービス提供につながる、これらに主体的に気付くことになります。これはジャーニー作成の副産物ですが、非常に有効です。

 事業改善には、組織改善が欠かせないことが、多々あります。しかし、組織文化は簡単には改善できません。事業の改善施策を作ると同時に、組織に気付きを与えるきっかけになる、それがカスタマージャーニーなのです。

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