天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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一力遼の勝利は細部に宿る

2024-04-11 21:00:00 | 本と雑誌

NHKテキスト月刊「囲碁講座」に新連載の「一力遼の勝利は細部に宿る」。
タイトルの「勝利は細部に宿る」がいいですね。

内容は9路盤でヨセの問題が2題、有段者も手を焼きそうです。
終盤のヨセではわずか1目が勝利の決め手になることもしばしば、おろそかにできませんね。
ただ、ヨセの問題も詰碁と同様、面倒で・・・。

「細部に宿る」を検索してみると「神は細部(ディテール)に宿る」が多く、建築関係のことわざのようです。
またサッカーの岡田武史監督は「勝負の神は細部に宿る」と語っています。
細かい事は敬遠しがちな「たそがれ世代」、ムズなとことで・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2023-04-11):プロ棋士・四字熟語/大橋拓文、アンティ・トルマネン

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時代小説/人撃ち稼業

2024-04-09 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「人撃ち稼業」
・発行所:角川春樹事務所
・著 者:井原忠政
・発行年月:2022年10月
◆内容紹介
熊獲り名人の玄蔵のの元に、突然、徒目付がやってきて「江戸で武家奉公をしてみないか」という・・・。
大ベストセラーシリーズ「三河雑兵心得」の著者の人気シリーズ、待望の第三弾。

     ○ ● ○

時代小説・井原忠政氏の作品(三河雑兵心得、北近江合戦心得)が面白かったので本書を読んでみました。
評価はまずまずですが、先の2シリーズに比べるとやや減点かも・・・。
時代は「天保の改革」の頃でしょうか、これから政争の展開も期待したいですね。
鉄砲の種類・構造の記述が多いのですが、現代人には難解でドーモ・・・。

時代小説の読者は男性が多いようですが、女性活躍の時代小説も増えてほしいですね。

     ○ ● ○

1年前の記事(2023-04-09):第61期十段戦五番勝負第3局/芝野の勝利、十段奪取へあと1勝

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囲碁マンガ「天棋(第3部)」/碁ワールド

2024-02-16 21:00:00 | 本と雑誌

月刊・碁ワールド」に連載されている囲碁マンガ「天棋(てんき)」、今月号(3月号)で137回を数えます。
連載が始まったのが2012年9月号ですから、11年半の長期になりますね。
主人公の天碁も幼い少年から、文武両道の頼もしい青年に成長しました。

今月号では本因坊家に入門希望の娘、お鈴が登場。天棋は亡き母に瓜二つのお鈴に驚く。
物語の流れからすると、生き別れとなった妹・弥生の可能性大ですがどうでしょう・・・。

長期連載の秀逸作品ですが、読者の大半は「碁ワールド」のシルバー世代中心、惜しい・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2023-02-16):第13回行田市少年少女囲碁大会2023

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新聞小説/ゆうびんの父

2024-01-07 21:00:00 | 本と雑誌

・新聞小説「ゆうびんの父」
・作:門井慶喜
・画:藤原徹司
・内容:日本近代郵便の父と称される前島密の知られざる人生、そして郵便制度誕生のドラマが描かれます。

     ○ ● ○

上毛新聞に連載されていた新聞小説「ゆうびんの父」、昨年末に最終回となりました。
新聞小説は、毎朝の習慣として定着している人も多いかと思います。
内容は地味な展開でしたが、それなりに楽しめました。

前島密(ひそか)の名前は聞いたことがありましたが、郵便制度の創設者だったのですね。
幕末の青年期から勉学、知見の旅など青雲の志として奔走していたようです。

青年が国家発展に命がけの活躍、若い頃に読めばそれなりに影響を受けたでしょうね。
ただ、シルバー世代ともなると、物語の展開など客観的な見方になるようです。
それが自然の流れか・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2023-01-07):こども囲碁教室、新年スタート

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囲碁書籍/布石の打ち方が変わる!

2023-11-30 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「布石の打ち方が変わる!」
・発行所:NHK出版  
・著 者:瀬戸大樹
・発行年月:2014年6月
◆内容紹介
瀬戸大樹七段が、「三連星」「中国流」「シマリ」をテーマに、布石の段階で素早く優位に立つための考え方と、実践的なテクニックを分かりやすく紹介する。『NHK囲碁講座』の付録をもとに再構成して単行本化。

     ○ ● ○

布石もAIの影響で複雑多岐な状況になってきました。
ただ、一般的なアマ囲碁ファンは「AIの沼」にハマらず、簡素な構想で臨めばいいと思いますね。

低学年の子どもに「布石」を教えるのは苦労します。
詰碁・手筋のように、答えが一つではない点がムズなところで・・・。

本書はNHK『囲碁講座』テキストのクイズで当選した景品、在庫処分の感じもします。
囲碁書籍は貯まる一方、断捨離もままならず「囲碁本の沼」に溺れそう・・・。

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1年前の記事(2022-11-30):第63期王冠戦/伊田が7連覇達成!

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囲碁書籍「初段を目指す詰碁問題集」

2023-08-26 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「初段を目指す詰碁問題集-死活の基本がわかる200題」
・発行所:マイナビ出版  
・著 者:鶴山淳志、林漢傑
・発行年月:2022年11月
◆内容紹介
死活の基本がわかる200題 急所の一手がここにある!
全200問の大ボリュームで、コスパもよいと思います。ぜひ繰り返し解いて、初段の壁を突破してください。

     ○ ● ○

いつも行っている書店の囲碁コーナーは、将棋に比べると半分以下と寂しい状況です。
その中で気になったのが「初段を目指す詰碁問題集-死活の基本がわかる200題」。
著者が「つるりんコンビ(鶴山淳志、林漢傑)」、週刊碁「プロ棋士・四字熟語」を執筆しており、当ブログでも参考にしています。

対象レベルは初段前ですが、囲碁教室の教材になるかと購入してみました。
評価は平均点と言っておきましょう。教材にどう生かすか、それが問題です。

同じシリーズで「初段を目指す手筋問題集」があります。
著者は同じく「つるりんコンビ」、こちらも気になるところですが・・・。

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1年前の記事(2022-08-26):コロナ禍でこども囲碁教室は・・・

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文春新書/徳川家康 弱者の戦略

2023-05-27 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「徳川家康 弱者の戦略」
・新書レーベル:文春新書
・著 者:磯田 道史
・発行年月:2023年2月
◆内容紹介
徳川幕府が二百六十年隠してきた真実を暴く! 信長、信玄、そして秀吉。圧倒的な強者を相手にしてきた家康はつねに「弱者」だった。それがなぜ天下人となったのか? そこには弱者だから取り得た戦略、ライバルからの旺盛な「学び」があった。第一人者が家康の実像に迫る。

     ○ ● ○

大河ドラマ「どうする家康」の影響か、書店では家康関連の雑誌、書籍が並んでいます。
青森旅行中のお供に購入してみました。

現在、大河ドラマの家康は、「三方ヶ原の戦い」で武田軍に敗れ、再起を期している状況です。

これまで司馬遼太郎はじめ、歴史小説による知識吸収が多かったのですが、歴史学者の説と異なることも多々あります。
本書の著者、磯田さんは歴史学者の観点から家康像を捉えており、英雄というイメージは薄く「悩み」の部分が多いようです。
ドラマ「どうする家康」と路線は近い感じですね。

家康は多くの戦国強者を反面教師として、トップに昇りつめたと言えます。
「反面教師」、行動の定石として心掛けたいですね。

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1年前の記事(2022-05-27):天王山を逃がさない

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囲碁書籍「囲碁・初段になるための『新格言』」

2023-03-04 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介
 ・書籍名:「囲碁・初段になるための新格言
 ・発行所:マイナビ出版
 ・著者:水間俊文
 ・発行年月:2022年9月
◆内容紹介
難しく感じることは、イメージで覚えよう!
碁は盤面が広いので、どこから打てばいいのか、何をすればいいのか、最初のうちはわかりにくいという面があります。
本書ではそんな不安を解消するために、Twitterで人気のとろろさんのイラストを使って、囲碁の打ち方や目的をビジュアル的にもわかりやすいように解説しました。

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「囲碁格言」好きですね。これまでも囲碁格言と名のつく本は何冊もあります。
本書の著者は水間俊文八段、アマ指導には高評価の棋士ですね。

半分ほど読みましたが、何となく課題のイメージが掴めた感じがします。(錯覚かも・・・)
これで即棋力アップとはいかないでしょうが、気分は上昇気流・・・?

将棋にも格言の本はあるでしょうが、囲碁の方が多いように思われます。
人生と勝負の機微がより近いかと・・・。

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1年前の記事(2022-03-04):回転焼き

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囲碁書籍「二刀流の棋士 一力遼」

2023-02-04 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「二刀流の棋士 一力遼」
・発行所:日本棋院
・著 者:田中章
・発行年月:2023年1月
◆内容紹介
幾多の試練を乗り越え、日本囲碁界のトップに上りつめた一力遼。囲碁棋士と新聞記者の二つの肩書を持つ希有な存在である。一力はどのようにして一流棋士になったのか。
共同通信客員論説委員の田中章さんが河北新報社の委託を受けて「一力番」として七大タイトル戦を現地で取材した。その集大成がこの評伝である。

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書籍名は「二刀流」とありますが、内容は8割以上がタイトル戦等の解説です。
個人的には対局とは別の顔を見たかったですね。

野球・大谷選手の二刀流は納得ですが、一力さんの新聞記者は1割程度でしょうか、二刀流はドーモ・・・?
一力さんの印象は「囲碁エリート」、幼少期から恵まれた環境での優等生。勝負師の色合いは薄いように思います。

昨日、今日(2/3~4)と行われている棋聖戦第3局(一力棋聖 VS 芝野名人)、一力棋聖が力戦を制して2勝1敗とリードしたようです。
メンタル面での強靭さは一力さんか・・・。

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1年前の記事(2022-02-04):2021年囲碁&将棋の賞金ランキング

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時代小説/姉川忠義

2023-01-19 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「姉川忠義 北近江合戦心得(一)」
・発行所:小学館
・著 者:井原忠政
・発行年月:2022年12月
◆内容紹介
シリーズ75万部を突破したベストセラー「三河雑兵心得」姉妹篇! 新シリーズ、いよいよ出陣!
主君・浅井長政と父の仇、信長討つべし! 若き弓の名手と元山賊の頭目が戦国の世を駆け抜ける!

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著者・井原忠政氏の「三河雑兵心得」シリーズが面白かったので、同じ著者の本書を読んでみました。
「三河雑兵心得」の副題は「○○仁義」で主人公は足軽上がり。本書は「忠義」で主人公は主君の直参、「仁義」と「忠義」では心得も違ってくるようです。
終章は中途の感じなので、シリーズ化されると思われます。今後の展開を期待しましょう、

時代小説というと、読者の年齢層は高い印象ですね。若い人にはリアル感がイマイチということでしょうか・・・。

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1年前の記事(2022-01-19):碁界ニュースグランプリ2021/週刊碁

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