あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

新潮日本古典集成版で井原西鶴著・村田穆校注「好色一代女」を読んで

2020-09-13 10:41:08 | Weblog

照る日曇る日第1463回

元禄時代の散文だからクイクイく読み流すことができるのではないかと考えていたが、そうは問屋が卸さない。
発句はともかく西鶴の短く区切られた原文には先学の故事来歴や漢文縁語縁句のあれやこれやが濃厚にに詰められ、それらの語群が順接せず痙攣的に飛躍することも多いので、村田穆氏の懇切丁寧な校注の助けなしには、到底無事に読みおおせることはできない。
巻末に付せられた解説、年譜、「近世の時刻制度」「近世の貨幣を巡る常識」にも教えられることが多かった。

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