天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第63回NHK杯・決勝/張栩九段、復活の狼煙

2016-03-30 20:30:00 | プロ棋戦

3月20日に放映された第63回NHK杯トーナメント戦の決勝は、過去3度優勝の張栩九段と初出場の俊英、寺山怜四段の対戦となった。結果は黒番の張が中押し勝ちした。熱戦を制した張は、第55期以来8年ぶり4回目の優勝である。
   (日本棋院HPより抜粋)

「張栩復活、積極的な仕掛け」 「寺山の猛追も及ばず」
   (週刊碁見出しより)

   ◇   ◇

優勝の張九段、序盤のフリカワリはやや不本意だったものの、その後は変幻自在の仕掛けで圧倒しました。
準優勝の寺山四段、この決勝戦では「らしさ」が出ていなかった・・・。

張栩さんは久しぶりの優勝ですね。名人戦リーグでも3連勝と奮闘していますが、まだ本調子とは・・・。
寺山さんはこのNHK杯で新風を送ってくれました。他棋戦での活躍が楽しみですね。

張さんと寺山さんは「テレビアジア選手権」に出場しますが、日本代表の意地を見せてほしいですね。

本棋戦、平成四天王のなかで張栩九段は奮起しましたが、山下、高尾、羽根は初戦で敗退。碁界の勢力図も混沌と・・・。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-30):越後屋旅館囲碁大会2015(ルネサス合宿)

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第54期十段戦第2局/井山が連勝、七冠まであと1勝に!

2016-03-28 20:30:00 | プロ棋戦

第54期十段戦挑戦手合五番勝負が3月23日(水)、三重県菰野町で行われた。結果は井山裕太棋聖が伊田篤史十段に黒番中押し勝ちをおさめ七冠まであと1勝とした。第3局は4月14日(木)に長野県大町市で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「井山あと1つ、碁界初の7冠目前」 「伊田、意表突く好手も・・・」
   (週刊碁見出しより)

   ◇   ◇

中盤では押され気味の井山六冠でしたが、勝負どころの着手にスキなしという印象でした。
敗れた伊田十段、中盤での緩手が悔やまれる・・・。

前人未到の七冠へあと一勝と迫った井山さん、ほぼ当確か・・・。
マスコミも七冠に大注目でしょうが、個人的には伊田さんに一矢報いてほしい・・・。

   ◇   ◇

今回の対局地は三重県菰野町、湯の山温泉の「湯元 グリーンホテル」。
湯の山温泉は伊田さんの出身地・鈴鹿市からも近いところにあります。
高校時代のバス旅行で「湯の山温泉・御在所岳」を訪れたハズなのですが、記憶が・・・。

現在熱戦中の選抜高校野球に出場した「三重県立いなべ総合学園高校」は菰野町に隣接。一回戦で高松商業に惜敗でしたね。
「いなべ市」合併前は「員弁(いなべ)郡」、読み方が難解とのことで平仮名表記になったそうです。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-28):BS時代劇「雲霧仁左衛門2」

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棋士の本棚(望月研一・七段)/夢を売る男

2016-03-26 20:30:00 | プロ棋士

◆書籍紹介
・書籍名:「夢を売る男」
・発行所:幻冬舎
・著者:百田尚樹
・発行年月:2015年5月
◆内容紹介
本の出版を夢見る彼らに敏腕編集長は「いつもの提案」を持ちかける。「現代では、夢を見るには金がいるんだ」。そのビジネスの中身とは。現代人のいびつな欲望をえぐり出す、笑いと涙の傑作長編。

   ◇   ◇

「週刊碁/棋士の本棚(3月28日号、第116回)」は望月研一・七段の「夢を売る男」でした。
当ブログでこの「棋士の本棚」を記事にするのは2年ぶり(前回は第66回)。その間、取り上げてもいい本もあったのですが・・・。

望月さんも書いていますが、「夢を売る男」は読みやすくて面白い作品だと思いますね。
特に主人公の営業トークが傑作・・・。

百田作品では「永遠の0(ゼロ)」を2013年7月に当ブログで紹介しています。
百田氏は週刊文春に「幻庵」を連載しています。毎週買って読むのは無理なので、単行本になったら読もうと思っていますが・・・。

望月研一・七段(32)は東京都出身。菊池康郎氏(緑星囲碁学園)に師事。平成19年新人王戦準優勝。
昨年の成績は9勝9敗、「夢を売る棋士」としてはイマイチか・・・。

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1年前の記事(2015-3-26):第57回女流アマ選手権/藤原彰子さんが2連覇!

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「アルファ碁」の今後は・・・

2016-03-24 20:30:00 | 囲碁

今週の「週刊碁」、アルファ碁がトップから4ページの特集で、「謝依旻女流名人戦9連覇」の記事を最終面に追いやっています。

「衝撃のAI」 「セドルを圧倒、碁界を騒然」 「突然のブレイクスルー」 「予想より10年早い」 「全世界が注目」 「新しい発想を提示」 「棋士も驚愕の実力」 「歴史に残る名勝負」・・・
と記事の見出しも過熱気味・・・。

囲碁関係者は「世界的なニュースで囲碁に関心を持つ人が増え、囲碁界にとって好機・・・」という内容のコメントが多いようでした。

「アルファ碁コメントいろいろ」のページでは井山六冠をはじめ国内外9名の棋士が寄稿しています。
レベルの高さを評価する内容が多かった中で趙治勲さんは「李セドルに腹が立つ、あの打ち方は酷い・・・」と厳しい内容でした。

「アルファ碁」が李セドル九段を破って10日ほどになりますが、今後の展開はどうでしょう。
チェスや将棋がコンピュータに敗れたとき、マスコミは大きく取り上げましたが一過性の印象で、競技人口もそれほど変化はなかったように思います。
囲碁も同じ状況は避けたいのですが、ムズなところで・・・。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-24):第62回NHK杯・決勝/伊田八段が最年少V

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第58回女流アマ選手権/大島玲奈さん初優勝

2016-03-22 20:30:00 | アマ棋戦

女流アマの日本一を決める第58回全日本女流アマチュア囲碁選手権大会が3月12日、13日に日本棋院市ヶ谷本院で開催され、大島さんが初優勝に輝いた。

 優 勝:大島玲奈 (秋田代表)
 準優勝:呉 理沙 (東京・千葉代表)
 第3位:久代迎春 (東京・千葉代表)
 第4位:矢野瑞季 (東京・千葉代表)
   (日本棋院HPより抜粋)

「新クイーン誕生 大島玲奈さん、涙と笑顔の初優勝」 「実力伯仲 ハイレベル」
   (週刊碁見出しより)

   ◇   ◇

優勝の大島さん(21)は中学1年に秋田から上京、岩田一・九段の内弟子として修業。しかし夢はかなわず秋田に戻ったそうです。
大島さんを除いてベスト8はすべて首都圏在住、地方の囲碁環境では上位進出は厳しい・・・。

上位入賞者のほとんどはプロを目指して修業した方、アマチュア大会の景色も変わってきました。
そういえばスポーツなど他の競技で「アマチュア大会」というのが珍しくなりましたね。

群馬県代表の小鮒さんは○○●、野村さんは●●○で決勝トーナメント進出はなりませんでした。全国レベルの壁は厚い・・・

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-22):第39期棋聖戦第7局/井山が防衛!3連覇

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第28期女流名人戦第3局/謝が防衛、9連覇達成!

2016-03-20 20:30:00 | プロ棋戦

第28期女流名人戦挑戦手合三番勝負の第3局が3月16日、東京・市ヶ谷の「日本棋院本院」で行われた。結果は謝依旻女流名人が青木喜久代八段に白番半目勝ちをおさめ、タイトルを防衛した。謝は女流名人9連覇となった。
また、タイトル獲得数は23となり、自身のもつ女流棋士史上最多記録を更新した。青木は挑戦者決定リーグ戦全勝で挑戦権を獲得したが、10期ぶりの女流名人復位はならなかった。

女流名人戦第2局/青木が勝ち勝負は最終局へ!
第28期女流名人戦挑戦手合三番勝負の第2局が3月9日、大阪府東大阪市の「大阪商業大学」で行われた。結果は青木喜久代八段が謝依旻女流名人に2黒番中押し勝ちをおさめ、シリーズ対戦成績を1勝1敗とした。
   (日本棋院HPより抜粋)

第3局「謝9連覇、青木と熾烈な闘いの末」 「青木の判断に僅かな隙」
第2局「青木返した、決着は最終局へ」 「謝、局面打開ならず」
   (週刊碁見出しより)

   ◇   ◇

謝さんが2-1で9連覇達成、いつまで続くか女流戦の「謝一強時代」。それだけ他の棋士と差があるのか・・・。
敗れた青木さん、第3局の半目負けは悔しいですね。内容的には押し気味の様子でしたが・・・。

謝さんの強さは「勝負度胸がいい」という印象です。タイトル連覇はメンタル面の強さか・・・。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-20):NHK囲碁講座/個性で打つ碁のすすめ

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囲碁認定100問/碁ワールド2016

2016-03-18 20:30:00 | 囲碁

「月刊・碁ワールド4月号」に「新春企画・認定100問」の全応募者得点一覧が載っていました。
 全国からの応募者が4,549名+級位589名。10年前は1万人を超えており減少傾向は止まりませんね。
平均年齢も70歳を超え寂しい状況となっています。
ただネット社会が進み、郵送で応募という形態が古いのかも・・・。

今回は私も問題にチャレンジし、応募してみました。100問というのは結構エネルギーを使います。
点数は実力の段位に近く、まずまずかなと思っています。

雑誌に名前・点数が載るというのは結構プレッシャーがありますね。
知っている人も見るわけですから、恥かしい得点は・・・。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-18):第27期女流名人戦第2局/謝が8連覇を達成!

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アルファ碁、最強・李九段に4勝1敗

2016-03-16 20:30:00 | 囲碁

米IT企業グーグル傘下の英グーグル・ディープマインド社が開発した囲碁の人工知能(AI)「アルファ碁」と、世界で最も強い棋士の一人、韓国の李セドル九段(33)の最終第5局が3月15日午後、ソウル市内のホテルで行われ、アルファ碁が勝った。通算成績はアルファ碁の4勝1敗だった。(ソウル)
    (朝日新聞より抜粋)

    ◇   ◇

衝撃的なニュースでした。まさか李セドルさんが負けるとは・・・。
井山六冠をはじめ日本のプロ棋士もショックを受けたようです。
敗因の一つとして人工知能には感情がなく、心理的な負担があったのかも・・・。

新聞、テレビ、週刊誌などマスコミも大きく取り上げていましたね。
対局が行われた韓国ではこの対戦で話題沸騰とか・・・。
日本でもマスコミがこれだけ大々的に「囲碁」を扱ったのは久しぶり・・・。

今回使われた「ディープ・ラーニング(深層学習)」という最新理論。今後も進化していくでしょうが人類に幸せをもたらすか・・・。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-16):第39期棋聖戦第6局/山下3連勝!勝負は最終局へ

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第54期十段戦第1局/井山が先勝!

2016-03-14 20:30:00 | プロ棋戦

伊田篤史十段に井山裕太棋聖が挑戦する第54期十段戦挑戦手合五番勝負が3月8日、大阪府東大阪市で開幕した。結果は井山が白番中押し勝ちをおさめシリーズ先勝となった。第2局は23日(水)に三重県湯の山温泉で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「井山先勝、いざ七冠獲りへ」 「最後の砦・伊田、初戦を落とす」
   (週刊碁より)

   ◇   ◇

七冠制覇がかかる本シリーズ、井山六冠が堂々と押し切りました。
敗れた伊田十段、横綱の圧力に屈したか・・・。

井山さんはこの勝利で挑戦手合17連勝。名人戦、王座戦、天元戦、棋聖戦をストレートの負けなし、強すぎる・・・。
囲碁界のみにとどまらない注目の七冠制覇、低迷気味の伊田さんの調子を考えると可能性濃厚か・・・。

   ◇   ◇

今回の対局地は東大阪市の大阪商業大学。翌日の女流名人戦とのダブル開催は恒例のようです。

東大阪市は井山さんの出身地。地元開催は出身棋士にとってプラスの面もあるでしょうが、重圧に感じることもあるでしょうね。
第2局は伊田さんの出身地・三重県。プラスになるか、マイナスとなるか・・・。

   ◇   ◇

1年前の記事(2015-3-14):北陸新幹線開業

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玉村町囲碁会/月例会(2016/3月)

2016-03-12 20:32:20 | 玉村町

今日は久しぶりに地元囲碁会の月例会(奇数月に開催)に参加しました。
小学2年生から80代後半まで、30名ほどが参加しています。
上位リーグの優勝は80代で副会長の栗原さん、後輩を尻目に意気軒昂・・・。
下位リーグは小学2年の宮沢くん(弟)、決勝戦は親子対決でした。

私の成績は〇●〇〇とまずまず。1回戦、2回戦は「こども教室」で指導した小4と小5の生徒。
今やこちらが黒を持つ身分ですが、師匠(生徒が級位当時)として恥かしい碁を見せないように・・・。

この日は囲碁会の年次総会も兼ねており、会計報告や役員紹介もありました。
この囲碁会のまとめ役になって10年ほどになります。当初は新企画なども考えましたが、このところマンネリ気味・・・。
行動力ある若手スタッフの参画が待たれるところですが、ムズなところで・・・。

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1年前の記事(2015-3-12):地元の住民活動交流会で囲碁会をPR

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