ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

グリルニューコトブキ @三重県四日市市

2019年09月07日 | 三重県

三重県四日市市での夕食に、以前に四日市に来た時から寄ってみたいと思っていた北浜町の「グリル・ニューコトブキ」へ。JR四日市駅から遠くない幹線道路沿いにあり、創業は昭和49年(1974)とのこと。大きなビルの1階に店舗がある。近くに自転車を停めて中へ。洋食屋らしい内装で、各席は衝立で仕切られている。入口近くの席に案内されたので奥の様子はほとんど分からないが、夜営業を開始してすぐの時間帯にも関わらず、家族連れを中心に沢山の客で賑わっていた。給仕をして下さるご高齢の女性は女将さんかな。メニューを眺めると”当店の味自慢”とされたページをはじめ、旨そうなものが盛り沢山。別紙でハンバーグとカニコロッケのセットがあったのだが、これは昼のみの提供とのこと。そこで「ハンバーグ定食」をお願いした。

しばらくかかるかなと思っていた「ハンバーグ定食」はあっという間に登場。ライスは平皿にかなり多め、味噌汁と白菜漬けが付いている。目玉焼ののったハンバーグはたっぷりのデミグラスソースの海に鎮座している。早速ナイフを入れるとあっさりとナイフが入ってしまう軟らかさ。これならナイフは要らないくらい。コクのあるソースが旨い。このソースでご飯をがっつく幸せ。多めのご飯もみるみる減っていく。また赤出汁と漬物が合うんだなァ。付け合わせはキュウリ、千切りキャベツ、トマト、ポテサラ、レタスなど色とりどりの野菜がたっぷりで、軽いタイプのフレンチドレッシングがかかっていた。食後にはデミタスカップサイズのコーヒーも付いているのが嬉しい。次は「カニコロッケ定食」か「牛焼肉定食」を食べてみたいナ。(勘定は¥1,300程)

 

 


 

↓ 店の道路を挟んだ向かいにある喫茶店「エリカ」(建築詳細不明)。前に来た時から引っ掛かっていた秀逸な外観デザイン。一松模様は立体でライトが埋め込まれている。夜に点灯したところを見てみたい。

 

 


 

ステーキと牛ヒレ焼肉 グリルニューコトブキ

三重県四日市市北浜町2-17

 

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ヒモノ食堂 @三重県四日市市

2019年08月26日 | 三重県

久しぶりに三重県四日市市へ。車で到着したのだが昼時はとっくに過ぎた時間に着いたので、ランチ営業時間に間に合わず、開いている店は限られていた。折角車があるので郊外へと出掛け、辿り着いたのは四日市港にある「ヒモノ食堂(四日市ひもの食堂)」。場所柄、港湾や工場で働く人向けに出来た食堂だろうか。営業母体は「(株)弁イ」というという水産会社のようだ。看板には創業昭和11年(1936)と書いてあるが、会社の沿革を見ると食堂が出来たのは80年代に入ってからのよう。だだっ広い未整備の駐車場には外れた時間にも関わらず沢山の車が停まっている。店に入ると各種の干物が並べてあり、横のテーブル席や小上がり席には満員の客が。大混雑。日曜とあってか家族連れが多い。干物を選んでレジに行き後ろで焼いてもらい、呼ばれたら取りに行っていただくというシステムのようだ(勘定はなぜか後払い)。レジ兼調理場には6人くらいの女性店員が居るが完全セルフ・サービス。酒やビールも店内の自販機で購入する。干物が並んでいる場所に居た年配の店員に「地の物はどれですか?」と訊いたがよく分からない様子。色々な所から集められる魚を加工しているようで、地の物という括りはあまり意味がないのかも。とりあえず「あじ」を選び”定食”にしてもらう。

番号を確認すると大体15組ほども後になるようで心配したが、焼く魚の大きさの関係か番号順ではなく呼ばれた順に取りに行く。盆を持ってテーブルに戻る。盆の上には焼かれた「あじ」と大きめの飯碗のご飯、それに味噌汁と漬物。業務用の焼物器で焼かれた鯵は少し大きめ。なのでぜいごも硬い。身の厚さはごく普通。場所が場所だけに期待値は高かったが、特に鮮度が抜群とかいう訳でもない(干物でも鮮度の良いもの、手当の上手いものは旨い)。ま、でもこれは輸送環境の向上で全国どこに行っても良い物が食べられるようになったということなんだろう。卓上に”旨だれ”というものが用意されていたので少し付けたりしていただいた。(勘定は¥850)

 


 

↓ JR四日市駅近くの栄町の路地に建つ洋館付き住宅(建築詳細不明)。窓上がアーチ状になっているのが可愛らしい。腰壁はタイルで装飾されている。

 

↓ 以前にも訪れた「三和商店街」はとうとう立入禁止になっていた(当たり前だ・笑)。周辺の崩れ方も酷く、重機を使わなくても自然倒壊してしまいそう…。

  

 


 

四日市 ひもの食堂

三重県四日市市富双町2-1-30

 

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ゑびす @三重県四日市市

2018年06月10日 | 三重県

せっかく電車で来たので帰る前に呑み倒そうと思っていた四日市駅前。出鼻を挫かれ、次に向かったのは大衆酒場「ゑびす」。かなり人気だとは知っていたが、店に入るとほぼ満席の大盛況。かろうじてカウンターの一番端にひとつ席が空いていたので滑り込ませてもらう。自分の後の客は断られるか待たされるかだったので幸運だった。給仕の女性はインカムを使っていたのでしっかり資本が入った店なのかも。まずは冷たいビールで喉を潤す。キリンラガーの大瓶。品書きを見ると魚介を中心としていてかなり種類が多い。値付けも安く品揃え豊富で、人気なのも分かる気がする(これは日本酒だったか…)。どれも旨そうだったが「穴子の天ぷら」を注文した。目の前の漬け場では何人もの調理人が大忙し。ビールを呑みながら待つが、にしても自分の天ぷらがなかなか来ない…。忙しいからだろうと催促はしなかったが、次も時間がかかったら嫌だなと「コロッケ」を追加注文しておいた。

待っても待っても来ない。どういう順番かは自分には分からないので黙っていたが、近くの客が追加した酒肴がさほど時間かからず配膳されたのを見てさすがに「!?」となり給仕を呼んだ。さすがに他の人が次々と平らげている横でビールだけで30分は勘弁…(要らない人も多いらしいが”お通し”って大事だネ)。あわてて給仕が確認に行くがまたしばらく放置され…、届いたのは「コロッケ」…。「(オレの”穴子のクチ”をどうしてくれるッ)」と思いつつも、中身がトロっとして肉の風味がしっかり分かる旨い「コロッケ」をつまんだ(←悔しい・笑)。もうダメ、帰ろうと思った時にやっと届いた「穴子の天ぷら」をピンク色の岩塩でパクパクッと口に入れて席を立った。本当は旨そうな魚介の酒肴で日本酒、そして地元のキンミヤと移行するはずだったんだけどなァ…(涙)。残念。この後に探した2軒にも振られ、もうここで呑むのは止めたッ、と名古屋行きの電車に乗ったのだった。(勘定は¥1,300程)

 


 

↓ 「すわ公園交流館旧・四日市図書館)」(昭和4年・1929・建造)。地元の有力実業家が寄贈した建物。国の登録有形文化財に指定されている。

 

 

↓ 目当ての酒場を求めて彷徨い歩いていた時に通りがかった何となく気になる「西浦センター」(建築詳細不明)。やっているのか、いないのか。

 


 

大衆酒場 ゑびす

三重県四日市市諏訪栄町8-11

 

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あさひ食堂 @三重県四日市市

2018年06月05日 | 三重県

四日市駅近くの商店街にある大衆食堂「あさひ食堂」へ。前から四日市に来たら入ってみたいナと思っていた店だ。何時からやっているのか知らないが、自分が店に入った日曜の午後3時過ぎにはもう満席の盛況。やはり呑んでいる人が多いが女性客の姿もちらほら。相席となるが、自分は斜めに向かい合わせなら別に構わないので、入り口に近い席の人に声をかけて座らせてもらう。ただこの相席の相手が残念な方だった。椅子が3つ並ぶ長テーブルだったら普通は端に寄るかすると思うが、どーんと真ん中に座ったままで、1人でやたら沢山頼んでテーブルに広げている料理の皿と灰皿を動かそうともせず。しかもクチャクチャと音を立てて…。生理的に無理だったので給仕のおばちゃんに言って空いた別の席に移らせてもらった。

気を取り直してまずは酒を注文。珍しい「八重壽」(秋田)の1合瓶がそのまま出て来た。ぬる燗で頼んだのだが”飛び切り燗”で…。ま、忙しそうだから仕方がない。「アチッ」と言いながらガラスコップに注ぐ。壁に沢山掛かった札や紙短冊の品書きを眺めるのだが、何となくその時の気分に合う酒肴が見つからず、店の奥の冷蔵ケースから自分で刺身(マグロ、はまち)を取り出して肴にする。次は「イワシの煮付け」を取ってきた。濃いめの味付け2尾で、梅干しと一緒に煮てある。次は何で呑もうかなと思案していると、隣の席に座っている男姓2人客の1人が、何があったのか話しかける連れを聞くに堪えない言葉で罵り始めたり、ひとつ向こうの席のオッサンが携帯電話で大声でしゃべり始めたりしたので…、了。普通だったら自分好みの食堂(酒場)なのだろうが、この日はたまたま近くの客層が悪かった。こういう日もある。(勘定は¥1,750) 


 

↓ 三叉路の角に建つ「国際資源活用協会(旧・熊澤製油本社)」(大正3年・1914・建造)。壁面の装飾が素敵。屋上にあるオーダー(列柱)のある部分は何に使われていたのだろう?

 

 

 

↓ 「末広橋梁(旧・四日市港駅鉄道橋)」(昭和6年・1931・建造)。現役の跳開式可動橋(船が通過出来るよう跳ね上がる)で重要文化財に指定されている。

 

↓「四日市港倉庫群(現・日本通運倉庫)」(建築詳細不明)。かなり古い建造と思われる倉庫が並ぶ。

 

 


 

あさひ食堂 (大衆盛場 旭)

三重県四日市市諏訪栄町6-15

 

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きっちんケミア @三重県四日市市 (※閉店)

2018年05月28日 | 三重県

JR四日市駅周辺を散策。四日市にはJRの駅と近鉄の駅があり1kmちょっとしか離れていないが、商圏は完全に私鉄側に移ってしまっているとみえてこちらは何とも枯れた雰囲気。駅前は広いが人通りもまばらだった。古い建物がいくつか残っているが閉まっている店も多い。そんな中、崩壊寸前の商店街(三和商店街)の外に洋食屋「きっちんケミア」を見つけたので入ってみた。建物自体がヤバイ感じになっている中、テナントのひとつとして店がある。かつては店でぎっしりだったんだろうなァ。店先にはサンプルの飾られたガラスケースもあった。創業は70年代の初め頃らしい。中に入るとL字のカウンター席があり、やや暗い電球色の照明がそそる。年配のご夫婦でやっていらっしゃって、主人はしっかりとコックコート着用(洋食屋のコックコートって気分が”上がり”ますネ)。値付けはどれも安くて定食にも惹かれたが、結局好物の「オムライス」をお願いした。

すぐに主人の調理が始まる。手元までは見えなかったがジャッジャッとライスが炒められ、味付けに使うケチャップは缶入りのカゴメトマトケチャップかな。別のフライパンで玉子が焼かれて、完成。平皿に盛られたオムライスは、やや強めで焼かれた薄焼きの玉子で綺麗にライスが巻かれケチャップがたらされているクラシックな姿。早速スプーンを入れる。中はケチャップライスだが量は控えめ。味付けも優しめなので、上のケチャップをスプーンに付けると合わさってちょうど良い加減になる感じ。容器に入った福神漬を自分で皿の脇に取りながら美味しくいただいた。次に機会があったらフライ物の定食を食べてみたいな。(勘定は¥480)

 

 


 

 ↓ 「JR四日市駅」(建築詳細不明)の駅舎。だだっ広い駅前の広場と質実剛健な背の低い建物がどことなく旧共産主義圏の建物を連想させる(笑)。

↓ 駅からすぐの古色蒼然とした「三和商店街」(建築詳細不明)の入り口。昔は賑やかだったんだろうなァ。「明るい商店街」と掲げられているが、中に足を踏み入れてみると…すでに崩壊が始まっている。立入禁止でないのが不思議なぐらいの壊れっぷり。四日市の人は大らかだなァ。屋根も崩れて日が差しているので確かに”明るい”(笑)。

 

 

 

 

↓ 昭和26年(1951)に開業したという銭湯「四日市温泉」(建築詳細不明)。残念ながらまだ開いていなかったが、丸い枠の小窓などなかなかいい感じ。タイル絵はあるのかな。

 

↓「四日市温泉」に並ぶ和菓子の「花月堂本店」(建築詳細不明・写真下左・廃業済)と、精肉の「鳥義」(建築詳細不明・写真下右)。どちらも立派な建物。この並びはすごい。

 

 


 

 

きっちんケミア

三重県四日市市本町7-14

※令和5年3月を以って閉店されました

 

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新味覚 @三重県四日市市

2018年05月24日 | 三重県

四日市で餃子といえばこちら「新味覚」。印象的な店名もそうだが、ご飯を置かず、飲み物に”牛乳”があるということでも知られている有名店。創業は昭和30年(1955)。この本店以外にも駅前に1店、桑名にも1店あるとのこと。店に到着したのは昼ちょっと遅い時間だったが駐車場には警備員も出る盛況ぶり。外待ちこそ無かったものの、店の中に入ると7~8人の待ちが出ていて、自分の後もひっきりなしに客が入っていた。店内はカウンターのみで店員4人で回していて対応もハキハキとして明るい。餃子だけしかないので回転はまあまあだが追加をする人が多く、結局15分くらい待って呼ばれることに。

カウンター・テーブルにはなぜか麻雀牌が埋め込んである。見ていると皿の数の覚えは点棒で行っている様子。何だろう、この拘り(笑)。壁に貼られた品書きには本当に「牛乳」があった。実際に飲んでいる人も居たからきっと合うんだろう…。「りんご牛乳」「コーヒー牛乳」なんていうのも。自分が注文したのは「焼き餃子(1人前)」と、もちろん”牛乳”…と言いたいところだが、さすがにその勇気は無く…「ビール」を。ドライとサッポロが選べたので迷うことなくサッポロを選択。すぐに中瓶が運ばれ、後から「焼き餃子」が1皿置かれた。

「焼き餃子」は1人前8個。まずそのままひと口。焼き加減は上々で野菜多めの軽い口当たり。冷たいビールで追っかける。旨いヨ、そりゃ。カウンターには容器に入ったニンニクラー油が用意してあり、周りを見ているとタレにたっぷり入れている人が多い。自分も真似して入れてみた。思ったより効かないかなと思ったが、昼前に”とんてき”を食べたばかりだったから濃い味で麻痺しているんだろう(笑)。空いた皿をカウンターの上に置くと自動的にお代わりの意思表示らしい。置こうかどうしようかすごく迷ったが…ビールも無くなったし、予定もあったので止めておいた(涙)。次は存分に食べたいナ。(勘定は¥930)

桑名店の記事はこちら

 


 

 ↓ 富田浜元町の「アミカン株式会社(旧・網勘製網)」(建築詳細不明)。創業寛政6年(1794)という漁業網を扱う老舗企業で、社屋は登録有形文化財に指定されている。敷地内は分割されているようで現在フィットネスクラブが入っているので、レンガ塀はあるものの建物の裏側も簡単に観察することが出来た。敷地の端にはこれまた古そうな倉庫が建っていた。

 

 

 

 ↓ 近くを自転車で走っていた時に見つけた一般住宅(建築詳細不明)。平屋だが屋根上の装飾などが変わっていてかなり古そうな建物に見える。隣の病院に関係する建物だったのかな。

 ↓ JR関西本線の線路脇に残る「旧・富貴湯」(建築詳細不明)。いつ頃まで営業していたのか知らないが、とても細い路地の一番奥の線路脇に渋い外観の建物があった。

 

 

 ↓ 豊洲原町にある「豊洲原小学校講堂(旧・豊洲原尋常高等小学校講堂)」(昭和11年・1936・建造)。皇太子明仁親王誕生の祝賀記念事業として建てられたのだとか。

 

 

 


 

餃子の新味覚 (新味覚本店)

三重県四日市市久保田2-10-1

 

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來來憲 @三重県四日市市 (※閉店)

2018年05月16日 | 三重県

ゴールデンウィークといっても全然連休じゃない自分は仕事の合間を縫って出掛けるしかない。ある日思い切って近代建築狙いで四日市まで足を伸ばしてみた。近鉄に乗って名古屋から四日市へ。四日市に降り立つのは10年ぶりくらいか。その時は仕事だったので有名なラーメン屋に行ったくらいで終わってしまっていた。郊外にある近代建築をいくつか愛で、向かったのは”とんてき”で有名な「來來憲」。”本店主義”(笑)なので少し遠かったが小生町という所にある本店へ。経路にあった暖簾分け店「まつもとの来来憲」は行列が出来ているぐらいの人気だった。こちらは行列こそ無かったが、店に入るとほぼ満席の盛況。一般的な中華料理屋という風情。カウンターには空きがあったので座ってメニューを眺める。一応ラーメンとかもあるようだが、見渡す限り注文しているのは皆「とんてき」。自分も「大とんてき」の単品と瓶ビールを注文した。

いつから四日市がとんてき推しになったのか知らないが、一応こちらが始祖ということでいいのかな。元々は駅に近い場所にあり、長期休業ののち復活した店なのだとか。今では県内に同じ屋号で分店もいくつかあるようで、以前から有名だったこちらの「とんてき」を四日市の名物にと、最近になって官製で考えられたのだとのこと。でも市内の施設には”とんてきマップ”なるパンフレットが置いてあったのだが、なぜかこちらの店は載っていない不思議…。

しばらく待ってから「大とんてき」、それにビールが登場。どーんとデカいとんてきは”グローブ”と称されるような形に切れ目が入れてある。付け合わせは刻みキャベツとレモンのくし切り。たっぷりの黒いソースで絡められていてキャベツも浸って皿に溜まるほど。さっそく肉塊を持ち上げかぶりつく。厚みもしっかりあり、まさに豚のステーキ。ソースはウスターソースとケチャップを合わせたような味付け。これに豚の脂とニンニクが合わさってかなり濃く、定食だと大中小選べるご飯のサイズを多くの人が”大”で選ぶのがよく分かる味だ。もちろん旨い。くしくも実家で食べるステーキの味付けはこれと同様の組立なので、ちょっと懐かしさも。ビールでその濃い味を洗い流していく。かぶりついていると濃いソースのせいか、もう豚肉を食べているのか牛肉の赤身を食べているのかも分からなくなってくる(笑)。一応休日なので4かけ程入っていたニンニクも躊躇なく口の中へ。”喰らいつく”といった表現がピッタリの250gの「大とんてき」を楽しんだ。次は定食でご飯と一緒に食べてみます。(勘定は¥1,900)

※2019年を以って閉店されたそうです。

 

 


 

↓ 「四郷郷土資料館(旧・三重郡四郷村役場)」(大正10年・1921・建造)。四郷(よごう)村地元の名士が大金を寄付して建てられたという洋館。傷みは激しかったそうだが現在はとても綺麗に保存されている。塔屋はらせん階段になっているのだとか。残念ながら開いておらず中には入れなかったが見てみたいなァ。

 

 

 

↓ 郊外の室山町にある「旧・亀山製絲株式會社室山工場」(明治36年・1903・建造)。富岡製糸場をモデルにして造られているのだとか。残念ながら傷みがかなり激しく、崩落寸前。ここまで放置したからには再生保存させる計画は無いのだろう。裏の敷地は広大で、この木造工場もかなりの大きさだということが分かる。

 

 

 

 


 

來來憲 (来来憲本店)

三重県四日市市小生町229-186

 

( 三重 みえ よっかいち 来来憲 らいらいけん 來來憲本店 とんてき トンテキ 元祖 暖簾分け 支店 分店 近代建築 近代化遺産 産業遺産 製糸 製糸工場 伊藤傳七 )

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元祖マルマン @三重県桑名市

2017年08月04日 | 三重県

好天の下、三重県桑名市を散策。京町にある「石取会館」を訪ねると、向かいに目立たないアイスクリーム屋があった。看板も出ておらず、「アイス饅頭」の幟だけ見えたので寄ってみる。表のガラスに手書きポスターが貼ってあり「元祖マルマン」と書いてある。中に入ると左側に作業場があって素っ気ない程の店構え。創業は戦後で元は食堂だったのだとか。表のポスターによるとアイスは「アイスまんじゅう」「フルーツ」「コーヒー」の3種。どれも食べてみたいがやはり一番人気という「アイスまんじゅう」をお願いする。主人が作業場の冷蔵庫から取り出して手渡してくれた。作業場にはステンレスの蓋が並んだ昔のままの製造機が並んでいた。後から調べてみると、銅を打ち抜いた型に棒を刺してアイスの素を流し込み、冷やして型から抜く昔ながらの製法。大納言小豆は「竈(くど=薪窯)」で炊いているのだそうだ。

さっそく外に出て「アイスまんじゅう」をいただく。プリンを逆にしたような手作り感あふれる形のアイスは練乳に覆われていて、中に粒あずきアイスが入っている。短い木の棒をつかんで口を当てるものの、最初は歯が立たないくらいに硬い。だんだん口に入るようになってくると、しっかりとした甘さに小豆の風味と食感が混じって何とも懐かしい旨さ。しっかり濃厚なのに後味がさっぱりしているのが嬉しい。引き返して他の2種のアイスも買おうか真剣に悩んだが、食べ歩いていたので自重した。次はぜひ「フルーツ」か「コーヒー」を。(勘定は¥140)

この後の記事はこちら

 


 

↓ 店の向かいに建つ「石取会館(旧・四日市銀行桑名支店)」(大正14年・1925・建造、平成19年内部改装)。銀行建築らしい佇まい。現在は国の重要無形民俗文化財に指定されている「桑名石取祭の祭車行事」に関する展示がなされている。

 

↓ 内部が綺麗に改装してあるのでこの柱(写真下左)が元からあったものかどうか分からないが、とても凝った造りになっていてかっこいい。

 

 ↓ 桑名城址の「鎮國守国神社」境内の隅に建つ「楽翁公百年祭記念宝物館」(昭和9年・1934・建造、改修)。楽翁(=松平定信)を顕彰して建てられた。国の登録有形文化財に指定されているが、すぐ横が民家の庭先で、洗濯物なんかがぶら下がっているのでなんだかそんな雰囲気でない。

 

 


 

元祖 マルマン

三重県桑名市京町33

 

( 三重 みえ 桑名 くわな マルマン 元祖マルマン アイスまんじゅう アイス饅頭 手作りアイス アイスクリーム 石取祭 近代建築 国登録有形文化財 )

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