子供が生まれたら授乳とおむつ交換に明け暮れることになるのは、どこの親も同じだ。
私にしても、子育てに疲れた妻の代わりに哺乳瓶を持って夜中にミルクを飲ませたことは数えきれない。
息子が生まれて間もない頃のある晩、授乳のために起きだし、粉ミルクを溶かして息子に飲ませたあと、ゲップをさせよう立て抱きにして背中をさすっていた時につけたテレビではスティーヴン・セガールの映画『沈黙の戦艦』が放送されていた。まだ、それほど遅くない時間だったのだろうか、いつのまにやら起きだしてきた妻と二人一緒に観た。
その後の『暴走特急』はもっと面白く、それ以来スティーヴン・セガール作品は、テレビをつけて映っていたらチャンネルを変えることはない程度に観るものとなった。
その後、スティーヴン・セガールという俳優さんが、日本で長いこと暮らし、合気道を習得し、日本人女性と結婚していたというようなことを知り、夫婦でファン(といっても、上記の程度だが・・・)となった。
いずれにせよ、映画の中での身のこなしはスマートで、美しかった。
その日、いつも通り仕事を終えて、12時までに食事を終え、ほろ酔い気分で、テレビのスイッチを入れた。NHKニュースウェブが終わっていたので、WOWOWにチャンネルをあわせた。
WOWOWでは3つあるチャンネルのうち2つを使ってウィンブルドンテニスの中継をしていた。でも、とても期待していた日本人選手が男女とも敗退してしまったので興味はあまり湧かない。残りのひとチャンネルに変えたら、アクションものの様な映画が放映されていた。
画面の上には、『沈黙の牙』というタイトル。
すぐにピンと来た、スティーヴン・セガールだ。
『沈黙の・・・』とくれば、スティーヴン・セガール。
久しぶりにスティーヴン・セガールの映画を観ることができる。そう思って、ザッピングを止めた。
だが、なかなかスティーヴン・セガールが出てこない。
スティーヴン・セガールの登場を待つうちに、アクションシーンが始まった。
そして、少し小太りの俳優が立ち回りをしていた。
スティーヴン・セガールだった。
アクションシーン以外でも、それまでに出演していたのだが、気がつかなかった。
あまりの激変ぶりに衝撃を受けた。髪型もちょっと怪しい。
妻を呼んだら、私と同様に驚いていた。
そして、「これって、役作りでしょう?」
だが、そうではなかった。
いつまでたっても以前の体型のスティーヴン・セガールは登場しない。
全身がなるべく映らないようにしているが、どうしても全身像が映し出される。
妻も納得するしかなかった。
この映画、もとは『TRUE JUSTICE』という映画で、邦題は『沈黙の嵐』だったらしい。WOWOWで放送しているのは、『沈黙の牙』という邦題で、サブタイトルというか原題は『TRUE JUSTICE2』続編らしい。
総指揮、スティーヴン・セガール。
太ってしまった彼の姿に、私が重なった。
私にしても、子育てに疲れた妻の代わりに哺乳瓶を持って夜中にミルクを飲ませたことは数えきれない。
息子が生まれて間もない頃のある晩、授乳のために起きだし、粉ミルクを溶かして息子に飲ませたあと、ゲップをさせよう立て抱きにして背中をさすっていた時につけたテレビではスティーヴン・セガールの映画『沈黙の戦艦』が放送されていた。まだ、それほど遅くない時間だったのだろうか、いつのまにやら起きだしてきた妻と二人一緒に観た。
その後の『暴走特急』はもっと面白く、それ以来スティーヴン・セガール作品は、テレビをつけて映っていたらチャンネルを変えることはない程度に観るものとなった。
その後、スティーヴン・セガールという俳優さんが、日本で長いこと暮らし、合気道を習得し、日本人女性と結婚していたというようなことを知り、夫婦でファン(といっても、上記の程度だが・・・)となった。
いずれにせよ、映画の中での身のこなしはスマートで、美しかった。
その日、いつも通り仕事を終えて、12時までに食事を終え、ほろ酔い気分で、テレビのスイッチを入れた。NHKニュースウェブが終わっていたので、WOWOWにチャンネルをあわせた。
WOWOWでは3つあるチャンネルのうち2つを使ってウィンブルドンテニスの中継をしていた。でも、とても期待していた日本人選手が男女とも敗退してしまったので興味はあまり湧かない。残りのひとチャンネルに変えたら、アクションものの様な映画が放映されていた。
画面の上には、『沈黙の牙』というタイトル。
すぐにピンと来た、スティーヴン・セガールだ。
『沈黙の・・・』とくれば、スティーヴン・セガール。
久しぶりにスティーヴン・セガールの映画を観ることができる。そう思って、ザッピングを止めた。
だが、なかなかスティーヴン・セガールが出てこない。
スティーヴン・セガールの登場を待つうちに、アクションシーンが始まった。
そして、少し小太りの俳優が立ち回りをしていた。
スティーヴン・セガールだった。
アクションシーン以外でも、それまでに出演していたのだが、気がつかなかった。
あまりの激変ぶりに衝撃を受けた。髪型もちょっと怪しい。
妻を呼んだら、私と同様に驚いていた。
そして、「これって、役作りでしょう?」
だが、そうではなかった。
いつまでたっても以前の体型のスティーヴン・セガールは登場しない。
全身がなるべく映らないようにしているが、どうしても全身像が映し出される。
妻も納得するしかなかった。
この映画、もとは『TRUE JUSTICE』という映画で、邦題は『沈黙の嵐』だったらしい。WOWOWで放送しているのは、『沈黙の牙』という邦題で、サブタイトルというか原題は『TRUE JUSTICE2』続編らしい。
総指揮、スティーヴン・セガール。
太ってしまった彼の姿に、私が重なった。
つづく