天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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名人戦七番勝負開幕/「高尾×井山」頂は譲らない

2017-08-30 20:30:00 | プロ棋戦

高尾紳路名人に井山裕太六冠が挑戦する第42期囲碁名人戦七番勝負が8月30日、開幕する。昨年の名人戦に敗れ七大タイトル独占が崩れた井山挑戦者は、残る6タイトル防衛、挑戦者決定リーグ戦全勝の驚異的な戦績をひっさげ、再びこの舞台に戻ってきた。名人の連覇か、挑戦者の前人未到の七冠復帰か。3期連続となる黄金カードに注目が集まる。
   (朝日囲碁Webより抜粋)

「最後の砦を守る高尾」 「井山、七冠返り咲くか」
   (週刊碁見出しより抜粋)

     ○ ● ○

いよいよ名人戦七番勝負が開幕しました。
挑戦者決定リーグ戦全勝と絶好調の井山6冠、七冠復帰に向けエンジン全開の心境でしょうか。
迎え撃つ高尾名人、実績では相手が一枚上のようですが勝負師の根性で・・・。

1日目の封じ手が行われたようですが、形勢はどうでしょう。
井山6冠が打ち易いとの評もあるようですが、高尾名人には正々堂々の着手を・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2016-8-30):第62回アマ本因坊戦全国大会/大関稔さんがアマ本因坊

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第63回アマ本因坊戦全国大会/林隆羽さんが優勝

2017-08-28 20:30:00 | アマ棋戦

第63回全日本アマチュア本因坊決定戦全国大会が8月19日、20日に日本棋院東京本院で行われた。2日目は準決勝、決勝、3位決定戦が行われ、決勝戦では林隆羽(りょう)さん(埼玉)が古川元さん(青森)に白番4目半勝ちし、史上最年少の17歳でアマチュア本因坊位獲得を果たした。

4位までの入賞者は以下の通り。
 ・優 勝:林 隆羽(17、埼玉)
 ・準優勝:古川 元(34、青森)
 ・3 位:柳田朋哉(24、京都)
 ・4 位:谷口洋平(30、東京)
   (日本棋院HPより抜粋)

「17歳最年少記録 林隆羽さん初優勝」
   (週刊碁見出しより抜粋)

     ○ ● ○

17歳の史上最年少アマ本因坊の林隆羽さんは、埼玉県春日部高校2年生。先の高校囲碁選手権では団体戦主将として優勝に貢献。個人戦の6位は不本意でしたか・・・。
準優勝の古川さんは青森で囲碁クラブを運営。夫人は古川こんゆ二段とのこと。

今大会本命視された大関稔アマ名人はベスト8止まり、一発勝負のトーナメント決戦の難しさでしょうか。

群馬県代表の辻井さんは一次リーグ○●●と残念な結果でした。

     ○ ● ○

1年前の記事(2016-8-28):名人戦七番勝負開幕/両雄対決、再び「井山×高尾」

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注目の若手棋士/本木克弥八段

2017-08-26 20:30:00 | プロ棋士

「注目の若手棋士 本木克弥八段」
今、期待の若手棋士として活躍中の本木克弥八段(22歳)。今年、第72期本因坊リーグにて6勝1敗の成績で井山文裕本因坊への挑戦者となった。第42期碁聖戦でも挑戦者決定戦まで勝ち進んだ。その人柄や急激に強くなった強さの理由を、本人や関係者のインタビューなどで明らかにしていく。
   (NHK・HPより抜粋)

8/20放送のNHK/Eテレ・囲碁フォーカス、特集は「注目の若手棋士 本木克弥八段」でした。
放送では本木八段に関わりのある棋士が登場していました。

群馬県出身・木部夏生二段「小学生時代に子供教室で共に学んだ。県の少年少女大会では負けられないライバル」
師匠の藤澤一就八段「石を取るのがすきで荒っぽい碁だった」
兄弟子の寺山怜五段「自分が足りない部分を集中して勉強していた」
本因坊戦6連覇の井山6冠「レベルは高い、まだまだ強くなる」

本因坊戦4連敗について「ヨミは得意と思っていたが井山さんの方が上だった。その分伸びしろがあるということで、また井山さんに挑戦したい」

群馬県の少年少女大会で本木八段が県代表になった時期は逸材が揃っていました。木部夏生・二段、関西棋院の新井満涌・初段など。当時は「ヒカルの碁」ブームで囲碁に対する関心も強かったようですね。



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1年前の記事(2016-8-26):張栩の囲碁進化論/アルファ碁を読み解く

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花開く大輪/藤沢里菜女流4冠

2017-08-24 20:30:00 | プロ棋士

月刊「碁ワールド」9月号、藤沢里菜女流4冠が表紙とグラビア4ページを飾っています。

里菜さんは6/23に「第4回会津中央病院・女流立葵杯」、7/16に「第2回扇興杯女流囲碁最強戦」と謝依旻さんに連続勝利を収めて4冠達成。
昨年の第1回扇興杯では謝さんが優勝し女流5冠を達成したのですが、それからわずか1年で里菜さんは謝さんから4つのタイトルを奪ったことになります。

9/27から始まる女流本因坊戦5番勝負にはまたも謝さんが挑戦者として名乗りを上げ、里菜さんと対決することになります。
若さと勢いの里菜さんか、熟練と意地の謝さんか、頂上決戦はいかに・・・。、

「碁ワールド」のグラビア記事の里菜さん、テレビ番組では「名探偵コナン」を見ており、タイトル戦の勝負飯は「うなぎ」とのことでした。
将棋の藤井聡太さんのようにメディアを賑わしてほしいですね。

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1年前の記事(2016-8-24):囲碁書籍「囲碁で楽しく足し算、引き算」

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TV番組・賞金が稼げないゼロ円パパ/王唯任五段

2017-08-22 20:30:00 | テレビ番組

刺激的なテレビ番組タイトル「プロなのに...全然賞金が稼げない0円パパ」が8月20日(日)に放送される。
プロゴルフやプロテニス、プロボウラー、社交ダンスに並んで、囲碁の棋士として王唯任(おう・ゆいにん)五段が出演し、対局や囲碁指導などに密着するドキュメントだ。
囲碁界では賞金を獲得できるのはタイトル者のみであること(対局料はある)から、表題のようなテーマになった。王五段の対局や指導、家庭での頑張りに加え、囲碁界の今についても紹介する。
   (日本棋院HPより抜粋)

     ○ ● ○

「賞金ゼロ円」という番組のタイトルを見た人は、生活が苦しいと思うでしょうね。王唯任さんの場合、そうでもなかったのですが・・・。
囲碁に限らず賞金のみで生活していけるプロはほんの一握りなんでしょうね。
それでも「好きな道を選んできたプロ」。一般のサラリーマンとの比較は無意味・・・。

興味本位に近い番組タイトルでしたが、囲碁界の概要、簡単なルール、注目の棋士(井山6冠、藤沢里菜、芝野虎丸など)、棋士仲間(張栩、蘇、吉原など)の紹介など、囲碁と接点のない人にもナルホドと思わせる内容だったと思います。
将棋に押され気味の囲碁ですが、マスコミに注目されるような情報発信をしてほしいですね。

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1年前の記事(2016-8-22):第64回NHK杯/途中経過

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プロ棋士勝ち星ランキング

2017-08-20 20:30:00 | プロ棋戦

勝ち星ランキング(8月18日現在)
①芝野虎丸七段(17) 33勝7敗
②一力 遼七段(20) 32勝9敗
③許 家元四段(19) 28勝6敗
④井山裕太棋聖(28) 27勝8敗
〃藤沢里菜女流本因坊(18) 27勝15敗
⑥向井千瑛五段(29) 25勝11敗
⑦志田達哉七段(26) 24勝6敗
⑧本木克弥八段(22) 23勝8敗
〃六浦雄太三段(18) 23勝9敗
〃謝 依旻女流棋聖(27) 23勝12敗
     (週刊碁より抜粋)

     ○ ● ○

今年も後半戦に入っていますが、勝ち星ベスト10は10代、20代で占められています。
若手は予選が多いこともありますが、平成四天王(高尾、羽根、山下、張)がランクインしていないのは寂しいですね。

井山一強といわれていますが、次に続くのは誰でしょう?
ベスト3の芝野、一力、許は有力候補でしょう。
女流では里菜さんが4位、謝さんの巻き返しなるか・・・。

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関西棋院ランキング(2017年1~7月)
①余 正麒七段(22) 27勝12敗
②中野泰宏九段(40) 17勝4敗
③西 健伸二段(17) 14勝4敗
〃倉橋正行九段(44) 14勝4敗
〃新垣朱武九段(46) 14勝5敗
〃瀬戸大樹八段(33) 14勝7敗
〃村川大介八段(26) 14勝10敗
〃坂井秀至八段(44) 14勝13敗
    (関西棋院HPより抜粋)

関西棋院では余さんがトップ。日本棋院に比べ若手の進出はイマイチか・・・。

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1年前の記事(2016-8-20):頭脳スポーツ五輪(囲碁)、その後は?

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囲碁書籍「格言が教えてくれる」

2017-08-18 20:30:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介
 ・書籍名:「格言が教えてくれる」本手、本筋はここ!
 ・発行所:日本棋院
 ・著者:大垣雄作
 ・発行年月:2017年3月
◆内容紹介
「囲碁は、選択肢が多いゲームです。どこへ打ったらいいか分からないとき、格言を知っていれば、候補を絞ることができます。読みも省けます。また、棋理(本手、本筋)が分かるので、筋がよくなるでしょう」
長年、格言を使ってのアマ指導を行ってきた著者。「ルールを覚えたら、次に格言を知ってほしいと思っています。上達を後押ししてくれるからです」。

     ○ ● ○

囲碁格言は「こども教室」で教えていた時期もあり、それなりに理解しているつもりです。
ただ、実戦になるとこの格言が活かされていないのが実状ですね。目前の展開に思考が固まり、冷静に大局的な状況判断ができていないのです。
どうすれば改善できるか? 本書を側に置いておくか・・・。

この中で「コスミツケは打つな」という大垣さんのオリジナル格言があります。
「コスミツケが最強のときもあるのですが、筋としてはよくない場合が多く、使いこなすのが難しいからです。初級者の方にはあえて『打つな』と指導しています」
ナルホド・・・。

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1年前の記事(2016-8-18):勝利のガッツポーズは・・・

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持ち時間の使い方がマズイ・・・

2017-08-16 20:30:00 | 囲碁

囲碁対局は「ネット碁」が多いのですが、成績は一喜一憂・・・。
負け碁の反省点で多いのは、「持ち時間の使い方がマズイ」ことでしょうか。

ネット対局の8割ほどは相手より時間を使っていませんね。
つまり思考エネルギーを相手より消費していないということになります。「楽して勝とう」というのは虫が良すぎる・・・。
ただ、問題は時間をどう使うかです。単に迷っているだけではムダな時間を使うことになります。

勝率を上げるには、自分の棋力(知識・経験・感覚など)を時間内に最大限に引き出すことでしょうね。
とりあえず「手拍子で打たない」ことから・・・。

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1年前の記事(2016-8-16):夏の風鈴王決定戦/風鈴会

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囲碁書籍「ヨセの強化書・基礎編」

2017-08-14 20:30:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介
 ・書籍名:「ヨセの強化書・基礎編」九路で鍛える実戦式トレーニング
 ・発行所:日本棋院
 ・著者:寺山 怜
 ・発行年月:2017年3月
◆内容紹介
本書は、ヨセの実戦力を身につける問題集です。
九路盤を使用し、終局直前の状態から、どうヨセたらいいのかを考えます。

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本書は基礎編ということで級位者向けでしょうか。ただ、有段者でもナルホドと思う手筋も含まれています。

棋力アップの勉強で「ヨセ」は地味な分野でしょうね。
ヨセの上達は勝率アップにつながる近道であることは分かっているのですが・・・。

著者の寺山さんは、「ヨセの問題を作り始めてヨセの面白さに気づき、ヨセにハマっています。『ヨセって面白い』ということを分かりやすく伝えていきたい」と書いています。

何事も「学ぶことが面白い」。レベルアップの基本ですね。

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1年前の記事(2016-8-14):囲碁書籍「ひと目のヨセ」

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第12期「アマ名人戦」三番勝負/大関さん奪取

2017-08-12 20:30:00 | アマ棋戦

第12期朝日アマチュア囲碁名人戦三番勝負が、7月29、30日に神奈川県湯河原町で行われた。第11期のアマ名人は平野翔大さん(20)。第12回アマ名人戦全国大会を制した大関稔さん(22)が挑戦する。
第1局、第2局と大関さんが2連勝し、アマ名人を奪取した。大関さんは、現在大学生。学生棋戦にとどまらない活躍を見せている。
   (日本棋院HPより抜粋)

「誕生!大関新アマ名人、連勝でライバル撃破」
   (週刊碁見出しより抜粋)

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新アマ名人の大関さん、「最強のアマ」の呼び声が高いそうです。
プロは「井山一強」、アマは「大関一強」時代でしょうか。

敗れた平野さん、残念でしたがプロ試験に向けて勉強中とのこと。
歴代のアマ名人を眺めると、ほとんどがプロに転向しており大関さん、平野さんもそのつもりでしょうか・・・?

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このアマ名人戦三番勝負の対局会場は神奈川県湯河原町「ゆがわら石亭」。
アマ棋戦をこうした高級旅館で行うのはめずらしいですね。
湯河原は隣接した熱海、箱根などに比べると知名度はイマイチですが、「隠れ宿」の趣きが魅力かも・・・。

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1年前の記事(2016-8-12):囲碁用語/根無し草

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