照る日曇る日 第969回
児童図書や詩集の出版元「らんか社」のたかはしけいすけさんの紹介に触発されて手にとってみましたが、短い絵本なのに思いがけない感動を覚えました。
主人公の「へろへろおじさん」が友達に書いた手紙をポストに入れに行くだけの話なんです。でも階段から滑り落ちるところからはじまって、その途中でさまざまな障害が湧き起り、それがだんだん酷くなっていくのです。
これはもはやポストに手紙を入れに行く短い起こる騒動というレベルの話ではなく、人生という長い途次に起こる悲喜劇を象徴しているような気もするのですが、まあそんなシチ面倒くさいへ理屈はさておいて、ラストのどんでんがえしに救われます。
なんといってもこの「へろへろおじさん」のキャラクターが素晴らしく、その漂漂とした風貌はどこかたかはしさんのそれに似ているのでした。
たかはしのけいすけさんがおすすめの「へろへろおじさん」はけいすけさんににている 蝶人