フジテレビ/ドラマ『ありふれた奇跡』
【脚本】 :山田太一
【出演】 :仲間由紀恵、加瀬亮、陣内孝則、八千草薫、風間杜夫、戸田恵子 、他
フジテレビ開局50周年を記念して制作されるドラマ第2弾。前作『風のガーデン』の倉本聰から、往年のライバル・山田太一へとバトンが渡されることになった。
山田太一のドラマといえば1970年代のNHK『男たちの旅路』、1980年代のTBS『ふぞろいの林檎たち』を思い出します。
『男たちの旅路』は主人公のガードマン役、鶴田浩二の男らしさ、優しさが格好よくで夢中で見ていました。水谷豊、桃井かおりも個性的でよかったですね。
『ふぞろいの林檎たち』は中井貴一、時任三郎、柳沢慎吾などが繰り広げる青春群像劇。どこにでもあるような日常の会話を、さりげなく切り取ってみせるシーンは輝きがありました。
テーマソング、サザンオールスターズの『いとしのエリー』もマッチしていましたね。
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今回の『ありふれた奇跡』、フジテレビ開局50周年記念ドラマ第1弾である倉本聰の『風のガーデン』と比較してしまいます。
『風のガーデン』は題名通り爽やかな風が通り抜けるようなイメージで、ストーリーも淡々と進行していました。
一方、『ありふれた奇跡』は踏み込んだ会話の応酬が楽しくもありますが、煩わしいと感じる人もいるでしょうね。
主題歌の「エンヤ/ありふれた奇跡」もいい雰囲気を出しています。また効果音を極力省いているのもいいと思いますね。
視聴率では『風のガーデン』に及ばないようですが、今後の展開を期待しています。