第40期新人王戦決勝三番勝負の第1局が9月11日(金)に東京・市ヶ谷の日本棋院本院で行われた。 結果は、許家元三段が平田智也四段に黒番中押し勝ちをおさめ先勝した。第2局は9月16日(水)に東京・市ヶ谷の日本棋院本院で行われる。
(日本棋院HPより抜粋)
「17歳 許の注目度は右肩上がり」 「平田 粘り発揮できず」
(週刊碁見出しより)
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第1局先勝の許三段、形勢不明のヨセ合いを制しました。
敗れた平田四段、安全運転が敗因か・・・。
新人王戦は新鮮な棋士の登場で興味深いですね。
許三段は台湾出身の17歳、勝ち星ランキングでもトップを走り絶好調です。
平田四段は広島出身の21歳、昨年までNHK杯の記録係で赤いフレームのメガネが目立っていましたね。
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今日は群馬県「第9回少年少女秋季囲碁大会」が伊勢崎市民プラザで開催されました。
参加者は150名ほどで前回に比べ1割ほど増えています。
本大会は「こども棋聖戦全国大会」の県予選も兼ねており、高学年の部(小学4年~6年)は市村君(玉村・南小5年)、低学年の部(小学1年~3年)は川又君(前橋・元総社小2年)が優勝しました。
市村くんは3年連続の県代表。川又くんは初の代表ですが、未就学児対象の全国大会「第3回渡辺和代キッズカップ」で優勝しており、低学年では抜群の実力です。
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本大会の運営は群馬県少年少女囲碁協会のメンバーが中心となっていますが、ロートルが多く磐石の運搬、会場設営では苦戦しています。
選手のママさんには受付、対戦表の記録、表彰状・認定状の発行など、協力してもらっています。
選手のオトーサンはどうかというと、手持ち無沙汰の人が多いように見えました。大会運営の手助けをしてもらえると有り難いのですが・・・。
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本因坊リーグ:顔ぶれ出そろう 山下敬吾九段ら8人
井山裕太本因坊(26)への挑戦者を決める第71期本因坊戦リーグのメンバーが9月3日、出そろった。前期七番勝負挑戦者の山下敬吾九段(36)、リーグに残留した張栩九段(35) ▽河野臨九段(34) ▽伊田篤史十段(21)、予選を勝ち抜いた高尾紳路天元(38) ▽余正麒七段(20) ▽一力遼七段(18) ▽本木克弥三段(20)の計8人。
本木はリーグ入りにより、4日付で三段から七段に飛び級昇段する。
(毎日新聞HPより抜粋)
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群馬県藤岡市出身の本木克弥プロが本因坊リーグ入りを決め、一気に七段昇段を果たしました。
本因坊リーグの8名はいずれ劣らぬ強者ばかりですが、若さの勢いで好成績を残してほしいものです。
本木プロは小学生時代に少年少女県代表、世界アマ県代表などの実績があり、将来を有望視されていましたね。
その頃、藤岡地区のこども囲碁教室は盛況で、大会にも多数参加していました。近年は低調でドーモ・・・。
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第27回テレビアジア選手権が8月25日から28日にかけて、韓国ソウル市で行われた。栄冠を勝ち取ったのは、
昨年の覇者である李世ドル九段(韓国)。通算4度目の優勝は、武宮正樹九段と並ぶ最多優勝記録だ。日本の伊田篤史八段(NHK杯優勝)と一力遼七段(NHK杯準優勝)はともに一回戦で敗退するつらい結果となった。
(日本棋院HPより抜粋)
「伊田、一力 世界を実感」
(週刊碁見出しより)
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李世ドル(韓国)の2連覇ですか、強いですね。
ただ韓国も世代交代が激しく、世ドルさんもやや影が薄くなっているような・・・。
「週刊碁」で「若手棋士が見る古碁/幻庵」という連載があります。
そこで平田智也四段が幻庵を「現代で言えば韓国の李世ドル」のイメージと称しています。
石が密着した接近戦に強さを発揮するタイプとのことです。
日本勢は伊田さんと一力さん、1回戦敗退とは・・・。
世界戦での活躍は当分先になりそうです。
平成の幻庵が出て来てほしいですね。
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井山裕太名人に高尾紳路天元が挑戦する第40期名人戦挑戦手合七番勝負の第1局が9月3日、4日に東京都文京区で行われた。結果は白番の井山が中押し勝ちをおさめシリーズ先勝となった。第2局は9月17日(木)、18日(金)に佐賀県佐賀市で行われる。
(日本棋院HPより抜粋)
「激戦必至、井山華麗なシノギ」 「高尾、形勢判断甘く・・・」
(週刊碁見出しより)
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好スタートを切った井山名人、際どい場面もあったようですが全局的な形勢判断で優った一局でした。
敗れた高尾挑戦者、持ち前の重厚さが見られず踏み込みがイマイチのようでした。
第1局のムードからすると本シリーズ、井山さん優勢の気配が濃厚ですね。
昨年末の天元戦で井山さんからタイトルを奪取した高尾さんですが、その時の気迫を呼び戻せるか・・・。
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今回の対局地は東京都文京区「椿山荘」。名人戦第一局の舞台としては5年連続となります。
明治の元勲・山県有朋がこの地を購入、名園を造り上げ「椿山荘」と命名されたとのこと。
大河ドラマ「花燃ゆ」に山形有朋(狂介)も登場していますが、まだ脇役といったところですね。
先週は高杉晋作が病に倒れるところでしたが、高杉亡き後、山県が奇兵隊の中心となっていくようです。
身分の低かった山県や伊藤(博文)が明治を動かしていくこの時代、気概と熱さを感じさせますね。
・ブラサガリ:四線にある単独の石から三線へサガる手。鉄柱もブラサガリの一種である。
単語のイメージからすると軟弱な感じですが、結構、強情な手だと思います。
「一間トビ」の方がスマートですが、「ブラサガリ」は意志の強さを感じさせますね。
プロの碁ではあまり出現しないようで、どちらかと言えば置碁に多いような気がします。
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もう何年の前になりますが「ぶら下がり健康器」というのを使っていた時期があります。
背筋や腰が伸びていい感じに、その頃は懸垂も何回かできたんですね。
今は公園の遊具で時々「ぶら下がって」いますが、懸垂などとても・・・。
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井山裕太名人(26)=棋聖、本因坊、碁聖をあわせ四冠=に高尾紳路天元(38)が挑戦する第40期囲碁名人戦七番勝負が9月3日、開幕する。第一人者の井山名人には3連覇、通算5期目の名人獲得のかかるシリーズ。第31期名人の高尾挑戦者は9年ぶりの頂点をめざす。
「井山名人/進化感じる碁打つ」 「高尾天元/幸運生かして頑張る」
(朝日囲碁Webより抜粋)
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いよいよ名人戦七番勝負が開幕しましたね。
井山さんは今年、棋聖、本因坊、碁聖の三冠を防衛、この名人戦が四冠目の防衛戦となります。
他の棋戦も好調で王座戦挑戦者決勝(対 余正麒・七段)、天元戦挑戦者決勝(対 結城九・段)に進出、六冠復帰を狙っています。
挑戦者の高尾さん、名人リーグのプレーオフで山下九段を下し挑戦者に名乗りを上げました。
今年の成績は15勝17敗とイマイチですが、去年の対井山戦は5勝2敗と勝ち越しており、好勝負が期待できます。
ここ数年の戦績、年齢などを考えると井山さん優勢が順当な予想でしょうね。
ただ囲碁ファンとしては「井山一強」の構図に変化がほしい・・・。
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この名人戦シリーズのBSの生放送を見ようと思ったら、番組表にありません。
◎NKKオンラインの記事
「激闘! 第40期囲碁名人戦ダイジェスト」
今期より、中継放送に変わって、棋戦終了後2週間前後を目処に、棋戦全体を振り返りながらダイジェストと解説をじっくりご覧いただくことになりました。
棋戦が終了し、放送日時等が決まり次第、当HP上でお知らせします。
確かに中継放送は着手の時間により、間延びすることがありますね。
ただ、リアルタイムでの臨場感も捨てがたいところですが・・・。
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「第61回全日本アマチュア本因坊決定戦全国大会」が8月22日、23日に東京・市ヶ谷の日本棋院会館で行われた。決勝戦では芝野龍之介さん(神奈川)が林隆羽さん(埼玉)に中押し勝ちし、史上最年少の17歳でアマチュア本因坊位を獲得した。
・優勝:芝野龍之介(17歳、神奈川)
・準優勝:林 隆羽(15歳、埼玉)
・三位:山田 凌馬(18歳、愛知)
・四位:中曽根理樹(24歳、長野)
(日本棋院HPより抜粋)
「最年少アマ本因坊誕生、トップ3 十代が独占」
(週刊碁見出しより抜粋)
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アマ棋戦の世代交代、少し前までは予想できない状況になっていますね。
トップ3の十代選手はプロ棋士を目標にしているでしょうが、狭き門を突破できるか・・・。
7月に行われた「朝日アマ名人戦」では優勝が大表拓都さん(19歳)、準優勝が芝野龍之介さん(17歳)と、こちらも十代対決でした。
ベテラン、中堅にも頑張ってほしいところですが、世代交代の流れは止められないでしょうね。
上位の選手では院生経験者も多く、その意味ではアマチュアの色合いも変化していると言えるでしょうか。
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