矢代久美子女流本因坊に祷(いのり)陽子五段が挑戦している第25期女流本因坊戦5番勝負第3局は、10月25日に日本棋院で打たれた。
1勝1敗で迎えた天王山の一戦、この碁にかける両者の気迫がぶつかり合い、ぎしぎしと石が音をたてるようなねじり合いが続く大熱戦となったが、中央の攻防でカナメ石を制した矢代がそのままリードを保ち、タイトル防衛にむけて大きく前進した。第4局は11月1日に、日本棋院で打たれる。
(週間碁より抜粋)
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力戦派の矢代女流本因坊が乱戦を制し、タイトル防衛まであと1勝に迫りました。
一方、カド番に追い込まれた祷五段、師匠/小林光一九段ゆずりの粘りで、逆襲に転じてほしいものです。
矢代さんはどちらかといえば感覚派、一方の祷さんは堅実派でしょうか。
タイプが違う場合、いかに自分の得意パターンに持ち込むかがポイントになると思います。
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祷五段は10月から始まったNHK囲碁講座「山田規三生の超攻撃法」で司会を担当しています。いつもニコニコしており、山田九段とフレシュなコンビで講座を進めています。
今回の講座は積極的に攻めるのが基本路線のようで、アマにとっては楽しみな内容です。
前回の講座は「石田芳夫のやさしく考える碁」、どちらかといえばバランス重視のテーマでした。
「冷静なバランス感覚」と「積極的な攻撃感覚」、うまくかみ合えば成績も上がるのですがザル碁党にとっては難問です。