天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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メリハリをつけよう/山田規三生

2007-06-28 18:31:49 | 囲碁

「月刊・碁ワールド7月号」の記事で山田規三生九段の「詰碁のエッセンス」という連載講座があります。
以下、その中の「キミオさんのため息」というコーナーより

-前略-
 現在優勢。その差はわずか。今、左辺に打ち込めばリスクは伴うものの、決め手になる可能性も大。さあどうする?
 状況や棋風によって差があるでしょうが、基本的に安全策を取れば長びきます。長くなるのは、もちろん「優勢でないほう」に有利です。優勢だったら積極的に、非勢だったらじっと我慢。単純ですが、これが碁における「メリハリ」ではないでしょうか。

    ◇   ◇   ◇

優勢か非勢か、どの程度のレベルまで判断できるかが難しいところです。
ザル碁党には60:40なら優勢と思えますが、55:45くらいだとほぼ互角くらいしか判断できません。
ですから、優勢(60:40)の場合の安全策も間違いではないように思います。
非勢(40:60)の場合は、玉砕覚悟で突っ込んでいくのがザル碁党の本分でしょうか。

    ◇   ◇   ◇

「メリハリ」、「オンとオフ」、大切なことですね。
若い時代は気持の切り替えも「スッパリ」できたように思いますが、年代を重ねるに従い「引きずる」シーンが増えてきているようです。
白黒はっきりしたいものですね。

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アマ本因坊戦県大会/2007本戦

2007-06-27 09:33:50 | アマ棋戦

先週日曜(6/24)は「アマ本因坊戦県大会」の準々決勝~決勝戦が行われ、一部見学してきました。
結果は長谷川義則さん(57)が優勝、準優勝は石井成幸さん(68)でした。いずれも全国大会出場経験のある県内屈指の強豪です。
全国大会に出場の長谷川さん、上位入賞は難しそうですが一つでも上を目指してがんばってもらいたいと思います。
一昨年の「少年少女囲碁大会中学生の部」で県代表となった笹口さんは、準決勝で惜しくも石井さんに敗れ4位でしたが、今後は各種大会で優勝争いにからんでくると思われます。

   ◇   ◇   ◇

アマの県代表戦で、いつも高段者の棋譜をとっている方がいます。終局後、その棋譜を対局者に渡していますが、別に誰かに頼まれて棋譜をとっているわけではなく、自主的に厚意で行っているようです。
自身の勉強になることは確かですが、なかなかできることではありません。
私もこの精神を少しでも受け継げたらと思っています。

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第62期本因坊戦第4局/高尾が勝ち3勝1敗に

2007-06-25 11:12:51 | プロ棋戦

 福島市で6月18日から行われた本因坊戦七番勝負の第4局は高尾本因坊が、挑戦者の依田九段に白番5目半勝ち、対戦成績を3勝1敗とし、3連覇に王手をかけた。第5局は6月25、26日、新潟市の「ホテルオークラ新潟」で行われる。

<高尾本因坊の話>
 1日目は難しい碁かと思った。上辺の白を攻められたのは軽率で、ヨセになっても形勢がよくわからなかった。終盤、右辺に地を囲うことができて勝ったと思った。

<依田九段の話>
 黒11と打ちたくなったが、あまりいい手ではなかった。1日目でダメだと思った。上辺の白を攻めて勝負形になったと思ったが、黒の方も眼がないから好転はしなかった。

            (毎日新聞より抜粋)

本局は立会人として、じっくり2日間、現地で拝見させて頂きました。
この碁の印象を一言でいうならば、立ち上がりから依田さんが工夫に工夫を重ね、高尾本因坊は相手に合わせて自然に行くという展開でした。しかし、その結果、黒は工夫したわりには、碁を難しくし、少し嫌な碁にしたようです。

           (「週刊碁/林海峰の目」より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

高尾本因坊の泰然とした打ちぶりが勝利を誘った一局の感じでした。「動かざること山の如し」でしょうか。
一方の依田九段、イマイチ着手がかみ合わない印象です。

両雄の持ち味はビールで例えれば高尾本因坊の「コク」と依田九段の「キレ」ですが、現時点では「コク」の方が優位に立っているようです。

注目の第5局は本日(6/25)からですね。依田九段の巻き返しを期待しているのですが・・・。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は福島市の飯坂温泉、旅館「摺上亭大鳥(すりかみていおおとり)」。
2005年10月の女流本因坊戦第2局が当地で行われています。

飯坂温泉は宮城県の鳴子温泉、秋保温泉とともに奥州三名湯に数えられたそうです。
近年は熱海や鬼怒川などと同様に歓楽街のイメージの強い温泉は、団体客の減少やレジャーの多様化により苦戦を強いられているようです。

ホテル・旅館業界もデパート型より専門店型が、好まれてきているのでしょうか。

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三々を使って相手を困らせよう/風鈴会

2007-06-24 21:03:17 | 囲碁

Wind_1_3_7 昨日(6/23)は定例の「風鈴会」の日、今回の講座は「三々を使って相手を困らせよう」。

「小ゲイマジマリ」などの堅い構えであっても、周囲に相手の石が迫ってくると三々などの急所からきびしい手段が生じるというテーマでした。
問題は手段があるかを認識できなければどうしようもありません。また「何か手がありそうだ」と思ってもその手段を検証した上で、初めて着手というステップなります。
問題点の発見と検証、そのためには「感覚」と「ヨミ」の能力アップが必要なんですが、これがなかなか「ムズ」でして・・・。

   ◇   ◇   ◇

講座と対局のあとは近くの居酒屋で懇親会、今回はインストラクターのSさんの友人が飛び入りで参加しました。
この二人の賑やかな会話はまさに「速射砲」という感じでしたね。
時々、思いがけない客人が乱入するのも、この会の特長かも・・・?。

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都会の温泉爆発騒動

2007-06-22 23:50:51 | 日記・エッセイ・コラム

数日前、東京渋谷の温泉施設で天然ガスによる爆発があり、死傷者が出る事故が報道されていました。
温泉といえば人家から離れた静かな場所にあるが定番でしたが、今や都会の真ん中に出現し温泉の概念も変容しているようです。
事故のあった温泉も地下1,500mもの深さから汲み上げているとのこと、地球を傷つけているようで自然の摂理に反するような気がします。

   ◇  ◇  ◇

昭和40年代の頃、登山の帰りに山あいの温泉によく入って帰りました。
その頃はまだ混浴の温泉も結構あり、日焼けした地元のおばちゃん達の中で、気恥ずかしい思いをしながら温泉に浸かっていたのが思い出されます。
(残念ながら若い女性と出会うことはなかった・・・)

あの頃の「おおらかさ」が時代と共に薄らいでいくようで、残念に思っています。

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第19回TV囲碁アジア選手権/李世ドル優勝

2007-06-20 21:47:35 | プロ棋戦

第19回TV囲碁アジア選手権戦が6月11日から14日の4日間にわたってNHKで行われ、韓国代表の李世ドル(24)九段が決勝で中国の陳耀燁五段をくだして優勝した。
日本代表の趙治勲十段、結城聡九段は早々に姿を消した。

          (週刊碁より抜粋)

   ◇   ◇   ◇

優勝した李世ドル九段は世界戦の王者イ・チャンホの勢いがイマイチの現在、世界最強といえそうです。
優勝インタビューでは女性のようなかぼそい声で、とても世界最強の棋士とは思えない印象でした。

準優勝の陳耀燁五段はまだ17歳だそうですが国際大会で2回準優勝したことで、自国規定に従い九段に認定されるそうです。
中国の若手台頭、恐るべしの感がありますね。

   ◇   ◇   ◇

日本勢の1回戦での敗退は残念でした。
中・韓棋士が10代後半~20代前半に対し、日本勢は趙治勲十段(50)、結城聡九段(35)とずいぶん年齢差があります。早碁では若手の瞬発力の方が優るかもしれませんね。

また中・韓の精神的な強さは日本人とは異質な強さの感じがします。特に劣勢になったときからの粘り、強靭さは独特なエネルギーを感じます。

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第12回LG杯/河野、張栩が8強入り

2007-06-19 22:41:42 | 囲碁

 囲碁国際戦、第12期LG杯世界棋王戦が6月にソウルで開幕。日本代表5人のうち河野臨天元と張栩碁聖が8強入りした。
山下敬吾棋聖、趙治勲十段は2回戦、柳時熏九段は初戦敗退。準々決勝は10月、河野は温昭珍四段(韓国)と張は李世ドル九段(同)と対戦する。

             (朝日囲碁Webより抜粋)

      ◇   ◇   ◇

韓国の囲碁国際戦、LG杯本戦トーナメント(32人)には日本から5人が出場し、ベスト8に2人はまずまずの結果でしょうか。
<1~3回戦の国別内訳>
・1回戦 韓国:15、中国:10、日本:5、中華台北:2
・2回戦 韓国:6、中国:6、日本:4
・3回戦 韓国:4、中国:2、日本:2

      ◇   ◇   ◇

現在、国際戦では韓国が一歩リードの様相ですがこれからは中国が脅威になっていくと思われます。
国家体制での強化策で十代の英才が次々と出現していますからね。

現在、私の職場に中国・大連出身のIT技術者がきています。日本語も結構うまく仕事上で不都合はないようです。

月刊「歴史街道」の先月号特集は「満州と満鉄の真実」、大連は満鉄(南満州鉄道)の起点にあたりますのでその技術者(30歳前後)にこの月刊誌を渡しました。

歴史は自国の都合のいいように解釈されがちですが、もう60年以上前の満州を彼はどのように見ているでしょうか・・・

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アマ本因坊戦県大会/2007予選

2007-06-18 20:28:46 | アマ棋戦

Ama_honinbou2007b 昨日(6/17)は「アマ本因坊戦県大会」の1回戦~3回戦が行われ、ベスト8が決まりました。参加者は57人と先月行われたアマ名人戦(59名)とほぼ同じでした。

注目は中学生、高校生、女流の各1名で高校生はベスト8に残りましたが、中学生と女流は1回戦で勝ったものの2回戦で惜しくも敗退してしまいました。

本大会、上記3名以外はいつも同じような顔ぶれですが、高校囲碁選手権で活躍した人たちはほとんどいません。それなりの実力はあったので上位も狙えると思うのですが・・・。

   ◇   ◇   ◇

全国大会出場をかけて戦う県大会はいずれもトーナメント方式で、1回戦で負けるとあとはそのまま帰るか、見学するくらいでつまらいですね。

最近では何人かのグループに振り分け、リーグ戦で枠抜けする大会も増えているようですが、この方式なら1回戦で負けても楽しめます。ただ組合せなど主催者の準備は大変です。

   ◇   ◇   ◇

大会の会場近くに「たいやき屋さん」があり、よく買って帰ります。
昨日は「おこのみたいやき」といって皮の中味に「お好み焼き」が入っているのを買いました。変り種ですが時々食べたくなる味です。

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TV番組/題名のない音楽会

2007-06-15 21:20:33 | テレビ番組

Conductor 先週、日曜朝のTV番組「題名のない音楽会21」は、司会だった羽田健太郎さんの追悼番組を放送していました。
「題名のない音楽会」はクラシックからジャズまで幅広いジャンルの音楽を取り上げた番組で、登場するアーティスト、ゲストも一流の本格派が多く、いつも楽しみに見てきました。

羽田さんの司会も楽しかったですが、初代司会の黛敏郎さん時代(1966年~1997年)の本番組もよかったですね。
黛敏郎さんの話し方は背筋がピンと張っている感じで、「日本語を大切にしている」という思いが伝わってきました。

最近のTV番組は騒々しい番組が多く辟易することも多いのですが、日曜の朝はわりとゆったりした番組もあり、気分も落ち着きます。
これからはTV番組も「癒し系?」の番組が増えてほしいと思っています。

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第62期本因坊戦第3局/高尾が勝ち2勝1敗に

2007-06-14 21:38:57 | プロ棋戦

 6月6日から岐阜県可児市で行われた本因坊戦七番勝負の第3局は高尾本因坊が挑戦者の依田九段に先番中押し勝ちを収め、対戦成績を2勝1敗とした。第4局は6月18、19日、福島市で行われる。

 1日目は戦いの火花が散ったが、2日目は早い段階からヨセ勝負になりそうな神経の疲れる展開になった。第1局は半目差、第2局は1目半差と細かい勝負の連続で、細か碁が3局続くかとも思われたが、高尾が手堅く打って差を広げ、早い段階で依田の投了になった。

<高尾本因坊の話>
 1日目、右辺で失敗したと思っていたので、全然ダメ、負けるんだろうなと感じていた。その後もどう打たれても悪いと思っていたが、急に中央に黒地ができる展開になってよくなったようだ。
<依田九段の話>
 こっちも1日目は悪いと思っていた。2日目になっていい勝負と思った時に、上辺を消しに来られてどう打っていいのかわからなかった。

            (毎日新聞より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

高尾本因坊が四隅を確保する実利志向に対し、依田九段は勢力で対抗する構図となりましたが、依田九段の足取りが遅く高尾本因坊の先行逃げ切りという結果となりました。

中盤以降、高尾本因坊は自然な手が多いのに対し、依田九段は素人目にみても堅過ぎるという印象でした。

今週の「週刊碁(6/18号)」、一面トップは「世界選手権・富士通杯/張栩・依田の準決勝進出」で「本因坊戦第3局」はトップ裏でした。
年々、世界棋戦の注目度が高くなっているようですが、62期を数える日本の伝統棋戦も注目してほしいと思っています。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は岐阜県可児市の花フェスタ記念公園・茶室、宿泊及び前夜祭は美濃加茂市の「シティホテル美濃加茂」。
可児市(かにし)は岐阜県中南部に位置しするそうですが、あまり知られていないと思います。

Rose 「歴史とバラのまち/可児市観光協会のホームページ」より
可児市は、戦国武将・明智光秀公、森蘭丸公の生誕地で、歴史ロマンあふれる地であり、また世界一のバラ園のある「花フェスタ記念公園」をはじめ「鳩吹山遊歩道」「蘭丸ふる里の森」など多くの花と自然を楽しむことができる街です。

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