あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ウディ・アレン11連発! 

2018-11-29 11:43:09 | Weblog
ウディ・アレン11連発!



闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1887~1897
 
1)ウディ・アレン監督の「マンハッタン」
メータ指揮NYフィルが演奏するガーシュインの名曲に乗せて繰り広げられるNYの夜景。もう少し美しかったような気もするが、アレンのキャメラっていつも即物的で抒情味はないのだった。私はキートンもヘミングウエイも魅力を感じないので、彼らにひっつきまわる中年男アレンの演技も鼻について嫌な感じしか持てなかった。ちょい役のストリープは良かったが。

2)ウディ・アレン監督の「アニー・ホール」
ウディ・アレンは映画の中に、複雑怪奇な人間、特に男女関係をできるだけ合理的な言葉で論理的に解明する知的でユーモラスな語法をはじめて持ち込んだ。いま見るとダイアン・キートンもアレン自身もまるで魅力がないが、逆にそのことが印象付けられる。

3)ウディ・アレン監督の「ハンナとその姉妹」
ミア・ファロー、ダイアン・ウイースト、バーバラ・ハーシーの3姉妹の愛と男関係を洗いざらい。ミアは長女だが次女のダイアンと役を取り替えるべきだった。

4)ウディ・アレン監督の「インテリア」
父親の再婚式にこっそり前妻がやってきてあんな結末になるなんて、しかしまあ映画だなあ。ああいうインテリアな完璧主義者はいるけれど、それを云っちゃあおしまいよ。

5)ウディ・アレン監督の「カイロの紫のバラ」
映画の中の人物が日常と自在に出入りするなんて子供じみた発想で映画にしてしまうなんてさすがウディ・アレンずら。ラストでアステア&ジンジャーの素晴らしい踊りを見つめるミア・ファローのアップに万感が籠っている。

6)ウディ・アレン監督の「マンハッタン殺人ミステリー」
好奇心旺盛なダイアン・キートンに引っ張り廻されてアレンまでもが隣室の殺人犯を探偵、追跡するというミステリー一幕物ずら。

7)ウディ・アレン監督の「ローマでアモーレ!」
永遠の都ローマで花開く奇想天外のラブストーリー。しかし風呂の中で歌わせるオペラとは!アレンの才智煥発が爆発。

8)ウディ・アレン監督の「マジック・イン・ムーンライト」
感動的なラストシーンを用意できるアレンの精神はいまだに瑞々しい。しかし神は存在するのだろうか?

9)ウディ・アレン監督の「ブロードウェイの銃弾」
ダイアン・ウイーストが好演。舞台作りとギャングが絡んでラストに向って物語が破竹の勢いで進行する。もしかするとこれはアレンの最高傑作ではないだろうか。映画の中で抜粋だけが紹介されている芝居を全部鑑賞してみたいものだ。

10)ウディ・アレン監督の「夫たち、妻たち」
アレン&ミア・ファロー、ポラック&ジュディ・ディビスの2組の夫婦の愛のいろいろを活写。軽妙な喜劇もこういう深刻な悲劇もアレンは得意中の得意であるなあ。

11)ウディ・アレン監督の「スコルピオンの恋まじない」
魔術師の呪文に催眠術をひっかけられて財宝を盗んでしまったアレン。下手をすると死刑になってしまうのでハラハラして見ていると鮮やかに解決黒頭巾となる。メデタシ、メデタシ。

  本当は外国人は好きではないが共に暮らすはやぶさかでない 蝶人
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする