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エリン・メイヤーの『異文化理解力(The Culture Map)』

2025-01-19 12:00:00 | 24期のブログリレー

24期生の小山俊一です。今年もよろしくお願いいたします!

今日は年末年始に読んだ本の中で特に感銘を受けた、エリン・メイヤーの『異文化理解力(The Culture Map)』についてご紹介したいと思います。

私自身、これまでずっと異文化コミュケーションが必要とされる環境に身を投じて実践してきた自負がありますが、なかなか言語化しにくく説明の難しい文化の違いを本書ではユニークなモデルによって上手く表してくれています。本書にある多数のエピソードと解説を読む過程で、「ああ、そういうことだったのか!」と目からウロコが落ちる感覚が何度もありました。

「The Culture Map」における8軸モデル

エリン・メイヤーは、異文化の違いがどのようにビジネスの現場で影響を及ぼすかを分析し、その特徴を以下の8つの軸でモデル化しています。(括弧内は、例となる代表的な国)

  1. コミュニケーション(High-context vs Low-context) — 文脈に依存する表現が多い文化( 日本、中国)と、直接的な表現を好む文化(アメリカ、豪州)

  2. 評価/フィードバック(Direct vs Indirect Feedback) — 批判をストレートに伝える文化(ドイツ、ロシア)と、配慮しながら伝える文化(日本、タイ)

  3. 説得の方法(Principles-first vs Applications-first) — 原則から説明を始める文化(ドイツ、フランス)と、具体例から入る文化(アメリカ、日本)

  4. リーダーシップ(Egalitarian vs Hierarchical) — 平等を重んじる文化(オランダ、豪州)と、上下関係を重視する文化(日本、中国)

  5. 決断(Consensual vs Top-down) — 合意形成を重視する文化(日本、ドイツ)と、リーダーが決断する文化(ロシア、中国)

  6. 信頼(Task-based vs Relationship-based) — 仕事の成果を重視する文化(アメリカ、豪州)と、人間関係を基盤とする文化(インド、中国)

  7. 見解の相違(Confrontational vs Avoids Confrontation) — 対立を受け入れる文化(フランス、ドイツ)と、それを避ける文化(日本、タイ)

  8. スケジューリング(Linear-time vs Flexible-time) — 時間厳守を重視する文化(ドイツ、日本)と、柔軟性を持つ文化(インド、中国)

このように文化の違いを「見える化」し、それぞれの特徴を理解するための具体的なフレームワークが提供されています。

なお、これらの軸は「0か1か」というものではなく、その中間が無数に存在します。異文化理解においては、各軸における各文化の相対的な位置関係がポイントとなります。

8軸モデルの具体例

例えば、アメリカ、フランス、ドイツ、中国、日本の文化の違いをグラフにプロットすると、以下のごとくとなります。

【出典】エリン・メイヤー『異文化理解力―相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養』

 

仕事上で関わる場合に重要となる「フィードバック」の目線を取り入れると、具体的には以下のように説明できると思います。

  • アメリカ人は、低コンテクスト文化の典型であり、明確で直接的なコミュニケーションを好む。会議では即座に意見を述べ、議論を通じて結論を出すことを重視。フィードバックも率直で、特に成果を強調しながら改善点を具体的に指摘するスタイルが一般的。

  • ドイツ人は、論理的で原則を重視するため、詳細な計画や文書化されたプロセスを求める。議論は徹底的に行い、合意形成に時間をかけることを厭わない。フィードバックは具体的かつ建設的で、論理的な根拠を伴って提供される。

  • フランス人は、原則から話を始めるのが特徴的で、背景や哲学を説明することに重点を置く。また、会議中の議論は非常に活発で、異なる意見を歓迎する文化がある。フィードバックでは、ポジティブな内容とネガティブな内容を交互に織り交ぜることが一般的。

  • 中国人は、関係性を重視し、長期的な信頼の構築を基盤とする。コミュニケーションでは間接的な表現が多く、面子を守ることが重要。フィードバックでは直接的な批判を避け、周囲の雰囲気や文脈を読みながら慎重に伝える傾向がある。暗に示された改善点を読み取ることが重要とされる。

  • 日本人は、高コンテクスト文化の代表例で、暗黙の了解や間接的なコミュニケーションが重視される。合意形成は慎重に進められ、全員の意見を尊重する姿勢が求めらる。フィードバックにおいては遠回しな表現が多く、相手の気持ちや立場に配慮しながら行われる。

 

私が30年前に大学で学んだ異文化コミュニケーションフレームワークは、「ハイコンテキスト」か「ローコンテキスト」かの2つの分類でした。それはそれで示唆に富んだ分類ではありましたが、その後、異文化の世界に身を置くと、この1軸ではとても説明がつかない局面に多々遭遇してきました。この本の8軸モデルで整理することで、30年越しの「もや」が晴れたような気分になりました。

われわれ中小企業診断士としても、外国人従業員を雇用する企業や海外展開を目指す企業がますます増える中、異文化間の摩擦にどのように対処していくべきか、理論的に説明できる力を持っておく必要があると考えます。このような中、エリン・メイヤーが提示した8軸モデルは理論的に明快であるだけでなく、ビジネスの現場で実践的に活用できる優れたモデルだと思います。

多くの示唆を得られる価値ある一冊だと思いますので、皆さまも機会があれば手に取って読まれてみてはいかがでしょうか?

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年頭所感を読んで

2025-01-18 12:00:00 | 24期のブログリレー

22期の藤川です。

新年にあたり、首相、経済産業大臣、中小企業庁長官の年頭所感を読みました。それぞれのメッセージを簡単にまとめてみたいと思います。

■首相の所感
地方創生や人口減少への対応が日本全体の成長にとって重要であり、賃上げと国内投資を軸とした「成長型経済」への移行を目指していく。地域経済を活性化させ、人々が豊かさを実感できる社会を作るための政策を進める。

■経済産業大臣の所感
DXやGXの推進が経済の持続可能性を高める鍵。地方での投資意欲を喚起し、「稼ぐ力」を引き出すことで地域の成長を支援する。また、価格転嫁の仕組みを整えることで、持続的な賃上げの実現を目指す。

■中小企業庁長官の所感
物価高・人手不足への対応や、省力化投資による生産性向上が重要課題。また、事業承継やM&Aを通じた経営資源の引き継ぎが、地域経済の活力を高め、新たな挑戦や賃上げを実現する基盤になる。加えて、「100億企業」を目指す中小企業への支援を通じ、地域経済の発展を後押ししていく。

これらに共通する点を挙げてみると、①「稼ぐ力の強化」として、投資を促進しながら地域経済を活性化し、日本全体の成長につなげること、②「生産性向上」のために、省力化やデジタル化によって業務効率を上げ、競争力を高める取り組みを進めること、③「持続的な賃上げ」を実現し、地域の消費を増やす好循環を生み出す、ということではないかと思われます。

私自身としては、引き続き「ITを活用した経営革新」の支援を通じ、少しでもお役に立ちたいと考えています。

本年もよろしくお願いいたします。

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酸ヶ湯

2025-01-17 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは、24期生の金子政弘です。

明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。

今年もよろしくお願いします。

年始早々から青森県が大雪に見舞われて除雪に大変苦労されている様子をニュースで見ることが多く、とてもお気の毒に思っています。私が一昨年まで2年間東北で仕事をしていた時も、1月は例年雪が多い時期で地元の人は苦労されていますが、今年の雪はけた違いに多く、もはや天災だと感じています。地元の方が雪でケガをされないことをお祈りします。

今回は青森県の八甲田ホテルと酸ヶ湯(すかゆ)温泉を紹介します。

八甲田ホテルと酸ヶ湯温泉の良さは、うまく言葉で伝えられないのですが、ブログに書いて紹介したいとずっと思っていました。

八甲田山は新田次郎氏の小説「八甲田山死の彷徨」で有名な雪中行軍事件の舞台になった山です。

ホテルを訪れたのは2022年11月上旬で、前日岩手県の安比高原に泊まり、翌日十和田湖から奥入瀬(おいらせ)渓流を通り、八甲田山に入りました。八甲田ホテルの宿泊は一度だけですが、東北で過ごした2年間に色々な街に旅した中でも、特に印象に残る旅になりました。11月上旬でもロープウエイで八甲田山の頂上に上がると雪がしっかり積もっていて、山の下のほうは紅葉が残っていますが上は美しい銀世界の景色になっていて、一度で2つの季節の景観を楽しむことができました。

私が八甲田ホテル+酸ヶ湯温泉が好きな理由は4つあります

 

  • ホテルの従業員の接客が温かく、居心地がよい

ホテルの場所が八甲田山の森に囲まれ、静寂に包まれてとにかく癒されます。

日頃の生活から完全に離れた場所でゆっくりできて、快適な時を過ごすことができました。

 

  • 温泉が良い

八甲田ホテルに宿泊すると姉妹店の酸ヶ湯温泉に車で送迎してもらえるので

ホテルの風呂と酸ヶ湯の全く異なる泉質の温泉に入ることでできます。

酸ヶ湯温泉も同じオーナーによる経営です。酸ヶ湯は混浴で入れる仙人風呂があります。

どちらもヒバを使ったお風呂になっています。

私は八甲田ホテルの温泉が東北で一番好きな温泉です。この温泉は知る人ぞ知る名湯です。

 

  • 食事がおいしい

大きなレストランで他の客と接近することなく、ゆっくりと食事ができる。

 

  • オーナーが好き

従業員を大事にするオーナーの人柄を知っているので更に好きになる。

オーナーが経営する業務用問屋は私の前職の最重要取引先でした。コロナ禍の影響もあり、売上に苦労していた為オーナー自ら集客をしていました。お付き合いの意味もありましたが、ホテルの魅力を色々な人から聞いていたのでプライベートで是非泊まってみたくなり家族で宿泊しました。

そういった経緯もあり、元々他のホテルとは違った思い入れを持っていました。

 

【ホテルの様子】

八甲田ホテルの建物はログハウスで作られた木のぬくもりを感じる作りになっていています。館内に入ると棟方志功氏の魚の絵がロビーに展示されています。ロビーは洋風の室内に対照的な棟方志功氏の作品が力強い和の要素を演出し、和洋が入り混じった独特な雰囲気を作り出しています。棟方志功氏は八甲田の自然から何かを感じて創作活動をしていたのではないかと想像しています。また酸ヶ湯の仙人風呂をこよなく愛していたそうです。棟方志功氏の創作活動を支援していた為ホテルに棟方氏の数多くの作品が収蔵されています。

【従業員を大事にする経営者】

八甲田ホテルと酸ヶ湯を何故応援したいかと言うと、地元の人が地元資本の企業で通年安心して働ける会社だからです。またオーナーは2011年3月の東北大地震やコロナ禍の経営が厳しい時も経営を投げ出さず、雇用を維持している経営者です。2年前オーナーの経営する会社で働く従業員のエンゲージメントがとても高かったことを思い出しました。

地方のホテルや旅館は地震の被害やコロナ禍で集客が不安定になると経営が破綻し全国規模のリゾートホテルチェーンに売却してしまうところが多いですが、ホテルチェーンに売却してしまうとホテル・旅館の今まで培ったよい伝統が引き継がれず、没個性化してしまうホテルを過去かなり見てきました。酸ヶ湯はオーナー自ら混浴文化を守り、青森市のねぶた祭の継承にも貢献しています。

このホテルと旅館は地元の実業家が経営していなければ、赤字の時も地元の雇用を維持して経営を続けることができなかったかもしれません。そうした悪い時に従業員を維持してサービスの品質を維持してきたからこそ現在のインバウンド需要による業績向上につながっているのだと思います。

【八甲田山をもっと日本人観光客に知ってもらいたい】

私が宿泊した2022年11月上旬は紅葉が終わる最後の頃で、酸ヶ湯は海外から大勢の観光客で賑わっていました。ここには様々な国から外国人客が大勢来ていましたが、日本人観光客が意外に少なかったのは、温泉地の良さが国内で十分知られていないと感じ、もったいないと強く感じました。

八甲田の静かな山の中にいると本当にくつろぎますので、機会があればまた訪れたいと思っています。

最後に、私がオーナーに2023年3月に会社を辞めて中小診断士を志す話をしたときに、オーナーが養殖する青森のベビーホタテの販路開拓に協力してほしいと言われましたが、結果を残せていません。今年は診断士の仕事としてベビーホタテの良い販売先を紹介できるよう努力したいと思います。

この案件意外にも今後、東北の水産物の課題に取り組む機会を探し、取り組みたいと考えています。

東北を旅して巡り合った美味しい食品、料理、酒の情報を皆さんから教えて頂きたいと思っています。

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先達・先輩から学んだこと(第4回)~経営の神様の会社に転職して

2025-01-16 12:00:00 | 事務局からのメッセージ

事務局の大井秀人(20期)です。

今期の勝手連載、「先達・先輩から学んだこと」の第4回です。前回までは新卒で入った化学メーカー時代の話を書きましたが、今回は36歳で転職し約10年間勤めたパナソニックの創業者松下幸之助さんの言葉の中で、私が好きなものについて書きたいと思います。

ちなみに前回のブログはこちら。
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視点のルーツをまとめる(第1回)
新人のときに学んだ基本動作(第2回)
営業は確率論(第3回)
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化学メーカーからITベンチャーを経て入社したパナソニックでは、社内ITカンパニーで開発設計部門の業務改革を担当していました。担当領域はCAD、CAE、PDM――これらの言葉、診断士試験の「運営管理」で聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、これが私の専門分野です。B2Bや白物家電系カンパニーの開発プロセス改革プロジェクトに参画し、現場部門との折衝や新システムの導入を推進してきました。

パナソニックでは、日々の業務の中で創業者・松下幸之助さんの言葉がたびたび引用されるのを目にしました。その言葉が「こうして行こう」という業務の方向付けになることが多かったように思います。私も自分の心の持ちようとして幸之助創業者さんの言葉には勇気づけられていた気がします。その中で3つ挙げたい思います。

1.日に新た

日に新た」とは、「過去の考え方、これまでのやり方にとらわれることなく、日に新たな観点に立ってものを考え、事をなしていくことがきわめて肝要」というです。常に進歩を目指し、昨日の自分を超える努力を続けることを意味します。その語源は、殷朝の湯王の言葉まで遡ります。志倉さんの「昨日の自分に勝つ」にも少し通じるものがあるかもしれませんね。

システム導入プロジェクトでは複数部門間の調整がうまくいかず滞ることも多いのですが、その際「日に新た」をスローガンに、何か新しいアプローチがないかを日々模索していたように思います。その結果、毎日少しずつ前進し、最終的にプロジェクトを完了することができていたのではないかと感じています。

2.衆知を集める

衆知を集める」とは、全社員が主体的に経営に参加し、多様な知恵を結集することを意味します。上司は部下の意見を尊重し多様性を活かして創意工夫を引き出す支援を行い、部下も積極的に提案し上下関係を越えた議論を通じて課題を共有する風土を目指すこと、今どきの言葉でいうとダイバーシティの推進といえそうです。似た言葉に「三人寄れば文殊の知恵」がありますが、それをさらに進化させた考え方と言えるかもしれません。

IT部門はどうしても調整役としての位置づけとなることが多いのですが、、短期で具体的な合意形成できるセッションを「衆知を集める」という名のもとによくしていました。おかげで「衆知集めたいんです!」と突然の会議設定がしやすかったです。ただ、この言葉のせいでむやみに会議を設定されることもあり、「衆知の集め過ぎ」には注意しないといけません。

3.三行報告(産業報国)

パナソニックには七精神という経営の基本方針があります。その1つ目の「産業報国の精神」は、企業の使命として社会や産業への貢献を重視する考え方です。そこから派生で「三行報告の精神」として、簡潔な報告をするよう促されていました。要点を整理することで相手(特に幹部層)に無駄な時間をとらせないようにし、意思決定を速めるのが狙いです。

社内のプレゼン資料は、1つのスライドに三行のキーメッセージがあり、その内容を説明する図があるという形態がほとんどでした。巨大組織の中で認識がバラけないように進めるための工夫にもなっていたと思います。私もこのおかげで、常に3つのポイントでまとめる習慣がついたと思います。そういえば、稼プロ!も書く講義で、奇数(3つか5つ)で論点を整理することを勧めていましたね。

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ご存知のとおり松下幸之助さんは多くの著書を残していて、経営理念の大切さを説いておられました。私も10冊以上持っています。特に大きな事業体であるパナソニックの場合、理念が言語化されているからこそ、多くの人が目標について共通認識を持ち、一丸となって行動できるようになっていたと思います。

ただ創業者が偉大過ぎるがゆえに、他の考え方や新しいアプローチが受け入れられにくい社風もあるのかな、と感じることもありました。過去の成功体験や創業者の言葉が絶対視されるようなところが、失われた30年の時代で柔軟な対応が遅れた要因の1つな気がしてなりません。それでも、理念そのものは普遍的です。偉大な教えを礎としながら時代に応じた解釈を行い、時代の変化に即した変革を続けていくことが重要と感じています。

次回は、引き続きパナソニックでのプロジェクトで感じたことについてお伝えします。

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新年の目標設定についてあれこれと

2025-01-15 12:00:00 | 24期のブログリレー

24期今村信哉です。

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

さて、「明けましておめでとうございます」はいつまで使えるか。

正月飾りを飾る「松の内」が目安と言われていて、関東は7日、関西は15日が一般的だそうです。私は個人的な感覚で、新年1週目は「新年明けましておめでとうございます」、2週目は「本年もよろしくお願いいたします。」を使っています。

そして、新年の目標は前年の12月に立てています。フライングスタートはモチベーションが上がります。

とはいえ、5年前の手帳を見返したら、2025年の目標と同じものをいくつも掲げていて、成長していないことに思わず笑ってしまいました。

今年こそは!ということで、3つのポイントを意識して目標設定し直そうと思います

 

①時間管理のマトリクス(アイゼンハワーマトリクス)

重要かつ緊急ではない第2象限が最重要という、あれです。

スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」(キングベアー出版,1996年)でも有名。数年前にダイソーで4象限のメモ帳が期間限定で売られていたので、店舗を巡って10冊以上買ってしまったくらいに好きなマトリクスです。(できているかどうかは別として)

 

②SMARTの法則

・Specific 具体的

・Measurable 測定可能

・Achievable 達成可能

・Relevant 関連性

・Time-bound 期限

経営でも見える化が大事だといつも言っているにも関わらず、自分の目標設定が曖昧ではコンサルタントとして説得力がありません。(と、自らに言い聞かせる)

 

③脳内物質の活用

ただ、ここで、ヤル気という曖昧なものに頼ってはいけません。

リチャード・ドーキンス曰く、生物は遺伝子の乗り物です。(リチャード・ドーキンス「利己的な遺伝子」紀伊國屋書店,1992年)

幸せホルモンや幸福物質と呼ばれる、3つの物質を意識します。

 

(1)セロトニン

 安らぎなどを感じる物質です。日光浴や運動などで感じる幸福感。

(2)オキシトシン

 つながりによって幸福を感じる物質です。コミュニケーションをとったり、人に親切をしたときに感じる幸福感。アドラー心理学でいう共同体感覚もこれに近いかもしれません。

(3)ドーパミン

 達成感などに紐付く物質です。

詳しくは、精神科医・作家の樺沢紫苑さんの2020年のダイアモンドオンラインの記事に端的にまとまっていたので、ご覧ください。

https://diamond.jp/articles/-/244893

 

第2象限で掲げたSMARTな目標と、この3つをうまく結びつけて、脳をいい意味で騙していこうと企んでいます。

と、3つ書いていたら、ひとつ名言を思い出しました。

大前研一さんの有名なあの言葉です。

 

「人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える、この三つの方法でしか人間は変わらない。もっとも無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を変えない限り、決意だけでは何も変わらない。」(大前研一ほか「時間とムダの科学」,PRESIDENT BOOKS,2005年)

 

行動計画をもう一度見直し、来月からの法人2期目に間に合わせたいと思います。皆さんの目標設定に少しでも参考になれたら嬉しいです。

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