昨日、病理学会の関東支部会があった。
前回甲府であったものだ。
今回は東京。
日本でトップクラスの外科病理医による特別講演があったので、私もその先生の話を聞きに出かけた。
ぎりぎりに着いたのだが、すでに会場は満員。
後ろのほうには立ち見の人がたくさんいた。
ぎゅうぎゅう詰めで気分が悪くなると嫌だなと思っていたら、サテライト会場があるという。
同じスライドを投影し、会場の音声と映像を見ることができるそうで、そちらの方に回ることにした。
思っていたより会場は広くて、残念ながら質問はできなかったのだけど、ゆったりと聞くことができた。
本会場がどんな様子かは、ちょっと覗いたのでわかっていたので、とくに問題はなかった。
話の内容は原発不明癌の病理診断というもの。
原発不明癌とは、生検で確認された癌の転移巣が存在し、種々の臨床的検索にもかかわらず原発巣が見いだされない癌、と定義されるもので、いわば臨床医が見つけ出すことのできないでいる悪性腫瘍を病理医の力量(眼力と情熱とおっしゃっていた)で見いだすのだ。
熟練した一般病理医が力を発揮することができる、ということを強調していらしたのが印象的だった。
お話が終わったところで、サテライト会場で、ご本人はいなかったにもかかわらず、拍手が沸いた。
残念ながら不肖コロ健、専門的な領域の診断を長らくやっていたので、この先どれほどこういった一般病理医としての仕事ができるかわからないが、少なくとも、このような生き方を見習っていきたい。
病理医は探偵とのこと