“妻の名言”などといって、妻に励まされたり、諭されたりしたことを忘れないようにとこのブログに時々書き留めている。それはそれとして私にはありがたいことだけど、では私は妻を励ましたり、勇気づけたりしたことはこれまでどれだけあっただろうか。
よくよく考えてみると、そのようなことを私は妻に対してほとんどしてこなかった。
朝、仕事に行って、ストレスを溜め込んで帰って来て、妻に向かってそのことをこぼし、励まされ、諭される。
だが、家や地域で、いろいろあって妻が感じたストレスは、だれが引き受けていたのだろう。もちろん、友人などと互いに愚痴をこぼし合うことはあるのだろうけど、連れ合いである私が一番そうしなくてはいけなかった。
結婚して、25年近くたって、そんな当たり前のことにいまさらながら気がついた。完全な輸出超過。
自分では、良き夫、良き理解者でいたようなつもりだったけど、実はそんなことは無かっただろう。妻がなにか話す時、上の空だったことは多いし、話を最後まで聞かないで、終わらせてしまったことも少なくない。もっと妻の話しに耳を傾け、よく聞いてあげるべきだった。
自分は外に出て仕事をして来る。どこかでそちらの方が偉い、といような大きな勘違いをしていたのではないだろうか。
妻は、そのことについて何も言わないが、悪いことをしたといまさらながらに思う。
夫婦仲というものがどんなものかは、それぞれの夫婦でずいぶん違うだろう。だが、コミュニケーションが大事なのはほとんどの夫婦に共通したことだと思う。
「普段からよく話しているから」ではちょっと足りなくて、自分が聞いてもらった分ぐらいは、相手の話も聞いてあげなくちゃいけない。
妻に対してすらできないようでは、世間の人に対してそんなこと、できるわけない。
あたりまえのこと