照る日曇る日第1307回
フローベールの一大歴史パノラマ大ロマンの新訳が岩波文庫に入ったので上巻を一読す。
舞台は紀元前3世紀のカルタゴ。宿敵ローマと戦うどころか傭兵の反乱で国内はほとど壊滅状態なのだが、そこに天下の美女サランボオや彼女を熱愛する傭兵隊長マトー、カルタゴの性格を異にする様々な投了が登場して、おびただしい戦士たちが武装した巨象とともに海と砂漠と城砦を駆け巡る。
フローベールがこういう八犬伝のような、三銃士のような熱血スペクタルを1本くらいは描きたかった気持ちはよく分かる。
下巻は来月くらいに出るのだろうが、待ち遠しいずら。

横須賀の香港料理の「朝廷」のらあーめんの汁の程よいぬるさよ 蝶人