みなさんこんにちは!稼プロ!20期生の川村匡弥です。
今日は本のご紹介をしたいと思います。その名も「仮説思考」。東洋経済新報社から出版されている本で、著者は内田和成さん。ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)日本法人の代表も務めた、日本のコンサルタントの第一人者です。この本が出版されたのは2006年ですが、コンサルタント必読の書として今でも売れています。その中から、エッセンスをかいつまんで話したいと思います。
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仮説思考の一番のメリットは、短時間で解決策を導き出せるところにあります。仮説思考の反対は網羅思考で、これは可能性を一つ一つ検証していくやり方です。ですが、現代は情報にあふれており、調べようと思えばいくらでも調べることができてしまいます。そんなことをしていたら時間がいくらあっても足りません。
その点、仮説思考は「これが効果的なのではないか?」と仮説を立てて、それを検証するための調査を行うことになります。なので調べる量は必要最小限で済みますし、間違っていたとしても仮説を修正することで先に進めます。このように網羅思考に比べると、かなりの短時間で物事を前に進めることができるんですね。
仮説思考の使い方としては大きく2つ。問題発見のための仮説と、問題解決のための仮説があります。「仮説思考」という言葉にこだわっていると、この2つを混同してしまいがちですが、種類としては別物だということに留意しておかなければなりません。とくに問題発見の仮説は非常に重要で、真因を発見できるかどうかで、提案の効果の良しあしが決まってしまいます。
そして、仮説を立てるときには「良い仮説」となるよう心がけます。良い仮説とは、
①掘り下げられていること
②アクションに結び付くこと
の2つを満たす仮説のことです。例えば、「営業成績が上がらない」という問題に対して、「営業マンの効率が悪いのではないか?」という仮説では、ざっくりしすぎていますし次に何をしたらいいのかわかりません。「営業マンがデスクワークに忙殺されて、取引先に出向く時間がないのではないか?」という掘り下げた仮説にすることで、次の打ち手も見えるようになります。
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昨日の武井さんの記事にもありましたが、現在20期生は診断実習の真っ最中です。私たちの班でも、診断先のヒアリングに向け、仮説を立てながら質問項目を検討していっています。良い仮説を立て、ヒアリングで検証・修正し、実のある良い提案ができるよう、精一杯頑張っていきたいと思います。
皆さんももしこの本が気になったら、お手に取ってみてください。姉妹本の「論点思考」もおすすめですよ。