Weird Scenes Inside The Gold Mine / The Doors (1972)
1971年のジム・モリソン(Jim Morisson)の逝去後、1972年に発売されたドアーズ(The Doors)の2枚組編集盤「Weird Scenes Inside The Gold Mine(邦題:ジム・モリソンの遺産)」のリマスター2CD。自分はアナログで持っているが、この編集盤はジムの死後すぐに発売されたにも関わらず、「Light My Fire(邦題:ハートに火をつけて)」などのヒット曲はわざと外して(先に発売された「13」を避けた?)、他の重要曲は漏れなく収録するというこだわった選曲も絶妙だし、曲順も新鮮、水彩画のジャケも雰囲気が出ているし、おまけに当時オリジナル・アルバムでは聴けなかった貴重曲まで収録していて、聴き込んだファンにとってはほぼ完璧な内容だった。今でも一番好きなドアーズの編集盤だし、ドアーズで一番最初にでもお勧めしたい好編集盤だ。それが2014年にやっとCD化されたのだが、アナログで聴き倒していたからずっと入手しようと思わなかった。たまたま落札。
CDは現役当時にエンジニアを担当していたブルース・ボトニック(Bruce Botnick)が担当。ドアーズの他のアルバムと同様、オリジナルの楽曲と比較すると色々と細かい改変があるそうだが、もうその辺りは深追いしない。以前にも触れたが、レイ・マンザレク(Ray Manzarek)も積極的だったので40周年とかにリマスターされた際に随分とオリジナルに改変が加えられ、最初こそ興味があったものの、もう元に戻してくれないかなという気分。「Break On Through」のリムショットとシンバルの響きからスタートし、どちらかというと”ダークサイド”のドアーズの楽曲が並ぶ。曲順の年代はバラバラだけれど不思議と違和感が無い。もちろんそれぞれ11分にも及ぶ大作「The End」と「When The Music's Over」も収録。「The End」の歌詞にジムのギリシャ神話や、エディプス・コンプレックスの知見が含まれているなんてことは若い頃はよく知らなかったけれど、フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督の映画「地獄の黙示録」を解説した立花隆の「解読・地獄の黙示録」を読んで後から知った。さすが文学青年だったジム。そんな事も含めて思い出深い名編集盤。
ネットオークションにて購入(¥879)
- Label : Elektra / Wea
- ASIN : B0009S87YE
- Disc : 2
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