ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

喜多品 @滋賀県高島市

2020年04月16日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県高島市で400年もの歴史を誇る鮒寿司の「喜多品」へ。起源は元和5年(1619)まで遡れるのだそう(←家康の時代だ…)。以前この地を訪れた時にその風格ある外観を見て、次に来たら寄ってみようと思っていた店。街道から内に入ったひっそりとした通りにあり、歴史を感じさせる外観で中は窺い知れないのでやや入りづらい。思い切って暖簾をくぐってみると…アレ?戸が閉まっている。貼紙がしてあり、作業場に居るので電話して欲しい旨と携帯電話番号が書いてあった。一瞬もう止めておこうかと思ったが、折角ここまで来たので電話をかけてみる。すると「すぐそちらに向かいます。」と返答があった。しばらくして息せき切って白衣の主人がやってきて戸を開けてくれた。仕込みの最中で作業場に居たとのこと。店内のショーケースには色々な大きさの立派な鮒寿しが並んでいる。しかしどの梱包もちょっと大きく値段も高め。どちらかというと自家消費というよりはハレの日の贈答用といった感じだ。うちで鮒寿しを食べるのは自分だけなので持て余しそう。そんな中、ひとつだけ小さなパックの「ふなずし発酵和ご飯(ゆず入り)」というのがあったのでそれを買うことにした。走って駆けつけて下さったのにこんな小さな商品だけの購入で申し訳ない。

「ふなずし発酵和ごはん」は鮒寿しを細かく刻んで乳酸発酵したごはんと和えたものだそう。ビニール袋から取り出し小皿に盛った。中に入っている鮒寿し片はさすがに小さく少ないが値段が値段だから仕方がない。鮒寿司のご飯はどろっと形が無くなっているものと粒がしっかり分かるぐらいのものと色々あるが、こちらは粒状には見えないくらい。でも口に含むと粒感が若干感じられる。普段鮒寿司をいただく時も鮒の身だけでなくご飯の部分も口に入れることが多いので違和感は無い。独特の発酵臭はあるが柚子が効いていて食べやすく、冷や酒になかなかいい感じ。箸でちびちびつまんだけれど、パンに塗ったり、野菜のディップにしたりすることも勧められていた。明日の朝、パンに塗ってみよう。次はしっかりと子持ちの鮒寿司を買わないとな。(勘定は¥540)

 

 

 


 

↓ 「萩乃露」が代表銘柄の酒造「福井弥平商店」(建築詳細不明)。風情ある建物が古い街道沿いに建つ。残念ながら直売所は日曜休みで直接購入は出来なかった。酒造はどこも日曜休みが多いが、お願いだから売場だけ開けてくれないか(苦笑)。

 

↓ 以前も訪れた店と同じ通りにある「日本基督教團・大溝教會」(建築詳細不明)に再訪。周りの建物と比べるとそのこじんまりとした大きさが分かる。

 

↓ 琵琶湖畔。この日は日が照ったり雨がちらついたりと変わり易い空模様だった。浜で波の音を聞いていると「おうみのうみ」と呼ばれるのがよく分かる広大さ。嫁にこの写真を送ったら「え!海に居るの?」と返された。

 


 

 

総本家 喜多品老舗

滋賀県高島市勝野1287

 

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白ひげ食堂 @滋賀県高島市

2020年04月04日 | 滋賀県(老舗)

琵琶湖の西湖岸にある食堂「白ひげ食堂」へ。店は湖岸道路脇にあり、店名の通り「白髭神社」の横にある。創業は昭和27年(1952)とのこと。桜の開花前(訪問3月)とはいえ湖岸道路はドライブをする車が多く神社への参拝客も多いので、店横の仕切られていない砂利の駐車場に車を停めるのにも難儀した。店に入ると土間にテーブルが4つ、小上がり席が2つ。広くない店内に給仕のおばちゃんが3人も居て繁盛ぶりがよく分かる。満席だったが相席でテーブル席に座らせてもらった。注文したのは看板にもあった「豚汁」と、壁の品書きにあった「きつね丼」。周りは「豚汁ラーメン」とやらを食べている人が多かったかな。入口脇にはおでん鍋が湯気を立てていたので鍋から自分で「梅焼き」を皿に取り、席に戻った。

「梅焼き」はおでん種で、梅の花の形に抜かれたはんぺん。牛すじも入ったおでんつゆをたっぷりと吸って膨らんでいる。ふわっとした口当たりだが弾力もある。酒でも呑めれば最高だけれどそうもいかない。しばらくして碗に入った「豚汁」とプラスチック丼に盛られた「きつね丼」が届いた。豚汁は白味噌で大きめに切った豚バラ肉や揚げが入っていて、刻みネギが散らしてある。「きつね丼」は揚げ、玉ねぎ、長ネギなどが入っていて、まるですき焼きのような甘めの醤油たれ。ちょっと自分には甘いが、これをガツガツと掻き込んで豚汁をすする。旨い。後から見たら奥のガラス棚には出来合いのおかずも並んでいたようだ。何があったのか見てみれば良かったナ。おばちゃんを呼んで勘定してもらう。でかいソロバンを弾いてくれ「また寄って下さいね!」と声をかけてもらった。(勘定は¥790)

 


 

↓ 湖岸に建つ「白髭神社」(慶長8年・1603・建造)。白髭神社は全国にあるが、こちらが総本山なのだとか。本殿は国の重要文化財に指定されている。道路の向こうの湖の中には鳥居が立っている。みな”映える”写真を撮ろうと道路を横切って渡るので結構危ない。後から知ったが神社の社務所が登録有形文化財に指定されているようだ。知らなかった…。

 

↓ こちらに来る前に立ち寄った小浜と京都を結ぶ「鯖街道」の宿場町、朽木(くつき)。そちらには「旧・朽木郵便局舎」(昭和13年・1938・建造)。ヴォーリズによるものだとされている。裏手に廻ると下見板張りの建物。雰囲気からすると住人の方が居るのかな。

 

 

↓ 朽木市場の通りには格子や柱がべんがらに塗られた建物が目に付いた。こちらは屋号の看板があったし、玄関口が広いので旅館か何かの商売をされていたのかな(建築詳細不明)

 

↓ 江戸時代、朽木氏の御用商人だった熊瀬家の「熊瀬家住宅」(建築詳細不明)。酒や醤油を扱った商人だそう。往時はこの近辺だけで17もの商家があったのだとか。

 

↓ 案内板によると道を挟んだ向かいに建つこちらの建物(建築詳細不明・)も熊瀬家のものだそう。

↓ 今回の旅程ではこちらの建物を観るのがメインだった。朽木市場にある近代建築「丸八百貨店」(昭和8年頃・1933・建造、のち増築)。3階部分が増築なのだとか。屋根上には大黒様の姿も(写真下4枚目)。国の登録有形文化財に指定されていて、現在は地域の案内所兼喫茶スペースとなっている。内部は随分と改修してある様子。周辺の集落は素朴なのでこんなハイカラな建物が建っているのが不思議なほど。

 

 

 

  

↓ 通りの所々に建っている煉瓦造りの柱は「立樋(たつどい)」と呼ばれる分水塔。山腹から引いてきた湧水を分岐してサイフォン式で水を汲み上げているのだそう。

 


 

 

めし・豚汁 白ひげ食堂

滋賀県高島市鵜川225-5

 

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魚治 @滋賀県高島市

2020年04月01日 | 滋賀県(老舗)

重たい曇り空のある日曜日。嫁は息子が新しく下宿するアパートの準備に出掛けてしまっているので1人で車を出した。303号線を通って滋賀県の木之本へ。そこから廻って琵琶湖北岸、海津までやってきた。この辺り、古くは平安の昔より漁港として栄えた湊町なのだとか。古い町並みもわずかとはいえ残っている。昔ルアー・フィッシングをやっていた頃によく来たが、魚に夢中で町並みを眺めたことなんて1度も無かったなァ。通りにある古い酒蔵「吉田酒造」に寄ったが要冷蔵の酒しか残っておらず、すこし先に歩いた川魚を扱う「魚治(うおじ)」へ。創業は天明4年(1784)。230年以上前の”天明”時代っていったい?…と調べると”田沼意次”の頃。ス、スゴイ。店に入ると大きくないスペースに様々な川魚の品が並んでいる。琵琶湖といえば鮒ずしだけれど、他の店にも寄る予定があったので、買い求めたのは旬の物という「氷魚(ひうを)木ノ芽煮」。氷魚とは鮎の稚魚の別称だそう。店の方によると、その商品が農林水産大臣賞を獲って、記念に3種(氷魚木ノ芽煮、えび飴煮、ごり山椒煮)が入った値打ちなパック(写真下左)を発売しているとのことだったのでそれをいただいた。

透明パックには3種がぎっしりと詰まっている。まずは「氷魚」。口元に寄せると爽やかな山椒の葉の香りが鼻腔を抜ける。他の人はご飯にかけたりするかもしれないが、自分はやはり酒。後からひや酒を口に含むとぱぁっと風味が広がった。旨い。「えび」は小さく形が揃っていて甘く煮てあるが、佃煮のように濃い味付けではなく鮮やかな海老の色と風味は損なわれていない。「ごり」は数ミリぐらいのごく小さなものが山椒の実で煮てある。中に極小の海老の姿も見える。こちらは酒肴にするには小さいが、ちびちびと酒をやるにはいい感じ。燗をつけて温度を変えたりして楽しんだ。週に1度の休肝日にはもちろんご飯で。でもご飯が進み過ぎてこちらの方が健康に悪い気が…(苦笑)。(勘定は¥1,300程)

 

 


 

↓ 店のすぐ近くにある明治10年(1877)創業の「吉田酒造有限会社」(建築詳細不明)。代表銘柄は「竹生嶋」。買おうと店に入ったが、普通酒、純米酒は全て売り切れで要冷蔵の吟醸酒しか残っていなかったので断念。

 

↓ 門柱だけ古そうだった「マキノ東小学校・門柱」(詳細不明)。旧校舎の鬼瓦が置いてあったのでこの門も古い時代のものかもしれない。

 

↓ 浜に石垣が続く「旧海津港跡」の風景。この付近は文化庁の制定する「重要文化的景観」にも選ばれている。

 


 

魚治

滋賀県高島市マキノ町海津2304

 

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柏屋老舗 @滋賀県長浜市

2019年07月28日 | 滋賀県(老舗)

長浜市内散策。お土産を買って帰るのに寄ったのは分木町の和菓子屋「柏屋老舗」。店舗は”職人のまち”十里街道沿いの交差点にあり、ここいらにも観光客の姿は見えない。創業して70年以上で現在3代目だとか。店に入るとガラスケースの中に菓子が並んでいた。すぐには誰も出て来なかったのでゆっくりと眺めさせてもらう。こちらにも長浜の季節菓子「がらたて」(山帰来の葉で包んだ蒸し饅頭)があった。主人が出てきたのでいくつかの菓子の内容を説明してもらう。結局選んだのは「がらたて」、「長濱ういろう」、「昇龍梅」の3種。

家に持ち帰って包みを開ける。長浜の郷土菓子「がらたて」は2枚の葉で包んである。皮は張りのある店とそうでない店があるが、こちらの皮は軟らかい方。つぶ餡がたっぷりと入っているが甘さは控えめ。「長濱ういろう」は上面に小豆の粒がそのまま入って固まっている。下面はういろうらしくあっさり。普段和菓子をよく食べているがあまりういろうは買って帰らないことが多い(棹では多いので)が、こうしてたまに食べるとしみじみと旨い。インパクトは無いがこういうのがだんだん好きになってきた。「昇龍梅」は長浜で開催される盆梅展の作品に感銘を受けて作られた菓子だとか(作品は”ばい”と読むが、菓子は主人が”しょうりゅううめ”と呼んでいた)。玉子が使われた薄い皮の中に甘い白あんと炊かれた種入りの梅が丸ごと入っている。甘味と梅の酸味があって面白い風味。美味しくいただいた。(勘定は¥600程)

 


 

↓ 元浜町の北国街道沿いにある漢方薬局「吉川薬留」(建築詳細不明)。綺麗に塗り直されている看板建築。上部の装飾が通りの街灯の雰囲気とピッタリと合っている。

 

↓ 郊外を車で走っていて偶然見つけた下見板張りの建物2棟(建築詳細不明)。「ハイキス(株)」という会社の工場敷地にあったのでその社屋だろうか。どちらもスカイブルーに塗装されていて、かない年季が入った建物のようだ。

 

 

 


 

御菓子司 柏屋老舗

滋賀県長浜市分木町3-36

 

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中島屋食堂 (2) @滋賀県長浜市

2019年07月23日 | 滋賀県(老舗)

長浜市内散策。この日の昼食は駅前通りの「中島屋食堂」にて。開店時間がやや遅いので暖簾が掛かるまで周辺を歩いて時間を潰す。この日も曇天だったが人出は多く、人気の飲食店にはもう行列が出来ている。数えなかったがこの日も「鳥喜多」の行列は凄かった…。やっと暖簾が掛かったようなのでいぶし銀の店内へ。入る時に入口横をよく見ると暗いガラスの裏に食品サンプルが置いてあった。以前は飾っていたのだろう。息子さんに「どちらでもどうぞ。」と案内されたので、壁に向かったテーブル席を選んで腰を下ろした。この日は「琵琶マスにぎり」を目当てに入ったのだが”入荷無し”として消されている。この日は他のにぎり寿司も無いようで、壁に掲示してあった品書きも伏せてあった。という訳で他の品を思案。こちらの丼物は長浜ローカルの赤こんにゃくが使われているとどこかで見た覚えがあったので「親子丼」を注文してみた。

何度見ても飽きない店内を眺めながら出来上がりを待つ。途中でお手洗いを借りたのだが、奥に入って行くと歴史ある古い食堂によくある、客土間の脇に壁を隔てて調理場があり、その奥に手洗いなどの水場があるレイアウトだと分かる。しばらくして運ばれた「親子丼」は…残念、赤こんにゃくは見当たらない。見るからにあっさりとしていそうな淡い色付きで、玉子はふわりと仕上がっている。上には少々の刻み海苔。少なめだが青ネギもちらほらと。添えられたたくあんを挟みながらテンポよく喰らっていく。途中で七味もかけてみた。本当は山椒が欲しかったけれど卓上には置いていない。綺麗に完食し、ご馳走様。いつか長浜に電車で来て、こちらの一品物を肴に酒を呑むのを夢見て…。(勘定は¥600)

以前の記事はこちら

 

 


 

↓ 「ふじ石亭(旧・下郷邸別荘)」(明治17年・1884・建造)。 地元の実業家の別荘として建てられた建築で、現在は料亭として使われている。写真で見切れてしまったが主屋等が登録有形文化財に指定されている。現在は閉店しているという話も(未確認)。

 

↓ 日中は観光客でごった返す「黒壁ガラス館(旧・第百三十国立銀行長浜支店が)」(明治33年・1900・建造)。早朝に建物外観を、開いてから店舗内を観察させてもらった。一時は教会としても使われた建物。天井の細工が見事。

 

 

 ↓ 駅前の通りにある商店(建築詳細不明)◇。1階はポップな店舗で、どれくらい手を入れてあるか分からないが、2階を見ると結構古そうな建物だと分かる。

 


 

中島屋食堂 (※音に注意)

滋賀県長浜市北船町3-3

 

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清湖堂 @滋賀県長浜市

2019年07月15日 | 滋賀県(老舗)

長浜の黒壁スクエアの北、「大通寺(長浜別院大通寺)」東脇の通りにある和菓子屋「清湖堂」へ。創業は昭和4年(1929)で現在3代目とのこと。2000年代になってから現在のような新しい店舗に改装したのだそうだ。店の前は十里街道という街道だそうで、街灯にも”十里街道・職人まち”と表示が出ている。ただあれほど中心部に群がっている観光客も観光は大通寺止まりのようで、この通りはひっそりとして地元の人達が歩いている程度。店に入るといくつかの菓子が並んでいるが品数はそう多くない。この日購入したのは「黒どら」と「秀吉饅頭」の2種。

家に帰って嫁と分ける。「黒どら」は文字通り皮が真っ黒などら焼き。竹炭で黒い色を付けてあるのだそう。竹炭の味って感じられるのかなと思ったが、食べてみると正直そうは分からない。肌理の細かい生地でしっとり。甘さは控えめなあんこだった。「秀吉饅頭」は茶色がかった皮の饅頭。”秀吉”は長浜城を居城にしたそうで(歴史には全く疎いです)、そこから秀吉にちなんだものが多い土地。そんな「秀吉饅頭」は口にすると、皮がややパサッとした感じで独特の風味がある。ちょっと何とも言えない風味で餡と一緒に口に含んでもよく分からなかったが、これ醤油が皮に使ってあるのだそう。こんな味の饅頭は初めてだ(個人的にはちょっと苦手だったが…)。(勘定は¥600程)

 


 

↓ 黒壁スクエアのアーケード街の中にある古い建物(建築詳細不明)。中には入れないが開放してある。碑が立っていて「西田天香下坐初体験の場」としてある。”初体験”なんて書いてあるから置屋か何かと思ったら(笑)、長浜市の名誉市民、宗教家の西田天香という人物の宗教体験にまつわる建物のようだ。ちなみに下坐とは”今ある自分の思い上がりの坐から降りること”らしい。

↓ タイルと文字看板で装飾された元浜町の商店「まるき」(建築詳細不明)。どんなご商売か知らないが地図で見てみると奥に長い日本家屋の商家のようだ。

 

↓ 和蝋燭の看板が角に立つ創業が元禄3年(1690)という凄い歴史の「會津屋」(建築詳細不明)。現在は雑貨屋として商売を続けている。建物もかなり年季が入っていそうだ。

 

 


 

清湖堂

滋賀県長浜市神前町4-7

 

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茶しん @滋賀県長浜市

2019年07月12日 | 滋賀県(老舗)

今にも雨が降りそうな曇り空の滋賀県長浜市街地を自転車で散策。湿度はやや高いので自転車を漕いでいると汗が滲んでくる。休憩で立ち寄ったのはお茶の「茶しん(銘茶部)」。以前にすぐ近くにある「駅前本店」に入ったことがあり、そちらでは「イタリアン焼きそば」をいただいた。こちら”銘茶部”はその名の通り茶葉を扱っている店舗。創業は明治元年(1868)という長い歴史のある店だ。その店先では「グリーンソフト」なる抹茶の入ったソフトクリームを販売している。店の中の女性店員に1つお願いする。すぐにコーンに絞り入れ、手渡してくれた。

しっかりと緑色をした「グリーンソフト」はやや氷感もあり乳成分控えめなもの。それでも他で食べたものよりは乳成分がより感じられるかな。これはこれで旨い。正直こういったソフトクリームの味はどこも大差無いので、食感(氷菓分と乳成分のバランス)の違いを楽しむ程度。湿度があるからかどんどん表面が溶けていくので、結局店の前で全部食べてしまった。(勘定は¥250)

駅前本店の記事はこちら

↓ 「長浜旧開智学校」(明治7年・1874・建造、昭和11年移築)。現在はショップ、カフェなどに利用されている。とても綺麗に修復されているのだが、雰囲気が壊れてしまっているし、入っている店の意向なのか外国旗が翻っていたりして明治の古い建物の良さがあまり感じられずやや残念。

 

↓ なぜか建物の情報がほとんど見当たらず、綺麗に塗装されているので、何度見ても古い建物なのかどうか判断しづらい「海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館(※現在は移転)」(建築詳細不明)。どこかに情報はないものか。

 

↓ 古い建物ではないかもしれないが、玄関部分や壁面の意匠など、ちょっと雰囲気のある「長浜市立西中学校」(建築詳細不明)

 

 


 

茶しん 銘茶部

滋賀県長浜市元浜町4-10

 

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福田屋 @滋賀県長浜市

2019年05月05日 | 滋賀県(老舗)

近代建築を探して滋賀県の湖西を散策した後は湖北の木ノ本駅前に戻る。ゲンゴロウさんのブログで見て、ずっと入ってみたかった駅前の「福田屋」の営業終了前に何とか間に合った。自分は以前にも木ノ本駅周辺の古い建物を探して何度もウロウロしたにも関わらず、この店のことは全然知らなかった。創業して80年以上にもなるらしい。近くの喫茶店に入ろうとは思ったことがあるし、いかにも自分好みの店構えの駅前食堂だというのにどこを見ていたんだか…。暖簾をくぐって中に入ると、年季の入った店内には土間にテーブルが4卓ほど。小上がりもある。意外にも厨房には若い衆が。年配の女将さんと2人。先客は近くの人らしきオジサン達がビールを開けていた。その後にはこれまた近所のご隠居さんといった感じの老人が入ってきた。壁にはサイン色紙がずらりと貼られていておでんの鍋もある。注文はもちろん品書きでも筆頭の”ひね鶏のだしがきいた”「鍋焼きうどん」。すぐに若い衆の調理が始まる。蓋付きの把手付きのアルミ鍋を直接火にかけているのが見える。

しばらくして女将さんが「鍋焼きうどん」を運んでくれ蓋を開けてくれた。湯気とつゆの香りが広がる。たっぷりの水面には玉子、揚げ、蒲鉾、ねぎの他、鶏肉、キャベツや玉ねぎの姿も見える。玉子は入れたばかりのようでゆるゆる。玉子を潰してつゆを汚さないように慎重にうどんとつゆをとん水にすくい上げる。濁りの無いつゆをひと口。うんっ、これは旨い。ガツンと鶏の出汁が出ているが、野菜由来だろう甘さもあり何ともいい塩梅。うどんはふわふわとした食感。それが強い出汁とも上手く渡り合いイイ感じ。鶏肉は品書きにもあったひね肉。親鶏なので硬いがこれもいいアクセント。途中で玉子をすくい上げ、とん水のなかでつゆを合わせる。うどんの量は大したことないのですぐに食べ終わるが、つゆをすくうレンゲが止まらない。他所で食べていなかったらご飯も添えたいところ。結局ほとんど飲み切ってしまった。何やら「スペシャル」なる麺料理もあるようだし、丼物もこのつゆを使うのなら食べてみたい。もうすぐにでも再訪したい気分。(勘定は¥680)

 

 


 

↓ 湖西散策の続き。高島市安曇川町の湖周道路から1本入った所に建つ下見板張りの「旧・船木郵便局」(昭和14年・1939・建造)。ごくシンプルなデザイン。

 

↓ 近江高島の山側の集落の中に建つ旧郵便局舎(建築詳細不明)。詳細は分らないが、下見板張りの建物の脇にポストがあるし、よく見ると破風の部分にもしっかり「〒」マークがあるので局舎として使われた建物には間違いなさそう。

 

↓ 「武曽学校(武曽会議所)」(明治11年・1878・建造)。校舎としては10年程しか使われておらず、戦時中は疎開施設として改修されたのだとか。見た感じ最近も改修されている様子。

 

 

 


 

福田屋

滋賀県長浜市木之本町木之本1548-1

 

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角屋 @滋賀県長浜市

2019年04月30日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県の湖北から湖西方面にドライブし、また湖北・木之本町に戻ってきた。木之本地蔵の前、風情ある北国街道と駅を結ぶ丁字路にあるので以前から店は知っていたが入ったことがなかった和菓子の「角屋」へ。創業は昭和5年(1930)とのこと。店は建て替えられてまだあまり経っていないようで真新しい。店の表に”北近江名物・がらたて”と貼紙があったので、それ目当てで中に入る(もちろんどんな菓子か知らない)。中に入ると和菓子の他に洋菓子も並んでいた。2階には喫茶室もあるようだ。人気なのかロールケーキを予約していく地元の客も。生菓子の他に袋詰めの菓子類も置いてあったので眺めていたら「かたパン」があったのでつい手に取ってしまった。これと「がらたて」を購入して持ち帰る。

「がらたて」とは山帰来(サンキライ)の葉の方言だそう。2枚の葉っぱに饅頭が包まれている。葉っぱの香りは饅頭に大して移っている訳ではないようなので、くっつかないように利用されたのかな。饅頭は蒸してあるのか表面がプルンとした感じでやや透明。中にはつぶ餡が入っていて、シンプルな味わい。この地方で農作業の合間に食べたおやつだそうなので、簡単に作れるものだったろう。「かたパン」はうっかりここで作っているのかと買ってしまったが、よく見ると(よく見なくても)”敦賀名物”だとちゃんと書いてあり、福井県敦賀市の「だるま屋」のものだった。自分は名古屋で買ったことがあるが、調べてみるとこの「だるま屋」のかたパンも明治の頃に名古屋から伝わったらしいので何か関係があれば面白い。もちろんこちらも歯が折れそうに硬いカッチカチのビスケット状のもの。表面に青海苔が使われているのだが、これがなかなかのアクセントになっていて美味しくいただけた(あまりの硬さ故にまだ残っているが)。(勘定は¥540)

 

 


 

↓ 湖西を更にドライブ。窓枠や入口の赤い塗装がポップで可愛らしい「旧・安曇川郵便局」(昭和11年・1936・建造)。元もこんなビビッドな色だったのかな。表のポストが丸ポストだったらもっと雰囲気があっただろう。以前は脇まで建物が建っていたのか間口は狭い。奥にある建物は局舎付の住居だったろうか、片側に下見板張りが見える。紋章にも瓦の先端にも「〒」のマーク。

 

 

↓ 用水のある通りにポツンと建つ「日本基督教団・大溝教会」(建築詳細不明)。外壁はペパーミントグリーンの下見板張り。凝った鬼瓦には十字架も。創立は明治41年(1908)と古いので建物もひょっとすると古いかも…。

 

 


 

菓子乃蔵 角屋

滋賀県長浜市木之本町木之本1072

 

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つるやパン (2) @滋賀県長浜市

2019年04月23日 | 滋賀県(老舗)

滋賀県の湖北~湖西散策。訪問のメインは湖西だったので朝食は「つるやパン」で買って車の中で食べようと店に寄る。表に話題になった映画を宣伝する看板があったのだが、監督と音楽担当が木之本出身なんだそうだ。ところで店は開いているが、パンが全然並んでいない。訊くと9時半に工場から運ばれるとの事。なので次から次へと来る他の客も入っては「?」と出ていく。もうあと少しだったので北国街道の風情ある通りを歩いて散策して時間を潰した。定刻になり時間通りトラックから店内にパンが運ばれた。待ち構えていた客が群がり、あっという間に数が減っていく。「サンドウィッチ」と「サラダパン」だけ購入して湖西へ車を走らせた。「サンドウィッチ」は丸くてミミのあるパンに魚肉ハム、マヨネーズが挟んであるシンプル極まりないもの。正直どうという味でもないが、ミミが付いているのが食感として面白い。これをはじめとしてあまり凝っていない菓子パンが飛ぶように売れるのだから儲かってるなァ(笑)。

この日は帰りに地元のスーパー「平和堂・木之本店」に寄ったのだが、そこにももちろん「つるやパン」のコーナーがあった。そこの棚も本店同様ほぼ空だったのだが「つるやパンは3時頃入荷予定」との立て札が。これまたちょうどその時間に居合わせたので、他の食品を見て回っていると定刻に工場から運ばれ並べられた。午後だからか本店で朝に見たよりも色々な種類があり、家族にお土産として買って帰ることに。「チョコたぬきパン」はたぬきの顔をしたチョコパン。「餃子ボール」はやや色の黒いパンに餃子の具。味は肉まんのパン・ヴァージョンといった感じ。「ランチパン」は揚げパンに魚肉ソーセージ。味はそのまま。「ニコたま」は2つ連なったメロンパン。下の部分にだけ味が付いていて上は乾いた食感のパン。どれもほのぼのとした菓子パンだった。(勘定失念)

以前の記事はこちら

この後の記事はこちら

 


 

↓ 生憎の天気だったが、何とか雨が上がったので自転車で湖西の近代建築巡り。まずはいくつものヴォーリズ建築が残る高島市今津町へ。通りは「今津ヴォーリズ通り」と名付けられている。「今津ヴォーリズ資料館(旧・百三十三銀行今津支店)」(大正12年・1923・建造)。綺麗に整備され、国の登録有形文化財に指定されている。現在はカフェも営業中。

 

 

 

↓ 「日本基督教教団今津教会」(昭和9年・1934・建造)。こちらも同じく有形文化財に指定。建物の雰囲気といい、門柱といい、こちらのほうが”ヴォーリズっぽい”(笑)。

 

 

↓ 今津町の街中で見つけた建物(建築詳細不明)。玄関口からいくとたぶん銭湯だったろうが、2階の座敷が広そうなので三業関係かも。2階壁面に貼りつく鳥小屋のようなものは換気口?

 

↓ ヴォーリズ通りの反対側、琵琶湖方面にある建物(建築詳細不明)。表側はそんな雰囲気が無いのに、2階側面の窓だけ洋風な意匠。近代建築と言えるものなのかどうかは分からない。

 

↓ どんよりとした曇り空の下、今津の漁港から琵琶湖を望む。空と湖面の境が分からない。この辺りに来るのはルアー・フィッシングを盛んにやっていた頃以来なので20~30年振りか。

 


 

つるやパン (つるやパン本店)

滋賀県長浜市木之本町木之本1105

 

( 滋賀 しが 木之本 きのもと つるや 木之本本店 コッペパン サンドイッチ 秘密のケンミンSHOW 近代建築 銀行建築 今津ヴォーリズ通り 日本キリスト教団今津教会 )

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