第34期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖と挑戦者、張栩三冠の第2局は1月27日から名古屋市で行われ、張三冠が黒番6目半勝ちし、2連勝とした。
コウ争いも絡み、互いに一歩も譲らない大勝負となったが、張三冠がコウを解消してフリカワリとし、主導権を握った。最後は左上で山下棋聖にミスが出て、張三冠が勝負を決めた。
第3局は2月3、4日、大分県別府市のホテル白菊で行われる。
<張三冠の話>
コウを解消し2目を抜いた時は形勢がいいかと思ったが、実は難しかった。また次も頑張りたい。
<山下棋聖の話>
チャンスはあったと思うが、最後に(左上で)ひどい損をした。気持ちを切り替えてやるしかない。
(読売新聞より抜粋)
「互いに譲らぬ熾烈な読み合い」、「張栩が連勝、山下 秒に読まれて大失着」
(週刊碁より抜粋)
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張栩・挑戦者が難解な戦いを切り抜けて2連勝と弾みをつけました。精緻なヨミと巧みなコウ争いが光りました。
敗れた山下棋聖、独自の骨太な棋風で乱戦に持ち込みましたが、終盤の見損じが敗着となったようです。棋聖防衛に黄信号でしょうか。
本局はNHK・BS2で観戦していました。
解説は羽根本因坊、今まであまり解説シーンを見た記憶がないのですが、丁寧な説明と対戦者を気遣う実直な人柄が伝わりました。
司会・聞き手は下坂美織・新初段、やや硬さが見られましたが、ひたむきな姿勢に好感が持てました。
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今回の対局地は愛知県名古屋市の名古屋城茶席。「尾張名古屋は城で持つ」と云われた名城、その茶席での対局というのも趣きがあって雰囲気を感じます。
先日TVで地元の人は名古屋駅のことを「メーエキ」と呼ぶと云ってました。
「名古屋○○」は「めい○○」と略すことが多いようです。
・「名古屋鉄道」→「めいてつ」
・「名古屋大学」→「めいだい」
・「名古屋城」 →「めいじょう」
名古屋人は合理主義者との説がありますが、「メーエキ」などの略語も県民性かも知れませんね。