あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2020年長月蝶人映画劇場2

2020-09-11 16:12:05 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2320~2329

1)周防正行監督の「舞妓はレディ」
2014年に製作された京都を舞台に「マイフェアレデイ」を下敷きにした舞妓ミュージカル物語。ヒロインの上白石選手をはじめと冨司純子、田畑智子、草刈民代、中村久美などが歌って踊って演技する周防監督の傑作。
2)水田伸生監督の「舞妓Haaaan!!!」
2007年の舞妓オチャラケどんぶり映画。舞妓や京の祇園に対する視点や、脚本、演出、ただ煩いだけの馬鹿な役者阿倍サダヲの起用など実に下らない最低の映画なのに20億もの収益を上げたとは聞いて呆れる。
3)長谷川和彦監督の「青春の殺人者」
中上健次の原作を長谷川和彦が1976年に鮮烈に映画化。田村孟の脚本、水谷豊、原田美枝子、市原悦子の熱演が光る。
4)帯盛迪彦監督の「高校生ブルース」
1970年の関根恵子のデビュー作。好きな同級生に身体を許して妊娠したことから始まる今も昔も変わらぬ陰惨な悲劇である。
5)臼坂礼次郎監督の「おさな妻」
1970年の関根恵子の第2作。現役高校生ながら妻の先立たれた子連れ男と結婚して起こるドタバタ劇ずら。
6)高橋二三監督の「成熟」
かたや農業高校生の関根恵子、かたや水産高校生篠田三郎が色々ありながら結ばれそうになるまでを山形県の海と山野の魅力を紹介しながら描く1971年の青春映画。伴惇も出るでよ。
7)島耕二監督の「十代の性典」
年頃の男女の性愛を描きつつ、文部省推薦映画でもないのに妊娠、堕胎などの危険を訴えるという複雑奇妙な味わいをもつ1953年の映画。若尾文子の出世作である。
8)佐伯幸三監督の「続・十代の性典」
前作同様南田洋子が濡れ役を務めてお気の毒だが、我らが若尾文子ちゃんは明るく楽しくけなげに高校生活を謳歌するのでした。嵯峨美智子が若いのに妖艶。1953年製作。
9)小石栄一監督の「続続・十代の性典」
またしても南田洋子が根上順に犯されて可哀想。が、我らが若尾文子は犯されない。
10)久松静児監督の「十代の誘惑」
1953年の大映映画。せっかく若尾文子が出ているのに演出があまりにも旧弊で精彩を欠く。あの北林谷栄が普通に若いので笑ってしまう。


  古希過ぎてセミ鳴く道を見渡せばまず老犬が二の足を踏む 蝶人
コメント
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