あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

丹波の話

2018-11-15 15:14:23 | Weblog


蝶人狂言綺語輯&バガテル―そんな私のここだけの話op.300 &蝶人物見遊山記第295回



病める家族の見舞いに訪れた丹波の郷里は、やはり「弁当忘れても傘を忘るな」と戒め-られた通りの霧と晴れ間と糠雨の盆地でしたが、駅前に貼られ宣伝幕で、グンゼの創始者波多野鶴吉翁(1858-1918)とその妻はなの生涯を、NHKの朝ドラにしようという地域おこしの運動があることを知りました。

翁はここ「いかるがの里」、何鹿郡の中心地に養蚕師として立ち、経営者と労働者、そしてキリスト教の教えが三位一体となった、当時としては先進的な繊維会社郡是を創業した実業家であり、宗教的教育者であり、地域経済を浮揚させた革命的実業家であるのみならず、わが祖父小太郎の恩師でもありました。

また翁の孫波多野一郎氏は不朽の名著「イカの哲学」をあらわした思想家であり、彼の独創的な平和思想は最近中沢新一氏によって改めて紹介され話題を呼びました。
  https://mixi.jp/view_diary.pl?id=788259372&owner_id=5501094

綾部はかの大本教を生んだ地でもありますが、その開祖出口なお(1837-1918)は波多野鶴吉翁とほぼ同時代を生きた偉大な宗教家であり、その没年も同じなので、個人的には、この2人の人と生涯が、NHKの朝ドラあるいは大河ドラマを通じて紹介されるとモアベターではないかと考えている次第です。



         霧立ちぬ雲間に架かる虹のいろ 蝶人
コメント
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