今週の「週刊碁/旬の人」は東京大学教育学部の客員教授に任命され、「囲碁普及が生き甲斐」という石倉昇九段の記事でした。
石倉九段は東京大学法学部を卒業後、銀行マンを経てプロ棋士となった異色の経歴の持ち主です。
タイトル戦にはあまり縁はなかったようですが、囲碁普及ではプロ棋士の中でトップクラスの活躍をしています。
指導方法は過去の経験から工夫を重ね、独自の法則を使って説明し生徒を増やしているそうです。
確かに「強くなること」と「教えること」は別の能力・ノウハウが必要だと思います。
----以下、「週刊碁」より抜粋----
石倉「碁は文化であり、教養です。国際的で四千万人が楽しんでいる碁は、人生に通ずるバランス感覚も養えます。
囲碁は今、各方面から大いに注目されているのをひしひしと感じます。なのに囲碁界はちょっと自信をなくしているように見えます。
私たちがもっと自信を持って、色々なところで碁の面白さを伝えて行ければと思っています」
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私の世代が碁を覚えた頃は「普及」という場はあまりなかったように思います。
「自分がやりたいから学ぶ」という気持ちで、家族や身近な人の碁を見て覚えたり、棋書を読んで学ぶというのが一般的のようでした。
今は趣味やレジャーが多様化し安直な分野に流れがちですが、「普及」の力で碁の世界が広がればと思っています。