第33期囲碁名人戦七番勝負の第3局は9月24日から岐阜県高山市で打たれ、張栩名人が挑戦者の井山裕太八段に黒番中押し勝ちし、対戦成績を1勝2敗とした。第4局は10月8、9の両日、静岡県熱海市で。
挑戦者の2連勝で迎えた一番。実利で先行した名人が、2日目に切れ味鋭い攻めを見せ、1勝を返した。
解説の彦坂直人九段は「第1、2局の名人は不出来だったが、本局は持ち味がよく出ていた。
終盤まで見応え十分の内容だったと思います」と話した。
<張名人の話>
序盤はやや打ちやすいと思った。左上で錯覚があったが、ぎりぎりしのいでいた。
<井山挑戦者の話>
序盤は不本意な展開だった。白126では単に128と打つのでしたか。
(朝日新聞より抜粋)
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張栩名人が持ち前のスピード感で先行し、井山挑戦者の追い上げを振り切った一局のようでした。
本シリーズ2連敗でスタートした張名人、追い込まれながらも本局ではキッチリと一矢を返しました。
2連勝と好調の出だしだった井山挑戦者、本局では追いつくチャンスもあったようですが、流れは名人に傾いていました。
この一局ではあちこちでツケ・キリと立ち回っていましたが、挑戦者らしくない印象ですね。
これで名人の1勝2敗、4局目で流れがどちらに傾くか注目です。
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今回の対局地は岐阜県高山市の高山グリーンホテル天領閣。
高山市は歴史・伝統文化(高山祭や街並み)、温泉(奥飛騨温泉郷)、山岳レジャー(北アルプス)など、見どころの多い町とのふれこみです。
私も20代前半の頃、北アルプス登山の基地として訪れたことがありますが、2時間程度の滞在であまり記憶に残っていません。
この奥飛騨温泉郷の槍見温泉でアクシデントに出会ったのを思い出します。
確か北アルプスの「裏銀座縦走コース」で槍ヶ岳などの山々を巡り槍見温泉へ下山、ここで一泊し高山駅に向かう予定でした。
ところが翌日は大雨で道路が寸断され足止め。その日は仲間3人とすることもなく、小雨降る川沿いの露天風呂に入ったり、雑談などして過ごしました。
その頃の温泉宿は山小屋を少し上等にしたくらいで、TVも無かったと思います。
幸いにもその翌日は道路が復旧し、一日遅れで帰ることができました。
途中、会社にアクシデントで出社できないと連絡したところ、上司からひどく怒られましたね。不可抗力で仕方ないと思うのですが・・・。