石川県小松市で6月15日、16日に行われた第66期本因坊決定戦七番勝負の第4局は挑戦者の羽根直樹九段が山下本因坊に白番半目勝ちし、対戦成績を1勝3敗とした。第5局は6月29、30日、三重県鳥羽市の戸田家で行われる。
1日目は序盤から激戦となった本局、羽根が道吾の攻めを巧みにかわし、羽根ペースとみられた。
2日目に入り、道吾は手厚く力をためパンチを狙うが、羽根が終始、冷静な打ち回しをみせ、待望の1勝をあげた。
<羽根九段の話>
2日目、白116(11五)と打って少しよくなったと感じた。一つ勝ってほっとしています。
<本因坊道吾の話>
黒111(13九)から損をして負けにした。小ヨセは得をしましたが、チャンスはなかったと思う。
(毎日新聞より抜粋)
「羽根初白星。山下に半目、反撃の狼煙」、「山下の猛攻、一歩届かず」
(週刊碁見出しより)
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三連敗と後のない羽根九段。持ち前の粘り強いシノギで初勝利でした。
独特の攻める棋風の山下本因坊。猛攻が空振り、終盤の追い上げも届かなかったようです。
これで対戦成績は挑戦者の1勝3敗。初勝利で流れが変わるか。七番までいってほしいところですが、どうでしょうか・・・。
本局の立会、円田秀樹九段は大阪で「エストレラ」という「カフェバー&囲碁教室」の店を開いている異色のお棋士です。
囲碁の大会や対局後、このような店でくつろげたら楽しいでしょうね。
NHK-BSPでの解説は横田茂昭九段、聞き手は井沢秋乃四段。横田九段の解説はアマの目線で分かり易く、人柄も朴訥とした雰囲気がいい味を出しています。
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今回の対局地は石川県小松市・粟津温泉の旅館「法師」。
粟津(あわづ)温泉は石川県南部の加賀温泉郷(山中、片山津、粟津、山代)にあり、奈良時代から続く歴史ある温泉地のようです。
日本の旅行は、景勝地、温泉、食事などがセットになっているケースが多く、温泉は欠かせない存在ですね。
若い頃はそれほど温泉を意識していませんでしたが、最近は温泉が目的地選びの大きなポイントになっているような気がします。
これも「たそがれ世代」の特徴でしょうか・・・。