天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第3回おかげ杯/安斎伸彰六段が2連覇!

2012-05-31 21:26:21 | プロ棋士

第3回おかげ杯囲碁トーナメントが5月16日、17日に三重県伊勢市のおかげ横丁で行われた。決勝戦は瀬戸大樹七段と安斎伸彰六段の対戦となり、安斎六段が白番中押し勝ちをおさめて優勝を決めた。安斎六段は大会2連覇を達成した。
   (日本棋院HPより抜粋)

「安斎V2、瀬戸を撃破また福来たる」
   (週刊碁見出しより)

    ◇   ◇

安斎六段が手厚い打ち回しで、二連覇の優勝を飾りました。
敗れた瀬戸七段、勝負のコウ争いも好転しなかったようです。

日本の囲碁界は、本棋戦優勝の安斎六段はじめ二十歳代の若手が群雄割拠の状況です。
井山天元は突出していますが、このダンゴ状態から抜け出すのは誰か?
ここ数年、十代の新鋭が力をつけており、うかうかしていると追い抜かれる可能性もありますね。
「平成四天王+井山」の牙城にくい込むのは・・・。

    ◇   ◇

本棋戦の対局地は三重県伊勢市。
昨年の1月、おかげ横丁にある「横丁棋院」を見てきました。
それほど広くはありませんが、時代を感じさせる風情がありましたね。

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今週の「週刊碁」トップページに、優勝した安斎六段のトロフィーを持った写真が載っています。このトロフィーには、真珠が散りばめているように見えました。
真珠は伊勢市に隣接した鳥羽市で、初めて養殖真珠に成功したんですね。
真珠はダイヤなど華麗な宝石に比べると、やや地味な印象ですがその控え目な輝きがいいのでしょうね。

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第67期本因坊戦第2局/解説会 in 熊谷

2012-05-29 22:38:21 | プロ棋士

今日は熊谷で行われた本因坊戦第2局の大盤解説会に行ってきました。
午後1時半から5時半頃まで解説を聞いていたんですが、その時点では形勢不明のようでした。
結果は井山天元の白番5目半勝ちだったんですね。

解説会の解説は三谷哲也七段、聞き手は万波奈穂二段、結構面白いトークでした。
今まで三谷七段の解説を聞いたことはなかったのですが、なかなか堂に入ってる感じでしたね。
聞き手の万波二段はTVにも出ており手慣れた様子、タイミングのよいツッコミで会場を沸かせていました。

途中、囲碁番組の聞き手としてよく登場する稲葉禄子さんが飛び入り参加、会場の囲碁ファンと着手の検討を面白く並べていました。参加者の関心を引き付ける話術に感心しました。

    ◇   ◇

解説会の会場は対局が行われた「熊谷市/聖天山歓喜院」に隣接した「妻沼幼稚園ホール」。
解説が始まった時間は、まだ幼稚園児のにぎやかな声が会場でも聞こえていました。
ホールは木造の小さな講堂という雰囲気で、ややわびしい感じも・・・適当な会場が見つからなかったのでしょうか。

当地は熊谷市といっても2005年に合併するまでは大里郡妻沼町で、熊谷市街からは結構離れています。
群馬県のわが家からは、利根川沿いを車で1時間くらい下ったところに位置します。

歓喜院本殿外壁の彫刻には「囲碁を打つ七福神」があるそうです。
今日は見る時間がありませんでしたが、機会をみてゆっくり拝観したいと思っています。

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朝日アマ囲碁名人戦群馬県大会/2012

2012-05-27 20:53:40 | アマ棋戦

第7回朝日アマチュア囲碁名人戦県大会は先週の5/20に予選(参加者:60名)が高崎市と太田市で行われ、本日(5/27)高崎市でベスト16人による順位決定戦が行われました。
結果は桐生の奈良さんが4連覇を果たしました。上位10人は次の皆さん。

①奈良昌利(桐生) ②佐藤義栄(藤岡) ③石井成幸(太田)
④長谷川義則(高崎)⑤佐藤貞夫(草津) ⑥清水健登(前橋)
⑦周東 厚(太田) ⑧北爪裕幸(沼田) ⑨木村真一郎(高崎)
⑩辻井一郎(高崎) 

   ◇   ◇
 
今年の大会の特徴は学生の参加者が増えたことでしょうか。
全参加者60名中、学生が10名(大学生:1、高校生:4、中学生:1、小学生:4)と近年にない若手の参加率でした。

学生の成績は予選で17勝23敗と善戦、高校2年の北爪君はベスト16に進み8位入賞を果たしました。
学生の参加で大会のムードも若返ったようです。
今後も若手対ベテランの対決で、大会を盛り上げてほしいですね。

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第60回NHK杯/三谷七段、勝ち上がる

2012-05-25 18:56:44 | テレビ番組

「三谷、逆転KO勝ち」「難解コウ合戦、李に失着」
    (週刊碁見出しより)

第60回NHK杯の1回戦第6局(5/13放送)は李沂修・七段と三谷哲也・七段の対決。
李七段は厚み、三谷七段は地を稼ぐ展開。前評判の棋風とは逆のようでした。
中盤までは李七段の模様が大きく優勢との予想でしたが、三谷七段がコウをからめて追い上げ、李七段を破りました。

解説は蘇耀国・八段、予想の着手があまり当たりませんでしたね。
あと変化図の解説が少ないようでした。時間の制約もあるのでしょうが・・・。

両者ともテレビ棋戦ということで、表情が硬い印象でしたね。
三谷さんは、俳優の大杉漣さんに似てると思いましたが・・・。
李さんは23歳ということですが、中学生の感じも・・・。

三谷七段は群馬県の出身。昨年度、群馬県から本木克弥・初段、木部夏生・初段がプロ棋士としてスタートしました。
三谷七段には新初段を引っ張る若大将のつもりで、がんばってほしいと思います。

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塩原温泉へ

2012-05-23 22:57:51 | 旅行記

昨日、今日と栃木の塩原温泉に出掛けました。
昨日は雨模様で足湯「塩原温泉湯っ歩の里」に入ったのみで、早々にホテルへ直行。

今日は雨上がりの快晴で、新緑が目にまぶしいくらいでしたね。
「もみじ谷大吊橋」「七ツ岩吊橋」「千本松牧場」などを見て回りました。

泊まったのは塩原温泉郷の入口にある大網温泉の一軒宿。
平日ということもあり宿泊客はまばらでしたが、その分ホテルの接客は行き届き、温泉、食事もよかったですね。
宿から三百の階段を下って、渓流沿いにある露店風呂は深山幽谷の秘湯という感じでした。

   ◇   ◇

今回は女房殿と娘二人、孫二人の一泊旅行です。
孫二人はやっと7ケ月になる乳幼児、育児が大変な娘たちをねぎらっての慰安旅行といったところでしょうか。
私の立場は孫の面倒をみたり、荷物運びをしたりで、便利な付添い人といった感じでしたね。

世の中、「イクメン」ならぬ「イクジイ(育爺)」が注目されているそうです。
わが家も毎日のように孫二人が来ており、少しは「イクジイ」らしきこともやっていますが、あまり気が入っていないのが本音です。
親子三代の関係は、微妙な距離感といったところでしょうか・・・。

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第67期本因坊戦第1局/井山が先勝!

2012-05-21 22:58:50 | プロ棋士

本因坊道吾に井山裕太天元が挑戦する、第67期本因坊戦七番勝負の第1局が5月15、16日に京都市の寂光寺で行われた。結果は137手までで黒番の井山が中押し勝ちを収め、本因坊奪取へ好スタートを切った。第2局は5月28、29日(月、火)に埼玉県熊谷市の聖天山歓喜院で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「井山(寿)完勝、山下に先制パンチ」 「山下に不本意な一手」
   (週刊碁見出しより)

    ◇   ◇

勝ち星ランキングでトップを突っ走る井山天元。本局でもその勢いは止まらない勝ちっぷり、力強さと柔らかさで圧倒のようでした。
持ち前の剛腕を抑えられ、不完全燃焼の山下本因坊。イマイチ、リズムに乗れない感じでしたね。
初戦を気分よく制した井山天元ですが、上昇気流に乗れるか・・・。第2局以降の展開に注目です。

    ◇   ◇

今回の対局地は京都市の寂光寺。本因坊ゆかりの寺院です。
この第1局開催に合わせて、プロ棋士四百年を記念し、歴代の本因坊を呼び寄せ「初代本因坊・算砂の法要」が執り行われたそうです。

週刊碁の最終面に歴代本因坊10人(林海峰、石田芳夫、武宮正樹、趙治勲、趙善津、王銘エン、張栩、高尾紳路、羽根直樹、山下敬吾)の写真が載っています。
そうそうたるメンバーですが、イマイチなのは趙善津九段でしょうか。趙治勲さんの本因坊11連覇を阻止したんですが・・・。

あと故・加藤正夫名誉王座(号:本因坊剣正)が写っていないのが残念ですね。石田、武宮と同世代なのに・・・。

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熊谷/子ども囲碁大会

2012-05-19 21:40:15 | 伊勢崎こども囲碁アカデミー

第67期本因坊戦第2局が5月28日、29日に熊谷市妻沼で行われます。その関連イベントとして今日(5/19)、「子ども囲碁大会」が開かれました。

大会の参加者は60名ほどで、予定の人員より下回っているようでした。
そのうち熊谷市からの参加は20名弱と、地元としても人集めに苦労の様子でしたね。

「伊勢崎こども囲碁アカデミー」にも参加要請があり、上位の18名が参加しました。
最終結果は聞いていませんが、5割以上の成績は残せそうでした。
ただ同じ教室のメンバーとの対戦も多く、組合せ方法に配慮がほしいところです。

囲碁教室の生徒も、対外試合には力が入るようでした。
いろいろな経験を積んで、たくましく成長してほしいものです。

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囲碁書籍「直観力」

2012-05-18 19:36:15 | プロ棋士

Chokanryoku ◆書籍紹介
 ・書籍名:直観力
 ・発行所:海竜社
 ・著者:マイケル・レドモンド
 ・発行年月:2012年4月
◆内容紹介
決断の決め手・平常心・向上心・礼儀…。囲碁が教えてくれた人間の基本。
・第1部:日本と囲碁 - いまの私をつくってくれた世界
・第2部:出会い - 日本と囲碁が私の人生を豊かに魅力的にしてくれた

    ◇  ◇

マイケル・レドモンド九段はテレビ棋戦の解説、講座などに登場しましたが、丁寧で分かりやすかった印象があります。
本書は自伝的なエッセイの部類に入る本でしょうね。
棋力アップは限界かと感じるザル碁党、上達のハウツーものよりエッセイ的な本に目が向いてしまいます。

囲碁への向き合い方に共感する部分も多く、すらすらと読むことができました。
ただ「直観力」という書名は、あまり内容とは関係がないように思われます。

    ◇  ◇

-本書の内容より一部抜粋-
「国際棋戦で日本勢の不調について」

美学を重んじる伝統が、現実の勝負では裏目出て、韓国や中国の後塵を拝している。
中韓の強さの一因は伝統などのしがらみに縛られていないことで、第二次大戦後、まさにゼロから取り組み始めた。そのぶん、とらわれるべき伝統がないため自由な発想ができる。

なるほど、日本経済が戦後、ゼロから急成長したのと似ていますね。
ただ日本の囲碁界をゼロの状態に戻すのは難しい、現実とどう向き合っていくか・・・。

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第60回NHK杯/本田邦久 VS 向井千瑛

2012-05-16 22:04:23 | テレビ番組

「向井 感激の初勝利、本田の攻めを華麗にかわす」
    (週刊碁見出しより)

第60回NHK杯の1回戦第5局(5/6放送)は女流の向井千瑛・五段の登場、相手は本棋戦最年長の本田邦久・九段です。
結果は白番の向井さんが2目半の僅差でNHK杯初勝利をあげました。
ベテランの本田九段ですが、向井さんの迫力にひるんだのでしょうか。

前期の女流は4名(謝、鈴木、吉田、向井)で、謝さんが3回戦を突破、ベスト8進出と大活躍でしたね。
今期の女流は向井、謝、鈴木、吉原の4名。向井さんが初戦を突破し、さい先のよいスタートを切りました。
初出場は中根直行・八段と内田修平・七段、フレッシュな戦いぶりを見せてほしいですね。

    ◇   ◇

今期から司会は下坂美織・二段。まだ不慣れな点もありますがこれからですね。
本局の解説は宋光復・九段。あまりマスコミには登場しませんが、門下に安斎伸彰・六段、平田智也・三段、一力遼・二段、風間隼・初段と若手の育成に尽力されています。
ただ解説は遠慮気味、もっと自分の考えを主張すればと思いましたね。

先週(5/13放送)の第6局、李沂修・七段と三谷哲也・七段は三谷七段の勝利でしたが、週刊碁の解説を見て次週報告します。

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打ちこみの攻防/風鈴会

2012-05-14 22:13:54 | 囲碁

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昨日(5/13)は定例の「風鈴会」の日。最近は行事などと重なり2ケ月に1回の出席ペースです。
講座の内容は「打ちこみをめぐる攻防を覚えよう!」ということで、3連星からの模様へ打ちこんだ場合の攻防です。

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1図

1図の局面で白1と打ちこんだ場合の攻防。

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2図

2図、白7と板にツナぐのがポイント。
黒模様の中で大きく生きて、白面白そうですが互角とのこと。黒やられているような気がしますが・・・。
この2図が代表的な事例のようですが、黒4で7と押える手も有力とのことでした。

問題はこの局面図を丸暗記しても、それぞれの一手の意味を理解していないとダメでしょうね。ザル碁党にとって、この辺の応用力が課題です・・・。

   ◇   ◇

今回の実戦対局は●○の1敗1勝、何とか面目がたちました。
1局目は謹厳実直タイプ「S藤さん」との互先(白番)。序盤、打ち込んできた相手の石を攻め優勢でしたが、終盤の手どころで間違えて沈没。情けない負け方でした。

2局目は先輩の「H鎌さん」との互先(黒番)。中盤、辺の十数目を取られ必敗の形勢でしたが、終盤にかけて相手が緩んで逆転。情けない勝ち方でした。

終局後、時間があれば検討もします。
1局目のS藤さんは自説を曲げないタイプ、もう少し柔軟性があってもと思いますが・・・。
2局目のH鎌さんは相手の主張に妥協するタイプ、もう少し自説にこだわってもと思いますが・・・。
私の場合、ほどよくバランスがとれていると思いますが・・・。

   ◇   ◇

例会の後は、常連が集まっての懇親会。
囲碁のグループはいろいろありますが、対局以外のお付き合いは意外に浅いケースが多いようです。
そんな中で、世代を超えての囲碁談義やヨタ話で盛り上がるこの会は異色な存在かも・・・。

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