天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第66期本因坊戦第5局/羽根、絶妙手筋で2勝

2011-07-03 21:53:56 | プロ棋士

 三重県鳥羽市で6月29日、30日に行われた第66期本因坊決定戦七番勝負の第5局は、挑戦者の羽根直樹九段が山下本因坊に黒番中押し勝ちし、対戦成績を2勝3敗とした。第6局は7月13、14日、千葉県銚子市の「ぎょうけい館」で行われる。
  羽根が地を稼ぎ、道吾が大模様を張る展開となった第5局。羽根が絶妙の手筋を放ち、前局に続き、2勝目をあげた。

<羽根九段の話>
 1日目からかなり苦しく、ひどい流れだったが、辛抱できて難しくなったと思った。また次の一局をがんばりたい。

<本因坊道吾の話>
 1日目は悪くないと思っていたが、2日目になって大石を取りにもいけそうだし、地合いでも勝てそうなので甘くなってしまった。最後のほうはいろいろと錯覚だらけでした。
      (毎日新聞より抜粋)

「羽根追撃、耐えて一転急上昇」、「山下攻め損じて急降下、楽観?修正不能に」
      (週刊碁見出しより)

       ◇   ◇   ◇

ホームグラウンド(三重県)の羽根挑戦者、地元の期待に応えて2勝目をあげました。迷わず開き直った打ち回しが功を奏したようです。
圧倒的な厚みで攻めをにらむ山下本因坊。勝利の選択肢が多く、迷いが敗戦の導火線となったようです。
これで対戦成績は本因坊側からみて3勝2敗(○○○●●)となりました。さきに行われた将棋名人戦と同じようなパターン(森内九段が○○○●●●○で名人位奪取)ですが、どうなりますか・・・?

5年ほど前、当時の四天王(山下、張栩、高尾、羽根)のニックネーム募集があり、山下本因坊は「フルスィング」、羽根挑戦者は「忍の貴公子」でした。
本局の羽根挑戦者は「忍の貴公子」らしさがでていましたね。
一方の山下本因坊、最近は「フルスィング」だけでなく、広角打法も見られます。
年齢や経験の積み重ねにより、個性も変化していくのでしょうね。

       ◇   ◇   ◇

Todaya 今回の対局地は三重県鳥羽市の戸田家。本棋戦では何度も開催されています。
この「戸田家」、今年の1月に妻、娘夫婦と一泊しました。料理も本格的でほぼ満足の評価でしょうか。

この鳥羽には「お伊勢詣で」とセットで泊まる団体も多いようです。昔からの伊勢神宮参拝とリゾート気分のホテル宿泊。旅の形も、時代とともに変わっているようです。

 ★伊勢・志摩旅行
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